中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

泉台経営コンサルタント事務所

2020年04月01日 | Weblog

中小企業診断士 小田原 清のブログ(一陽来福)
         経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと


 
  小田原 清(おだわら きよし)略歴

 昭和22(1947)年   愛媛県生まれ
 昭和41(1966)年   工業高校卒業、就職
 平成19(2007)年8月 定年退職
 同年         中小企業診断士1,2次試験合格
 平成20(2008)年4月 経済産業大臣登録中小企業診断士
             泉台経営コンサルタント事務所開設
 同年11月     NPO法人金融検定協会認定ターンアラウンドマネージャー
 平成25(2013)年4月 中小企業診断士資格更新   

  所属団体・組織など

 ・東京都中小企業士協会正会員 城東支部
 ・東京商工会議所会員
 ・日本品質管理学会正会員
 ・千葉南法人会会員
 
  診断士研究会活動など

 ・城東支部/「品質マネジメント研究会」代表(リーダー)
 ・診断士囲碁同好会
   
  専門家登録

  ・ミラサポ
  ・千葉県産業振興センター
  ・千葉県商工会連合会
  ・埼玉県商工会連合会
              他
 

  
 

 


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2017年の展望 第6回

2017年01月16日 | ブログ
格差

 経済大国である米国や中国を筆頭に、世界で個人間の経済格差が広がっているとはよく聞く話だ。米国などでは上位1%の人々で、実に99%の富を握っているらしい。わが国でも近年、米国ナイズされた企業経営が蔓延り、経営者層の報酬のお手盛り、能力主義、成果主義に、非正規社員の著しい増加等により、従業員の賃金格差に累進課税の緩和も手伝って国民の貧富の差が激しくなっている印象は確かにある。

 そうは言ってジニ指数に診る国際比較では、未だわが国は格差が小さい部類ではある。税金による所得再配分後でみれば、わが国が30%台後半に対して、米国や中国は10%程度高い40%台後半である。逆にスウェーデンなど北欧の福祉国家ではわが国より10%程度低くなっている。(ジニ指数は0%で完全平等、100%は完全不平等)

 格差が少ないほど良いかと一概には言えない。昔からアメリカンドリームなどと言って、野球選手も、芸能人も、科学者もその地を目指す。野球ひとつ取ってみても、日本球界のトップクラスが、大リーグに移れば軽く10倍の年俸を取る。観客すなわち米国の国民はそれだけ高度な野球を楽しむことができる。

 北欧の某国から日本に里帰りした方から直接聞いた話だけれど、向こうでは特にお医者さんなど、週に3日くらいしか働かない人も居るらしい。働いて所得が増えれば税金で持っていかれるだけという損得勘定らしい。働かなくても生活を保障される人々が大勢居る福祉国家が、本当に幸せな国かどうか。価値観の分かれるところと思う。

 最近、この国でよく耳にするようになったフレーズに「貧困児童」「こどもの貧困」。これをなくす取り組みのため、「一人毎月1000円寄付して下さい」。なんてのもある。確かに自然災害等で親を失った児童など、保護の対象であることは確かで、行政機関の取り組みが必要であり、皆で支えなければならない。

 われわれが子供の頃には、今もあるのかな。「赤い羽根共同募金」というのがあって、毎年の年末には、10円でも寄付すると針付きの赤く染めた鳥の羽根を貰えて、襟元に刺したりしていたけれど、その後の話では、寄付金のほとんどは寄付金を集めるための人件費に消えるというようなことを聞いた。

 国連のユニセフからもダイレクトメールが来て、アフリカ等の特に紛争地の子供のために寄付をしてください。というのがあるけれど、そのような国は子だくさんで、将来有望であるかもしれない。

 国民が豊かになれば自然と少子化傾向となる。子は確実に成人する可能性が高いし、高学歴化などで子供に要する費用が増大し、子育てし難い現実がある。だから子供手当をという論議が随分とあり、現実にある程度の手当は支給しているようだけれど、現金を支給するやり方は品がないものだ。義務教育期間は、給食費や教科書などの完全無料化。保育園費用補助などの方が、確実に子供のために税金を使えることにもなるし、スマートである。給食費を滞納する子供の痛みもなくなる。

 最近はやたらと女子力活用で、専業主婦は肩身が狭いが、妻にも経済力が付けば、亭主が気に入らなくなければ我慢は止めて離婚に至るのが早くなる。昔から芸能人など最たるものだった。そして母子家庭が増えて、結果子供の貧困につながる。それでも上を目指す女性はわが国の女性の地位が低いと叫ぶ。一方「人生の幸せって何」。働くことだけではないのだから、早く帰宅しましょう。働き方改革なるものも出てくる。

