試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

東葉高速1000形1017[01F] 台枠塗装剥離劣化状況点検 (DT33付動力ユニット 1017用モーターカバー試験装着)

2017-05-26 21:47:41 | 5号東西線,営団線
現状維持。

マイクロエース製東葉高速1000形01Fの動力車である1017は台枠塗装劣化具合を約3箇月間隔で確認している。
前回入場では塗装剥離が進行し再度剥離部をマッキーで塗り潰した。
小手先の対策が何時まで通用するか判らず最悪の事態も考える。


東葉高速1000形01F。
01F:[1011]-[1012]-[1013]-[1014]-[1015]-[1016]-[1017]-[1018]-[1019]-[1010]。

焼付塗装が劣化した原因は不明である。
他車の動力ユニットでも散見されており1017特有の症状ではないと思われる。
ダイキャストが剥き出しになると経年劣化が早まる。
マッキーでは被膜が薄く動力台車の摺動により再び地が現れる可能性が高い。
そうなると台枠が脆くなり自走不能に陥る時期も見えてきてしまう。
今回の定期検査では台枠更新を行えるか現車試験も併せて行う。


入工中の1017。

これまでは動力ユニットカバーを外しFS-502動力台車への黒粉付着を確認してきた。
しかしユニットカバーを外した際に台枠塗装が剥がれ落ちる事も考えられる。
そのため先にFS-502動力台車を取り外した。
嵌合爪への負荷を減らすためユニットカバーのセンターピン部を押さえながら撤去している。
基本的にはスパイラルギアカバーから外す場合と同じだが角度が変わるため一応注意を払った。


黒粉の見られないFS-502動力台車。

FS-502動力台車はグレー成形品のギアボックスで台枠塗装剥離の状況が掴みやすい。
ある程度黒粉が落ちていると考えていた。
しかし結果は良好で前回竣工後のまま綺麗な状態を保っていた。
第1次修繕で見落とした台枠断面への塗り潰し効果かもしれない。
ここで動力ユニットカバーを撤去し台枠の状況を確認した。


塗装剥離部の無い台枠(東葉勝田台寄)。


マッキーで保護された台枠表面(中野寄)。

塗装剥離の激しかった台枠は裏表共にマッキーの被膜で覆われたまま残っていた。
第2次修繕後から変わらずダイキャストが剥き出しになっている箇所は見られない。
01F再出場後の走行距離も第2次修繕前と同程度で意外な答が出た。
FS-502動力台車に付着した黒粉の出所は台枠表面ではなかった可能性が高い。


黒色を保つ台枠断面。

懸念された台枠断面もマッキーで保護されており新たな剥離は生じていなかった。
やはり第1次修繕で施工漏れしたスパイラルギアカバー摺動部に問題外あったらしい。
そのためFS-502動力台車への黒粉付着が起きなかったと考えられる。
しかし焼付塗装が剥がれ落ちた事実は変わらない。
今後再発症する事態も十分に起き得る。
そこで将来の台枠更新に備え代替品を起用できるか試験を行った。


入工中のJR103系1000番代モハ102-1034(ミツK8F:動力車)。

台枠更新の候補はマイクロエース製DT33付20m級動力ユニット分売品である。
動力台車取付等基本的な構造は変わらないと思う。
唯一引っ掛かるのは1017のモーターカバーをDT33付20m級動力ユニットに装着出来るかだった。
動力ユニット分売品と形状が変わらなければ1017の台枠更新が行えるだろう。
現在DT33動力台車を履く車両の最終投入編成は103系1000番代ミツK8F青帯車である。
先ずモハ102-1034(ミツK8F)に1017のモーターカバーが装着可能か試行した。


DT33付動力ユニットに取り付けた1017用モーターカバー。

一見ではモハ102-1034用モーターカバーの方が圧倒的に長く不安が過ぎった。
しかしこれは床下機器成形都合に拠るもので嵌合爪周辺の設計は変わっていなかった。
慎重に1017用モーターカバーを押し込むと軽いクリック感を得て装着出来た。
これだけではまだ安心できない。
モハ102-1034用モーターカバーは1017用モーターカバーに比べ成形厚が薄い。
この差が現れないか最低地上高の確認を行った。


モハ102-1034(1017用モーターカバー装着)。


1017(モハ102-1034用動力ユニット試着)。

結果は1017より低くなった。
やはり成形厚の差は少なくなかったらしい。
ただ走行に支障を来す程ではない。
車体との嵌合位置が異なっている可能性もある。
ひとまず台枠更新への道筋が開けたと言えるだろう。
取り敢えず中古製品のFS-502付動力ユニット搭載車を継続して探し続ける。
DT33付20m級動力ユニット分売品起用は2コ1となるため最終手段としたい。
ただ最近は単品の中古製品が余り出回らず分売品による台枠更新が濃厚になるとは思う。


原形に復帰したモハ102-1034,1017。

動力ユニット点検及びモーターカバー装着試験を終えモハ102-1034,1017が竣工した。
共に動力ユニットは整備済で駆動状態は良好さを保っている。
それだけに1017の台枠塗装劣化は残念で仕方がない。