「自閉っ子」こんな風に生きてます

元気溌剌!「自閉症おねえさん」の生活記録

時計が壊れた!

2011-08-31 18:41:12 | 日記

 珍しく早く帰ってきた美佳だが、居間でなにやら母と言い争う声が・・。父「今日は早かったねえ」と顔を出すと、美佳「時計が壊れた!」。
 見ると、本体とベルトを繋いでいるスチール製のピンが飛んでしまっている。確か、1ヶ月ほど前にベルトが切れて取り替えたばかりなのに・・。美佳は何ごとにも力加減ができず、ベルトも目一杯締め付ける。今回も、強く引きすぎてピンが飛んでしまったのだろう。
 母との争いの種は修理費の負担。前回ベルトが切れたときは母が修理費を出した。で、「今回も・・」というのが美佳の言い分だが、「そう毎回甘やかせない」と母。結局、美佳が負けて仏頂面で引き上げたが、すぐに黙って家を出て行った。

 夕食前に帰ってきた美佳の腕に時計がはめてあったので、父「幾らかかった?」と訊くと、美佳「無料だった」。父「時計屋さん、何か言ってた?」->美佳「強く締めないで下さいって」。時計屋さんも1ヶ月前のことを憶えていてサービスしてくれたのだろう。これが薬になってくれるといいのだけど・・。それにしても、すぐに行動に移す美佳のバイタリティは大したもの。


歌声喫茶

2011-08-29 14:15:39 | 日記

 美佳が母と歌声喫茶に行ってきた。「歌声喫茶なんて、まだやっているの?」と安保闘争世代の父はビックリ。歌うことが好きな美佳のために、自身もコーラスグループに所属している母は、土日限定で美佳が参加できるコーラスetcの場をずっと探し続けてきた。
 たまたま母の知人が、年に数回休日に集まって歌う会に参加しており、行ってみないかと誘われたという。単なる同好の士の集いではなく某団体が背後についているが、美佳にとって思想的な背景はどうでもいいこと。楽しく歌える環境であるかどうかが重要。

 帰宅した美佳に訊いてみた。30人ほど集まり、お店を借りて3時間あまり熱唱したという。父「どんな歌を歌ったの?」->美佳「夏の思い出。花(♪春のうららの・・)。ビリーブの手話・・」。
 母によれば、美佳のお友達も数人来ており、リーダーの「この歌知っている人?」の問いかけに、「はい、はい・・」と先を争って前に出て歌っていたという。こうしてまた一つ、地域に美佳の居場所が増えてくれれば嬉しいのだが。


言葉の進化

2011-08-27 11:19:15 | 日記

 午後から凄まじい土砂降り。帰ってきた美佳に、母「今日の雨は凄かったねえ」と言うと、美佳「大粒の雨だった」。珍しい美佳の形容表現に、母「前に雪が降ったときに、”お砂糖のように白い・・”と言ったけど、それ以来の・・」と大喜び。
 訊けば、作業所でアパートの清掃に行き、そこで激しく降る雨を見たという。きっと、激しく叩きつける大粒の雨の印象が強く残ったのでしょうね。母「こういう言葉がスッと出てくるのだから、頭の中にはもっといろいろな表現が入っているのかも」というが・・。

 確かに、美佳が友達とのやり取りを独りでブツブツ呟いているのを聞いていると、生き生きした会話になっている。それが実際の会話になると突然、質問型・要求型・xxしました・xxのこと、という紋切り型の表現になってしまう。
 ところで、美佳の友達の一人が薬をやめたら急にお喋りになったという。美佳もひと頃に比べると随分精神的に安定してきた。体調のいい時期を見計らって薬をやめてみたらどんな変化が起こるのか?人体実験をするようで気がひけるが、ちょっと興味がある。


パニック

2011-08-25 10:26:35 | 日記

 相変らず出かける準備に時間がかかる。洗面所から出て玄関で荷物のチェックをしながら、2階の部屋と行ったり来たり。昨日は自転車を作業所に置いてきているので、もう出かけないと間に合わない。
 で、父「もう出かけないと間に合わないよ」と言ったら、突然大声で歌を歌い始めた。「大声を出さないって約束でしょ」と注意したら、黙って仕度をして「それじゃ・・」と言って玄関を出たが、突然[わ-っ!]と大声で喚いて走って行ってしまった。母が慌てて追いかけたが捕まらず。