 どれももっともの論理ではあるけれど、あちらを立てれば、こちらが立たずが世の常で、みなさん欲張りすぎていませんかと思う。格差というけれど、要は働き者であるか、怠け者であるかで決まる部分が大きい。勿論人生の格差はスタート時点に大きく左右されることも事実だ。しかし、格差は経済的なものだけではない。健康な体に生んで貰えれば、後は自分が成りたいような人間を目指すべきで、本来、国の施策などそのサポートでしかない。

 そうは言って今年こそ、ブラック企業は根絶、株主総会では経営者に報酬制限を設ける制度を法制化。派遣、アルバイト・パートは本人の能力、希望を考慮して極力正社員化を徹底するように政府は指導するべきであると思う。個人の努力では如何ともし難い自由競争社会の弊害は、国家が是正すべきなのである。過ぎたる格差は、社会に混乱を呼ぶことになろうし、却って個々人が能力を十分発揮できる社会でもなかろうと思う。



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2017年の展望 第5回

2017年01月13日 | ブログ
中国

 「文藝春秋2017年の論点100」に批判に応えるということで、「私はなぜAIIBの顧問になったか」という元総理の肩書を持つ人物の論述があった。

 そこに、元総理は、「日本では中国が今にも武力で尖閣諸島や南沙諸島を奪うかのような報道がなされており、中国脅威論が高まっているが、それは現政権に都合がいいからで、現政権が煽っているところがある。」「そんなことをすれば世界の非難を浴びて国益を損なうことは中国自身が一番よく知っている。だからする訳がない、そのことは米国も、実は日本政府も知っている。」(中国脅威論の虚構)という趣旨のことを述べている。

 人それぞれ考え方の違いから物事の見方も変わり、意見の異なりがあるのは当然であろうが、元総理の肩書を持った人の意見は、一人一票の一般人の言いたい放題とは異なり、正確な情報に基づく確度の高い論評でなければならないだろう。中国共産党のどなたの意見を基に、「世界の非難を浴びて国益を失うようなことはしない」と確信するのか。大丈夫、大丈夫では日本人1億2700万人の生命財産を危機に晒すことにならないのか。そもそも仮に中国共産党のトップにその気はなくとも、230万人ともいわれる人民解放軍(中国共産党の私兵)の上から下まで確実に統治できる保証は誰にできるのか。軍事学も地政学も世界の歴史さえも碌に学ばずに総理にまで上り詰めた人物の論に聞こえるだけだ。

 事実南シナ海の人工島については、フィリピンがオランダ・ハーグの仲裁裁判所に申し立てていた仲裁裁判で、フィリピンの主張が認められたが、中国はこれを全く無視し、軍事基地建設を進めている。わが国への領空領海侵犯を繰り返している。空母を太平洋に繰り出す。これらの明確な事実だけをみても、元総理の言う「中国脅威論の虚構」が十分誤った認識と取れる。

 元総理は、さらに「中国は脅威どころか、日本の高い技術を、ノウハウを求めている。日中の協力を必要としているのは中国の方である。」とまで述べているが、それは1972年の日中国交正常化以来の中国のご都合主義で、米国などから圧力があれば、わが国に秋波を送り微笑めば、取り込むことができ時間稼ぎに使えることを知っているだけの話だ。あれだけ声高に機会あるごとにわが国を誹謗する中国にあらためて貢ぐ必要があるのか。

 元総理に代表されるような、友好建前論者は中国共産党を利するだけなのだ。その走狗とさえ映る。米国のオバマ大統領も大きく誤った。強大な米国が世界の警察官を止めれば、世界はさらに無法者、無法国家が跋扈する現実がある。「太平洋は米中で分け合うに十分な広さがある」という習近平の論理を、聞いたその時点で一刀両断しなければならなかったとはよく聞く話だ。太平洋は周辺国家が国際法に則ったそれぞれの領海を有する、平和の海だ。大国間で勝手に分け合えるものではない。

 しかし、中国脅威論を語るだけで東アジアの安寧が保てるわけではない。世界の自由と民主主義を標榜する国々が、団結してこれに対抗する手段を構築しなければ、東アジア、延いては世界が平和を失う。米国がこのまま国内に閉じこもってゆけば、中国という覇権国家が大手を振るだけだ。それは世界の平和と自由にとって脅威以外の何物でもない。

