「自閉っ子」こんな風に生きてます

元気溌剌!「自閉症おねえさん」の生活記録

ことばの理解

2007-09-30 21:47:28 | 自閉障害のかたち

 抽象的な言葉を理解することは難しいが、辞書は好き。作業所のお友達が病院通いしていると、美佳「糖尿病ってどういうこと?」と言いながら電子辞書の説明を読んでは一人でにやにや。「甘いものや脂っこいものを食べ過ぎると糖尿病になります」と言っているが、どこまで解っていることやら?

 以前テレビの“IQサプリ”で、尻尾が“じ”に置き換わった象が3匹描かれた絵がでてきて”何と読むんでしょうか?“という問題があった。美佳がすぐに「地蔵だ」と言ったのにはビックリ。正解はお地蔵さんでしたが。こういう駄洒落問題が解るようになったのかと、父はしばし唖然。クイズ番組は好きでよく見ているが、何かの拍子にピンとくることがあるのでしょうか?


芸能人スポーツ大会

2007-09-29 21:35:16 | 日記

 午前中ハンカチなどのアイロンがけに精を出したあと、11時過ぎから水泳教室へ。クロール・平泳ぎ・バタフライはそこそこ泳げるようになったが、背泳ぎは仰向けになって浮くのが怖いようでイマイチだったようだ。終って母が昼食に誘ったが、近くの秋祭りにいくと言って昼食代をもらってバイバイ。

 夕方帰ってきた美佳が「パジャマは半袖がいい?長袖がいい?」と聞きにきた。父「今日は長袖がいいんじゃない?」を聞いて、さっさとシャワーを浴びに。

 夕食ができたので呼びにいったら、「寛平さん、頑張れ!」と美佳の黄色い声。芸能人リレー大会?を放映中のテレビの前で興奮状態。美佳「山本さん、頑張って!」「ファイト!」「最後まで張り切って!」「○○さん、おめでとう」etc時には拍手混じりの声援が部屋の外にまで聞こえる。まあ、その煩いこと。お陰で隣の部屋に住む姉は大迷惑!終ったあと、本人はすっきりした顔になっていたが。


布巾投げて

2007-09-28 20:56:19 | 日記

 夕食が終って果物を食べている時に手が汚れたので、丁度台所にいた美佳に「布巾を投げて!」と頼んだ。

 「そこから投げて」と頼んでいるのに、わざわざ近くまできて差し出した父の手にポイッ。その距離約30cm。「もしかしたら布巾を投げられないのかな?」と考え、数日後美佳を布巾投げ遊びに誘う。2mほど離れて立ち、「手を出して」といって両手を揃えたところへ丸めた布巾を投げた。ほんの少し手前へ引いてキャッチ。「うまい、上手い」と褒めながら投げ返してもらう。こちらはグッド。
 数回繰り返すうちに、前後左右にズレても、ボールを捕るように両手で正しくキャッチするようになった。”うん、こういう共同動作はできるんだ”と父は納得。美佳も結構楽しそうな顔をしていたので、次回は別のものでトライしてみよう。


風船コワイ

2007-09-26 22:35:06 | 日記

 日帰り旅行で横浜みなとみらいまで遊びに行った。クルージングランチも終わり、コンパニオンのお姉さんたちが色とりどりの風船で動物の形を造ってお土産に渡し始めた。それを見た美佳は一目散にデッキへ逃亡。もちろん、お土産は丁寧にご辞退。

 それで想いだした。小学校の運動会で、椅子の上に乗せられた風船を走っていってお尻でパチンと割る”けつあつ測定“という種目があった。美佳は風船の破裂音が怖くて仕方ないが、競技には何としても皆と一緒に参加したい。で、風船の近くまでいっては引き返し、また恐る恐る近づいては引き返すことを繰り返し、最後は必死の形相で風船の上にお尻をドスン。パチンと割れると泣きながら戻ってくるのが常だった。
 最近では、お祭りの風船なども問題ないのですっかり忘れていたが、まだ残っていたようだ。後で訊くと、「風船をねじる=>爆発する」のが怖かったという。「風船は苦手です」と本人は澄まし顔だが・・。


祖父の墓参り

2007-09-24 11:18:27 | 日記

 お彼岸は母方の祖父のお墓へ。前日まで「何時に家を出るの?」等繰り返し質問する。朝7時ごろ起きてきて、「何時の電車に乗りますか?」と聞くので「11時に○○に着けばいいのだから、10時ごろの△△発でいいんじゃない?」といったら、「じゃ、10xx発の急行だ」という。既に調べ済みだった。
 美佳「帰りはどうするの?」。父「2時くらいには終るから◇◇発2時半頃かな?」。早速時刻表を持ってきて「◇◇発
14xx急行」に決める。さらに時刻表を見て「そのためには○○発14xxには乗らないとね」etcスケジュールをメモして満足そうに引き上げた。

 墓参りも無事終わり、食事の席では親戚のおじさん・おばさん・いとこ達と楽しく過ごしていたが、14時前になるとソワソワ落ち着かなくなった。帰りの急行に間に合わせるので、そろそろ帰るという。「20分後でもいいんだよ」と言おうと思ったが、丁度いい頃合いでもあり美佳と一緒に先に帰らせてもらうことにした。
 ◇◇で電車を一つ見送って急行に乗る。パラパラと空席があったので別々に座る。次の停車駅で隣の席が2つ空いた。驚いたことに美佳が席を移動してきて隣に座った。前は一緒の席に座るのをあんなに嫌がっていたのに。そのまま△△まで。駅前で遊んで帰るかと思ったら、今日はまっすぐ帰るという。後から帰ってきた母と姉も「えっ!まっすぐ帰ったの?」と信じられない様子だったが、本人は予定通り行動できて満足な一日だった?


