越後駒ケ岳では 雨の多かった9月の天候をそのまま引きずって10月になってしまった。
日照と夜間の低温で進む紅葉なのに 両方とも物足りなかったから今年の紅葉はイマイチだ。
それでも山頂を挟んで小屋の反対側は日当たり風当りが強いからきれいになっている。
小屋から見下ろす ダケカンバ の葉は黄葉しないうちに台風でちぎり飛ばされてしまった。
山の裏表にこんなにはっきりと違いが出たのは初めての経験だ。
まだ祖母に手を引かれて歩いていたころだから70年も前のことだが・・・・。
この花は ショウブ の花と言っていた。
そして ショウブ の花は トキシラズ だ と祖母に教わった。
「トキシラズ」の意味は「時知らず」で開花期に無頓着のことだとは後で知った。
なるほど 休耕田の片隅に植えた カキツバタ は紅葉の季節の今 初夏と同じ花を咲かせている。
今までも休みなく開花していたらしく緑の未熟果も見える。
唐衣 きつつなれにし・・・の歌を習ってから ようやく カキツバタ という名前を知った。