 一方で、その中国も内情は厳しい。チベット、ウイグルなど他民族支配への抵抗がある。香港なども本国のやり方を快く思っていない。急速な経済活動の活発化は大きな格差を生んだ。何のための地主など富裕層を葬って成した共産革命であったか。その経済も人件費の高騰や過剰設備投資もあって陰りが見えると聞く。賄賂などの悪習根絶のやり方を巡っても指導者層に政治的路線対立もあろう。一部には民主化運動も当然にある。肥大化した軍の統治も難しかろう。現体制は、外敵によらず内部崩壊する可能性が見え始める年になろう。


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2017年の展望 第4回

2017年01月10日 | ブログ
外交

 弱腰外交、土下座外交など、戦後のわが国の中韓に対する外交の呼称である。兎も角謝っておけば丸く収まるとは日本人同士の一般風習で、中韓の人々は似たような容姿はしていても根性は相当に異なり、下手(したて)に出れば嵩にかかって押してくる。これに国内のリベラルか革新か知らないが、穏健派から左向きの政治屋(政治家ではない)が輪を掛けて中韓に肩入れするから始末が悪く、中韓は未だに従軍慰安婦だとか南京大虐殺とか難癖付けて高飛車にくる。

 中韓との外交は、本来敵国との認識を持つように修正してゆくべきで、決して友好国などの扱いにすべきではない。観光であろうが就労であれ、実習生、留学生に関わらず、中韓からの入国には制限を加え、入国者は十分な監視下におくべきなのである。

 空から海から領海領空侵犯を過度に繰り返す中国など、その国からの留学生を国費でもてなすなどもってのほかである。彼らは水面下でネット詐欺犯罪などに与している懸念もあり、事実摘発事例もある。中国人だけではなかろうが、入国者の一部に、人体に入り込んだ寄生虫のごとく、この国のエキスを吸い続けている輩がいる懸念は強い。

 わが国の外交は日米同盟を基軸とし、G7、日露友好、さらにインドや東南アジア諸国にブラジルなどの新興国との関係を強化してゆく方向性は正しいし、さらに安倍外交は中東やアフリカ諸国への目配りも怠っていないように診る。

 北朝鮮のミサイル強化や核開発はわが国には止めようもないけれど、当国との外交ルートは常に確保しておく必要がある。備えは必要だが、現在の北朝鮮指導者が日本に向けてミサイル攻撃を命じたり、まして核攻撃するなど考えられない。一部に国内米軍基地がターゲットになるという説もあるが、為にする理屈だ。彼らは韓国よりは親日的のように感じる。

 中国の軍事力強化、海洋進出も同様に、この国では阻止することはできない。外交交渉でも無理。しかるに敵国扱いにするしかしようがないのだ。中国の海洋進出の当面の目的は、台湾の併合(武力・恫喝による)にあるとみる。尖閣諸島の領有権は台湾にも主張する勢力があることから、台湾を手にすれば、尖閣支配も国際的に説得力を増す。

 ただ、ここにきて米国にトランプ大統領が誕生する。新大統領の一連の発言や行動をその一部ではあるが見聞していると、彼は中国の世界進出をロシアと組むことで阻止しようとしているように診る。ロシアのウクライナ問題には目を瞑り、イスラム国、中東問題と中国に対峙する戦略であり、正しい選択である。中国共産党が支配する世界など誰も見たくはない。もっともそれは白人社会が長年積み上げてきた世界支配を継続することでもある。

 トランプ氏とプーチン氏は波長が合うようだ。そしてこの国の安倍首相も両人とは良好な関係を構築、また維持してゆける可能性が高い。この国の外交にとって光明である。今年、日米露三国の首脳会談を設定し、その中で北方四島帰属問題も取り上げれば、わが国への返還の可能性も残るかもしれない。
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2017年の展望 第3回

2017年01月07日 | ブログ
内政

 昨年自民党は、総裁任期を3年2期限度から3年3期に延長を決めた。すなわちわが国の首相の任期の限度も6年から9年に伸びた。米国大統領が4年2期の8年だから、特に弊害というものは見当たらず、G7など外交の席でも古株となれる可能性が高く、効果は大きい。

 安倍総裁は2012年9月の総裁選挙で選ばれているので、2021年9月まで時を得たことになる。東京オリンピックを総理大臣として迎えられる公算が大きい。勿論途中に総裁選挙もあるし、健康問題など不測の事態がなくはないが、これまでの国民の内閣支持率から見ても、短期間に失速する懸念は小さい。