ダイエット・その後

2007-09-23 11:44:06 | 日記

 6時ごろ帰ってくるなり、美佳「今日のおかずは何?」。母「豆腐ハンバーグ3人分、秋刀魚が1人分だけど」の答に間髪をいれず、美佳「秋刀魚!」。
 自室に荷物を置いて下りてきて、母「○○の申し込み、お母さんが記入したけど、いいかどうか見て」と食材宅配のメニュー選択を頼まれる。4日分の内2日分を変更する。体重を気にしているようで、肉系より魚系のおかずを選ぶことが多い。住所を書き込んで完了。

 立ち上がった美佳が見慣れないTシャツを着ているのに気がついた父「Tシャツどうしたの?」。美佳「スーパーCIで買った」。父「幾らだった?」。美佳「1000円」。道理で刺繍がやや粗雑。それにLサイズなのだが、少し小さくてお腹がポッコリ膨らんで見える。
 すかさず母の声が飛んだ「美佳、お腹!」。慌ててお腹を引っ込めるが、すぐに元に戻る(当たり前)。母「ほら、ツイスト!」の声にそれらしき動作はするが、狸踊り?に近い。食欲の秋を迎えて前途多難。


他人の気持を読む

2007-09-21 18:06:36 | 自閉障害のかたち

 小学校高学年の頃から、母親に強く叱られた時など顔を覗き込んで“ごめんね”と言っていた。但し、はっきりした反応を見せないとサインが読み取れない

 養護学校(高等部)の頃も、よく先生を挑発しては反応を楽しんでいた。この種の言葉遊びは今でも続いておりバリュエーションも増えてきたが、日常生活で相手の動きを参照し自分の行動を調整する機能は未だ発展途上にある。

 食事の時など、食べたいものが残っていたら「誰か食べますか?or お姉ちゃん、まだ食べる?」と聞いて、「美佳さん、どうぞ」といわれてから箸をつける。「私まだ食べてないの」と言われれば黙って引き下がる。こうした”ことばで確認する”ことは出来るようになったが。。。

美味しいねえ

2007-09-21 17:49:04 | 日記

 夕食の準備ができたので、姉が美佳の部屋をのぞき「ご飯だよ」と言った。それが気に入らなかったらしい。耳が痛いので食べないetcブツブツ言う。妙な対抗意識があって、同じことでも姉に言われるとパニクる。しかし、父が迎えに行くとすんなり下りてきた。

 すぐに食べるのかと思ったら、台所に入りゆで卵を作り出した。”何やってるんだよ、お前”と思って睨んでいたら、気がついてテーブルまでやってきた。父「何でゆで卵なんか作るの?」。美佳はテーブルの上を指して「足りないから」。確かにいつもより品数が少ないので黙認。

 美佳が食べながらポツリと「お肉、美味しい」という。父「そういう時はお母さんの顔をみて言うんだろう」といったら、美佳が母の顔を見て「お母さん、お肉の炒め物美味しいねえ」。相手の顔を見て話すことで、ことばに情感がこもるようになったような気がする。


赤ちゃんに会った

2007-09-19 11:39:33 | 過去の語録

 帰ってくるなり、「今日可愛い赤ちゃんに会ったよ」とニコニコしながら報告。帰りにいつも立ち寄るスーパーSで会ったという。
 父「どっちだった?」。美佳「女の子の赤ちゃん。手がぽちゃぽちゃしていて可愛かった」。父「何歳くらい?」。美佳「大体生後4ヶ月くらい」。父「どんな洋服着てた?」。美佳「ピンク」。父「乳母車に乗ってたの?」。美佳「お母さんに抱っこされてた」。父「お名前は?」。美佳「聞かなかった」。

 ここで、いつもの確認遊び。母「赤ちゃんには触らなかったでしょうね」。美佳(嬉しそうに)「はい」。母「赤ちゃんに触っていいのはお母さんだけ。触ったりしたら警察に連れていかれるよ。お母さんは迎えに行かないからね」。美佳(ニヤニヤしながら)「わかりました」。今まで問題になることはなかったが、「可愛い赤ちゃん!お名前は?」などと聞いたりすることもあるので油断ならない。


予備費

2007-09-19 11:25:16 | 日記

 小遣い帳を記入するとき、何に使ったか思い出せなくて残高が合わないことがある。そういう時のために、「摘要欄は不明にして差額を記入する」やり方を教えた。先日小遣い帳を見ていたら”予備費260円”と書かれていた。

 ナンだ、これは!!美佳に訊いて理由が分った。その日は新しいルートを開拓して、水道橋から三田線に乗り、日比谷で乗り換えて銀座に出た。その料金が260円。松屋で山本山の海苔を買って、同じルートで帰った。その時に銀座駅で1000円のカードを買い、帰りの料金はそれで払った。それなのに小遣い帳の支出欄は”地下鉄カード1000円、地下鉄料金520円”。キャッシュの出と掛かった費用が区別できていないのが原因。

 当然、現金が260円余った。どうしようか?で、考えついたのがxx会の予算などで”使い途がない余ったお金“を予備費として計上するやり方。”余ったお金=予備費“となったんでしょうねえ、多分。と、これは父の想像ですが。