Mastcam(Mast Camera)は、ローバーの視点で火星の土地のカラー画像およびカラービデオを撮影します。
Mastcamは、Curiosityのデッキ上に伸びるマストに載せられた2つのカメラから成ります。
火星の景観、岩および土を見ます。空や霜や気象現象を見ます。そして、ローバーの移動やサンプリング・オペレーションを支援します。
・2台のMastcamカメラシステムの1つには、MERのPancamと同様の中解像度レンズがあります。 もう片方のカメラには、高解像度レンズが、ローバーから遠い風景を撮影するためにあります。
・Mastcamは1秒当たり10フレーム数で高解像度ビデオを撮ることができます。
・Mastcamは、単一の露出で、地球の市販のデジタルカメラで撮られたものと同様のカラーのスナップが撮れるように設計されています。 さらに、それはモノクロの(単一色)イメージのセットを取るための複数のフィルタを持っています。これらのイメージは、電磁スペクトルの異なった部分で光吸収のパターンを分析するのに使用されます。
・Mastcam のエレクトロニクスはローバーのCPUから独立して画像処理をします。
・Mastcamは、地球へ転送するための数千の画像または、数時間の高解像度ビデオを保存する内蔵記憶装置を持っています。
MastCamは、異なる焦点距離および異なるカラーフィルターを備えた2台のカメラから成ります。ペアカメラのステレオの基線は~24.5 cmです。Mastcam-34(M-34)は、~34 mm焦点距離レンズ、f/8レンズ(15°の正方形、視界(FOV))、1200×1200ピクセル。
Mastcam-100(M-100))は、~100 mm焦点距離レンズ、f/10レンズ(5.1°正方形、FOV)、1200×1200ピクセル。
両方のカメラは2.1m(表面への最も近い視界)から無限の間にフォーカスすることができます。
M-100 IFOVは、7.4 × 10^-5 radians, yielding 2mの距離で~150 µm/pixel scale、そして、1kmの距離で7.4 cm/pixel scale です。
M-34 IFOVは、2.2 × 10^-4 radians、yielding 2mの距離で450 µm/ pixel scale、そして、1kmの距離で22 cm/pixel scaleです。
下図は、それぞれのカラーフィルターです。
下図は、Mastcam-100の画像です。左が通常のカラー画像で、右がフィルターを掛けたものです。
15mのところに標準色が置いてあります。