試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3300形モハ3310[3304F-4] 現行色 中期仕様 動力ユニット再整備(経年対策) ※3300形用ユニットカバー化

2017-05-12 21:19:17 | 京成線:3300形
発見。

マイクロエース製京成3300形系列の動力ユニット整備第二弾はモハ3310現行色中期仕様(3304F-4)となった。
3304F現行色中期仕様(3304F-2)は4Tで3312F現行色中期仕様2両口のモハ3310+モハ3309を増結させている。
3304F-2は3316F現行色中期仕様(3316F-3)との増結を前提とし成田寄半ユニットが先に竣工した経緯を持つ。


京成3300形3304F 現行色 中期仕様(4+2編成)。
3304F-4:[3304]-[3303]-[3302]-[3301]+[3310]+[3309]。

当初3304F-2はモハ3302+モハ3301の2両口が竣工し3316F現行色中期仕様との2+4編成(3316F-4)を組み出場した。
その後保留車と発生品を活用してモハ3304+モハ3303が竣工し4両編成化している。
最後の3300形保留車となった旧モハ3306(非動力車:FS-361),モハ3333(KS-131)は足廻りが揃わなかった。
都合良く動力ユニットを含めたサックスブルー成形品のKS-121が残りモハ3310,モハ3309へ改番している。
2両口を活かすため3304F-2の牽引用に充当しモハ3310+モハ3309現行色中期仕様(3304F-4)が出場した。
現在もモハ3312+モハ3311現行色中期仕様は欠番で3312F現行色中期仕様2両口のまま推移している。
結果3304F現行色中期仕様グループに属し編成管理番号から若番車より先じて動力ユニット整備対象となった。


モハ3310 現行色 中期仕様(3304F-4)。

モハ3310は現時点で3300形の最終竣工車となっている。
しかし車体は流転を繰り返しモハ3310に辿り着いた。
種車はモハ3318現行色で回着は3320F現行色晩年仕様(3320F-3)と同時だった。
そのため3300形でも旧LOT製品に該当する。
動力ユニットは保管品に廻っていたモハ3314新赤電色クロスシート試作車(二代目)から捻出されたものである。
入場時に動力ユニット整備を施したが現在とは方式が異なるため再入場させた。


入工中のモハ3310。

分解すると動力ユニットカバーが3200形用に変更されていた。
元々がセミクロスシートのモハ3314用でロングシート化は3200形用ユニットカバーを転用したらしい。
ここで3200形モハ3266現行色晩年仕様(3232F)で3300形用ユニットカバーを使用していた事を思い出した。
モハ3310,モハ3266でユニットカバーを相互交換すれば座席部品の編成内統一が図れる。
動力ユニットの本格整備へ入る前にモハ3266とのユニットカバー交換を行う。


ユニットカバー交換前のモハ3266,モハ3310 (3232F,3304F-4)。

モハ3266は動力ユニット整備済でモーターカバー交換以外に施す工程は無い。
先にモハ3266を竣工させるためモハ3310に取付けていたモーターカバーの導電板研磨を施した。
マイクロエース製動力ユニットの本格整備は3500形グループから行っている。
これ以前に竣工した車両は同じ様な整備で留まっていた。


研磨中の導電板(モハ3310用→モハ3266用)。

モハ3310の導電板はクリーナーの吹き上げ不足が原因でやや変色が進んでいた。
磨き出しはラプロス#4000を用いる定番化した方式である。
クリーナーによる酸化は斑点状にこそなっていなかったが全体的に茶色くなり始めていた。
現行整備施工車までは気を配って来なかった箇所で暫くはラプロスによる研磨が欠かせないと思われる。


3200形用ユニットカバーに交換されたモハ3266用動力ユニット。

モハ3266は3300形用FS-361付動力ユニット搭載車だった。
今回の交換で3200形LOTへ変更されライトスイッチ用の切り欠きが消滅している。
外観は3200形用動力ユニットに近くなったが駆動部は3300形用を引き継ぐ。
3200形系列の異端車である事実には変わりなくメンテナンスサイクルが違う点には気を付けたい。
なおユニットカバーの色温度差は僅かのため外観からは全く変化が無いように見える。