 勿論、課題は山積している。内閣が絶対安泰ということはない。しかし、わが国ではトランプ氏のような本音の極論でトップを射止める首相選択システムはない。自民党総裁選挙では一般党員の意思も反映されるが、昨年の紅白の紅組勝利ではないが、選抜された審査員票が強大であったように、2012年の総裁選挙のごとく、石破氏でさえ、国会議員票の強さを越えられなかった。

 憲法は改正ではなく、現憲法は無効として廃棄とか、核武装すべし、売春禁止法破棄、大麻解禁などなど、参議院議員選挙の個別候補者には結構過激な公約もなくもないが、このような候補者が当選した事例は聞かない。

 過激ではあるが暴論ではなく、寧ろ正論であっても、戦後の刷り込まれによって国民の多くは、時局を正しく認識する能力を失っている。安倍内閣は国民感情のすれすれを飛行する。右翼と呼ばれるような思想集団に配慮しながら、一般建前論にしがみつく層からの支持を集める配慮を怠らない。

 安倍内閣の売りは、アベノミクスと呼ばれる経済政策のような印象があるが、最大の強みは外交にある。父君である安倍晋太郎氏の外相時代にその秘書を務めていたことが幸いしているとみる。かといって、北方四島が返って来たわけでも、安倍内閣で拉致被害者の一人も帰って来たわけではない。竹島は勿論、朴政権と交わした慰安婦問題解消条約も結局お金をむしり取られただけで終わりそうだ。

 刷り込みが効いているとはいえ、妙に物わかりの良いこの国の住民は、「それなら戦前のように軍国化しましょうか。竹島も北方四島も戦って奪取しますか」。と開き直られても困ることだし、元島民、近隣の漁業者、拉致被害者家族などごくごく少数者のために、国を挙げて喧嘩は御免だから仕方がないと妙に納得させられているような気がする。安倍さんが悪いとか、力不足とかの責任追及にはならない。要は相手が悪すぎるのだと誰も理解するしかない。寧ろ安倍首相が世界を精力的に飛び回り、首脳間の友好を深めているその努力を高く評価しているのだ。

 少子化問題、働き方、女性活用、年金・医療・介護、格差、TPP、皇室のあり方、移民の受け入れ、外国人の土地私有、テロ対策、安全保障と政治の課題は尽きない中で、東京オリンピックも観光大国化も実現してゆかねばならない。

 さらなる問題は、一部に言われ始めた政治家、学者、企業経営者など社会のトップリーダー層の劣化がある。今年は、目に見えぬこれら課題を見える化し、早急に改善に着手する必要が政治にはありそうである。


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2017年の展望 第2回

2017年01月04日 | ブログ
経済

 トランプ新大統領(共和党)の就任式も終わっていない時点で、新しい米国がどこに向かうのか、わが国への影響の度合いなどまだまだ不透明ではあるが、そもそも米国が民主党政権であるよりは、共和党政権がわが国には良いというのが通り相場ではないか。

 ヒラリーさんの旦那のクリントン大統領(民主党)の時は露骨だった。成長著しい中国との商売を重視し、成就化して旨味の少ないとみた日本をほとんどパスした。

 新しい米国政権は内向きで、貿易の自由化にも後ろ向きとの評価があるが、経済法則を持ち出すまでもなく、自由貿易は社会的余剰を拡大させる(自由貿易の利益)ことから、米国においても最終的には市場開放に向かうとの見方が一般的なようだ。

 昨年OPEC(石油輸出国機構)が8年ぶりに減産合意したというニュースが流れ、わが国においてはガソリンや灯油の価格が上昇に転じている。米国のシェールガスが息を吹き返し、ロシアなど石油・天然ガスの資源国も好況に転じるのではないか。

 原油の低価格化はイスラム国の資金源を断つという一面もあるような話があったが、ここに来て、イスラム国の勢力も低下し、やがて終息に向かえば、恐怖と破壊、難民の増大などから解放され、世界経済には良い影響が予想される。

 わが国においては、TPPに米国が本当に参加しないことになれば、これまでの努力がふいになり、期待した成長戦略の見直しも必要であろうが、2020年の東京オリンピックに向けていよいよ施設などの具体的な建設が始まることで、経済は好調に推移するのではないか。たかだか2兆円程度の予算でも、公共投資は乗数効果(乗数理論:1単位の需要増加が派生需要を誘発し、最終的に何倍もの総需要を生み出すという考え方)が大きく、また宿泊施設など民間投資も活発化する。

 年初恒例の経済人へのアンケートの日経平均株価の予測では、ほとんどの方が2万円前後を予想しており、そのばらつきは非常に小さい。過度の期待を戒めているとも取れる結果であり、実際にはもっと上がるのではなかろうか。

