試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

銀河モデルマウントTNカプラーSP擬試作 ※銀河モデル製TNアダプター(3D-022)使用,復心機構コイルバネ化

2017-05-03 21:09:33 | その他
復心機構。

KATO製クハ103-774(ラシ337F-4)の車両振替時に銀河モデルマウントTNカプラーを試験採用した。
銀河モデル製TNアダプター(3D-022)はTNカプラーのロアフレームを嵌合させる構造である。
TNカプラーSPではなくTNカプラーをベースにする点が銀河モデルマウントTNカプラーの弱点だった。


JR103系ラシ337F 後期仕様 (1989/3)。
ラシ337F-4:Mc69-M'177-T142-M149-M'280-Tc774+Tc373-M46-M'46-Tc374。

TNカプラーは復心機構が線バネのため反力が弱い。
連結相手のTOMIX製旧製品クハ103-373(ラシ337F-3)はTNカプラーSPを装着している。
クハ103-774+クハ103-373は実質TNカプラー+TNカプラーSPとなり竣工時からの不安要素だった。
TNカプラーSPの復心力がTNカプラーの動作を補助してくれる可能性に期待した。
しかし復心力の不均等が影響したせいか幾度か曲線出入口で脱線してしまった。
そこで新たな対策を採る。


クハ103-774+クハ103-373 (銀河モデルマウントTNカプラー+TNカプラーSP)。

TNアダプターは2枚1組でもう一方はクハ103-373(ラシ337F-3)の車両振替用に充てる予定だった。
これを活用し銀河モデルマウントTNカプラーSP擬を製作する。
仮に成功すれば試用中の銀河モデルマウントTNカプラーも簡易加工で復心機構をコイルバネに変更できる。
クハ103-373車両振替用への充当は可能で部品不足には陥らない。
早速作業に取り掛かった。


銀河モデルマウントTNカプラーSP擬を構成する部品。

前方支持,横支持に対応するTNアダプターは先に横支持用の嵌合爪を撤去している。
TNアダプターを除き全て再用品を用いた。
部品の整理を行ったところかつての失敗で用途不要になりかけた素材が出て来た。
出自は全てばらばらだが予備品のTNカプラーSPには影響せず失敗時のダメージを軽減できるメリットがある。
TNカプラーSP擬はグリーンマックス製2個モーター搭載動力ユニットで初使用した。
基本構造はこれまでのTNカプラーSP擬に倣う。
但し密着式連結器は復心スプリング固定方式が密着自動式と違うため一部仕様を変更する。


形状の異なるロアフレーム (TNカプラー,TNカプラーSP)。

TNカプラーとTNカプラーSPは全く構造が異なる。
どの様に復心スプリング後端をTNカプラーロアフレームへ固定するかが課題となった。
現在のTNカプラーSP擬3はTNカプラーSPのカバーに復心スプリングを引き掛ける方式としている。
これは密着自動式連結器の復心スプリングが固定されていたため採用できた。
しかし密着式連結器は固定式ではなく引掛式になっている。
従来方式を踏襲すると肝心な復心機構を殺してしまうため根本的に考えを改めた。


復心スプリング引き掛け用途に変わった線バネステー。

復心スプリングの反力を維持するためにもフレーム側の固定位置は連結器端部から極力離したい。
今までのTNカプラーSP擬では線バネステーがグリーンマックス製動力台車に支障してしまい切断してきた。
TNアダプターは伸縮式ボティマウントKATOカプラー専用で台車に支障を来さない。
そこで線バネステーを復心スプリングの引き掛け部に代用する。
復心スプリングの端部を線バネステーへ慎重に通し新たな引掛式が実現した。
残るは線バネより厚みが出た復心スプリングをTNアダプターが受け入れてくれるかが課題になった。


組立を終えた銀河モデルマウントTNカプラーSP擬。

TNカプラーロアフレームの構造は全く変更していない。
よってTNアダプター嵌込み時は復心スプリングの挟み込みだけに注意を払っている。
単独の再用品だった復心スプリングだが保有数が限られ無駄にしたくなかった。
復心機構コイルバネ化で一番気を付ける作業だと言えよう。
組み立てたところ復心スプリングはTNカプラーガイドの枠内で収まってくれた。
動作もTNカプラーSP同等で不具合は生じない。
なおTNアダプターは簡略化のため床下側と断面をマッキーで黒色化している。


TNカプラーSP,銀河モデルマウントTNカプラーSP擬,TNカプラー (裏面)。

TNカプラー,TNカプラーSPと銀河モデルマウントTNカプラーSP擬はほぼ同じ全長となった。
復心スプリング後端はTNカプラーSPに近く復心力の減衰を最小限に食い止められたと言えよう。
線バネステーは復心スプリング引掛用で支障する場合にはもう少し短縮しても問題ないと思う。
KATO製クハ103形高運転台車では銀河モデルマウントTNカプラーでも影響は無くこのまま試用する。
なお復心スプリングの不具合に備えTNアダプターとロアフレームの嵌合はゴム系接着剤を用いた。
嵌合を強化するかは今後の試用次第である。


TNカプラーSP,銀河モデルマウントTNカプラーSP擬,TNカプラー (表面)。

TNアダプターの塗装を省いたため表面は成形色が残っている。
白濁したTNカプラーSPのようだが床板で隠されるため追加措置の予定は無い。
この様に見比べるとTNカプラーSPのカバーを交換するTNアダプターもリリース可能に見える。
ただ横支持形伸縮式ボディマウントKATOカプラーには対応出来ないため採用可能な形式が限られる。
ここを乗り越えられれば上記の加工は不要となり積極的に導入を図れると思う。


銀河モデルマウントTNカプラー試用中のクハ103-774。

小細工により銀河モデルマウントTNカプラーSP擬の試作品が出来上がった。
試験車両は引き続きクハ103-774とする。
構造はグリーンマックス製2個モーター搭載動力ユニット用TNカプラーSP擬に近く長期に渡る試用は不要かもしれない。
クハ103-373の車両振替まではTNカプラーSP化したTOMIX製クハ103-373と常時連結される。
そのため銀河モデルマウントTNカプラーSP擬同士による連結の予行演習にもなるだろう。