 あとで、母が美佳の机の上にある腕時計を発見。時計が見つからずイライラしていたところへ、「早く行け!」と注意されたのでパニックになったとは本人の弁。「それくらいのこと、口で言えよ!」と父は憮然。
 が、約束は約束なので、エアコンのリモコンを没収。美佳は得意の「ごめんなさい。リモコンを返して」を連発。父「口先だけで謝ってもダメ」->美佳「もうしません。リモコン返して」の押し問答を再三繰り返し、母の口添えもあって返却。感情のコントロールは最後の難関!


今週のドラえもん

2011-08-23 10:47:41 | 日記

 金曜日はドラちゃんの日。美佳は早めに帰ってきて風呂の準備をし、沸くのを待ちかねて入浴。「出ました~あ」という声とともに階段を駆け上っていったのが放映開始30秒前。風呂場の時計は10分近く進んでいるのだが、毎週その正確無比なことは呆れるばかり。

 終って食事をしながら父との会話。父「今日のドラえもんはどんなお話だった?」->美佳「ジャイアンのカラオケ」。カラオケ?そうか、ジャイアンのコンサートのことか、と父は納得。
 父「ジャイアンの歌は上手だった?」->美佳「下手だった」。父「ジャイアンは何か言ってた?」->美佳は嬉しそうに笑って、ジャイアンの声色を真似て「俺の歌をきけ~っ!」。
 父「それで、のび太君はどうしたの?」->美佳「ドラえもん、何か出して~え、って」。父「そしたら、ドラえもんはどうした?」->美佳「困ったなあって」->父「それで何か出してくれたの?」->美佳「カラオケボックス」。
 父「カラオケボックスを使ったらどうなった?」->美佳「歌が上手になった」。で、めでたしめでたし?


美佳との会話

2011-08-21 09:00:53 | 日記

 母は美容院にセットに出かけて不在。昼食を父と二人で食べるのは気詰まりだろう、と気遣った父は、風呂掃除をしていた美佳に「お父さんは素麺を作って食べるけど、どうする?外で食べるならお金をあげるけど・・」と訊くと、美佳「一緒にお素麺を食べる」。折角気を遣ってやったのに・・と父は憮然。
 その日は午後からデパートへ遊びに行ったので、美佳としては最初から家で昼食を食べて・・・という予定だったのでしょうね。急に予定は変えられない?

 レジャー農園の胡瓜を整理に行った父が汗だくになって帰り、洗面所でシャワーを浴びる準備をしていると、美佳「お父さん、どうして汗びっしょりになったの?」。
 父「胡瓜が獲れなくなったのでツルを切ってきたのさ。今年の胡瓜は今日でオシマイ」と教えると、美佳「はい」と言ってそのまま出て行こうとした。で、父「お前!お父さん、ご苦労さまくらい言ったらどう?」というと、美佳「お父さん、ご苦労さま」と前を向いたまま復唱してスタスタ。
 口数は増えてきたが、美佳の興味をつなぐのは難しい。


お盆の墓参り

2011-08-19 16:20:13 | 日記

 美佳にとって、お盆に欠かせないのが祖母の墓参り。「3月のお彼岸、4月の一周忌にも行ったし・・」と母は渋っていたが、美佳にせっつかれて姉妹に電話。初めは母「誰か一人くればいいか?」という程度だったが、結局全員参加。
 昔から女衆がお寺参りにかこつけて物見遊山という話はよくあったし、姉妹が集まってお喋りするのはいい憂さ晴らしなのでしょうね。美佳の拘りがそのキッカケになったのなら、もって瞑すべしじゃない?・・と父は苦笑い。