モハ3266現行色晩年仕様(3232F:3200形用ユニットカバー化)。

ユニットカバー交換を終えモハ3266が竣工した。
これ以後はモハ3310向けの整備となる。
モハ3266から転用するユニットカバーは整備済で状態に変化は見られない。
清掃から2箇月程度では現在の整備方法が合っているか判断できなくて当然である。
唯一研磨フィルムによる小傷が目立っておりこれだけはラプロス#4000で除去した。


余り純正グリスの目立たないKS-121動力台車(上野寄)。

モハ3310は中期整備施工車でも後半の竣工車に当たる。
そのためそれまでよりも入念に過剰な純正グリスを取り除いていた。
しかし純正グリスに頼る考えを引き継いでいたため清掃を施す。
純正グリス除去時にKS-121動力台車を分解したか記録に残っていなかった。
中途半端な整備で終わっている可能性があり分解清掃を選択した。


歯ブラシを中心に清掃したKS-121動力台車(上野寄)。

KS-121動力台車(上野寄)を分解するとギアボックス内側に半固形化した純正グリスが付着していた。
どうやら分解清掃まで手を着けていなかったらしい。
その割にはギア類への純正グリス付着は少なかった。
クリーナーを浸した細綿棒と歯ブラシで鮮やかなサックスブルーに戻っている。
ここでも歯ブラシは大活躍してくれた。


整備されていたスパイラルギア。

スパイラルギア周りはしっかりと清掃を施したようである。
動力台車のギアから付着したスパイラルギアの純正グリス拭き上げだけで清掃終了を迎えている。
引き続きKS-121動力台車(成田寄)を分解整備した。
純正グリス付着は上野寄同様で余り手こずっていない。
この程度の状態であれば2両/日のペースに上げられる。
しかし今後はモハ3302現行色,モハ3318現行色の動力ユニットを転用した車両が増える。
計算通りには行かないだろう。


整備を終えたKS-121動力台車(成田寄)。

モーター軸受部は油脂固着も無く良好だった。
ただモハ3314新赤電色出自の動力ユニットで注油を行っている。
入場前は若干低周波の音が目立ち始めていたためタイミングは良かったと思う。
効果が無いと判りながらも霞んだフライホイールを拭き上げモーター周りの作業を終えた。


注油を施したモーター軸受部。

残るはモハ3266と交換したユニットカバーを嵌合させるだけである。
3200形,3300形のユニットカバーは共用可能で不安無く装着を迎えられている。
これで動力ユニットは一応3300形LOTの部品で占めらた。
座席部品の色温度は他3300形動力車と同じになり気になった箇所は廃された。


3300形用ユニットカバーに交換されたモハ3310用動力ユニット。

最後に津川洋行製ホイールクリーナーで踏面清掃とタミヤ製グリスの潤滑を同時に行った。
モーター駆動音,ギア周りの摺動音共に清音化され動力ユニットの整備を終えた。
竣工直前でTNカプラーSPの装着忘れに気付いた。
モハ3310はモハ3301(3304F-2)への増結が原則で上野寄はTNカプラーSPを採用している。
モハ3296リバイバル開運号仕様でもやらかしたがTNカプラーSP装着車は注意が必要だろう。




モハ3310(動力ユニット整備,3300形用ユニットカバー化)。

整備を終えモハ3310が竣工した。
基本組成編成の3304F-2は上野寄,成田寄ユニットとも3316F-3への増結が可能である。
そのためモハ3310+モハ3309は3304F-2の稼働に直接影響があるわけではない。
しかし現行色+KS-121(サックスブルー)の組合せは他に存在せず希少な存在になっている。
製品化にも至っておらず2両口ながら独自の雰囲気を持っているため痛みの目立つ車体を何とかしたい。

※車体更新済。