 帰宅しての会話。父「お昼はどこで食べたの?」->美佳「日暮里のニュートーキョー」->父「何を食べたの?」->美佳「エビフライカレー」。父「利江叔母さんとは何を話したの?」->美佳「中学校時代のこと/学校の部活動のこと/水泳のこと。OY会の(秋の)旅行のこと・・・」。
 母によれば、最初の内はよかったが、オバサン達の会話が盛り上がる輪に入れなくなり、退屈して一人遊びを始めたという。まあ、オバサン達の話は長いからねえ・・と父は同情。それでも、叔母さんたちと食事会ができて美佳は上機嫌だった。


余暇活動

2011-08-17 10:07:08 | 日記

 うだるような暑さが続くが、お盆の最中も美佳は多忙。
 土曜日のSD会は11時集合。全員でお弁当を買いに行って、公民館に戻って食事。父「美佳は何を買ったの?」->美佳「幕の内弁当」。父「食事の後はどうしたの?」->美佳「ゲーム」->父「どんなゲーム?」->美佳「あの、ほら・・。うちわゲームとか輪投げゲーム、スイカ割り」。

 楽しく遊んだ後は、NS会の仲間と帰郷したS君の歓迎会。
 その第一部はカラオケ。父「美佳は何を歌ったの?」->美佳「美空ひばりの東京キッド」->父「それから?」->美佳「(水原弘の)黒い花びら」->父「君も渋いねえ。他には?」->美佳「ドラちゃんの歌」。
 父「誰が一緒だったの?」->美佳「MさんとKさん」->父「Mさんは何を歌ったの?」->美佳「涙そうそうとか、青い果実」。メカに強い美佳は選曲->予約も担当したという。
 第二部はファミレスに場を移して夕食会。父「何を食べたの?」->美佳「海老の甘酢あんかけ」->父「それだけ?」->美佳「ご飯と味噌汁」。終って帰ってきたのは夜の7時半過ぎ。流石に少し疲れた様子だった。


ボーリング

2011-08-15 13:28:35 | 日記

 SD会の今週の予定はボーリング。13時にxx中学校校門前集合、バスで隣町まで行くというので、美佳は12時半過ぎに出かけていった。
 ところが、夕方5時ごろ、父が中学校近くのスーパーへ行くと、無料休憩所に美佳の姿が・・。父「どうしたの?」と言って背中を叩くと、ビックリした美佳「もう、帰ります」。
 どうやら、ボーリングの帰りにケーキを食べて帰るつもりで立ち寄ったところを、運悪く父に見つかってしまったらしい。美佳はそのまま帰ったが、家に戻ったのは6時半過ぎ。本人は何も言わないが、別のスーパーに立ち寄ってきたことは確か。

 「これ、ボーリングでもらった」と言って、クッキーの袋を持って夕食の席に現れた美佳と母との会話。母「美佳、今日のボーリングどうだった?」->美佳「147点だった」。母「凄いわねえ。じゃあ、ストライクもあったの?」->美佳「あった」->母「スペアは?」->美佳「スペアもあった」。
 その日の小遣い帳のメモ欄にも「今日はSD会のボーリングでしっかりピンをたおしました」と書いてあったので、満足な成績だったのでしょうね。


浴衣の着付け③

2011-08-13 11:32:12 | 日記

 心配していた浴衣は全く着崩れの様子もみえずシャンとしたもの。周りに大勢いたこともあって、美佳はケーキでも食べながら、ノンビリ雨があがるのを待つ作戦だったのかも。本人に帰れなくなるかも・・という焦りの色は全くなし。焦ったのは父だけ?

 帰りの車中での会話。父「美佳、着物の着付けは誰に教えてもらったの?」->美佳「美容院で教えてもらった」->父「美容院で?」->美佳「SD会で教えてもらった。ボランティアさんが浴衣の着付けを教えてくれた」と訂正。
 美佳は年に数回浴衣を着る機会がある。SD会の夏のお楽しみ会へも必ず着ていったが、帰るころには着崩れていることが多かった。きっと、それを見かねたボラさんで心得のある方が、手直しがてら教えて下さったのだろう。どなたかは存じ上げないが、ボラさんには感謝あるのみ!
 父「誰か知っている人に会った?」->美佳「KさんとIさん、それとOさん」->父「Oさんって誰?」->美佳「K作業所にいた」->父「他には?」->美佳「お喋りなS君」。好物の焼き鳥も食べたし、満足な夏祭りだったようだ。