 ただ、50年前の東京オリンピックの時と全く異なり、社会の成就化が進み、少子高齢化が相当に進んでいること。世界が東西対立の米ソ冷戦から、米中露の覇権争いに転じて深刻化していることなど、単純な経済成長を見込みにくい要素が多い。しかし、安全保障の観点からこの国においても、自衛隊装備を短期間に高度化させる必要に迫られている。このことは技術開発のスピードアップ、武器は完全なる消費財であることから経済活動の活発化に貢献度合いが多きい。

 その先に何があるのか。神のみぞ知るこの世界ではあるが、少なくともこの1年の世界経済、特にこの国の経済は、安全保障上の懸念も追い風に、良好に推移するのではないか。



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2017年の展望 第1回

2017年01月01日 | ブログ
危機の時代

 世界は今、綺麗ごとの建前論優先から弱肉強食を是認する本音が支持される状況に転換しつつあるようだ。英国のEUからの離脱、トランプ米国の内向き志向。中国はいよいよその本性を隠すことを止めた。世界から学ぶことはもうない。必要があれば世界の軍であれ、研究機関であれ、企業であれ、必要な情報は生え抜きのハッカー集団によって手に入れればいいことだ。

 米ソの冷戦華やかしころ、核戦争までのカウントダウン時計が登場したりしていたけれど、わが国にとっては、当時の状況よりも底知れぬ闇が深い。米国、ロシア、中国の三カ国の凌ぎ合いが、まさに日本列島とわが国の有する太平洋の排他的経済水域というご馳走の分け方を巡る勢力争いになっているからである。

 一方この国では、依然として平和憲法維持、非核三原則堅持、沖縄米軍基地反対そして原子力発電さえ再稼働し難い状態が続いている。時代を認識しない幼稚な建前論にしがみついているのだ。

 軍事力より外交力などというけれど、隣国は「話せば分かる」種族ではない。国際法さえ自国に不都合なら守ることはしない。所詮この世のすべての生命体にとっては、最終的に力が物言う現実を改めて認識する必要のある時代に返っているのである。

 中国のなりふり構わぬ跋扈に対して、現政権の必死の外交努力がある。しかし、ロシアのプーチン大統領もすでに軍事拠点として価値の高まる北方四島を「引き分け」分さえ返すわけにはゆかなくなったようだ。わが国との友好的外交努力は継続しつつも、米中の出方を伺いながらご馳走の取り分を図っているかのようである。オバマ米国大統領との最後の首脳会談は、真珠湾への慰霊外交となった。

 しかし、一般には好感を持って評価されるこの真珠湾での日米外交でさえ、中韓は勿論、国内の知識人と呼ばれる人々の中にさえ、真っ向批判する勢力が健在だ。あの戦争による人的被害は、真珠湾の2400人の米兵どころではなく、アジアこそ慰霊して回らねばならない。などともっともらしい論評をするけれど、全く的を外した論理だ。日米があれほど激しく戦いながら、戦後の同盟関係をここまで深化させたことに、和解の成果を謳ったのである。いつまでも過ぎた過去を持ち出して、謝罪を要求し続ける国などと和解も何もあったものではないではないか。

 今回安倍首相のスピーチの中には、米国が戦後わが国に施した経済援助、食糧援助に感謝の言葉があった。中韓など、戦後のその経済成長の過程で、どれだけわが国の援助が役立ったかしれない筈だ。日中国交正常化交渉の際「喧嘩は済みましたか?」と毛沢東は言ったという。その時点で過去は水に流した筈だった。だから台湾さえ袖にして日中友好に尽力してきたのだ。「漢江(ハンガン)の軌跡」と呼ばれる朝鮮戦争後の韓国の奇跡的な経済復興はわが国の支援によって成された。わが国だってまだまだ貧しい時代にである。しかるに竹島は占領して離さず、従軍慰安婦を持ち出して反日を強調する。

 中韓の人々には感謝の二文字など、相手を利用している間だけしか無い様である。そのような国はけっして将来も真の発展、国民の幸せはないであろう。

 地政学的にますます厳しい現実のあるこの国にも新しい年が来た。賢いつもりの学者も、儲け一筋の経済人も、改めてこの国家を背負うという使命感を持たねばならないであろう。


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未然防止を考える その10

2016年12月28日 | ブログ
ヒューマンエラー

 新潟県糸魚川市で大規模な火災が発生した。強風に煽られ、30時間燃え続け150棟もの民家等が焼失した。火や煙に巻かれて亡くなった人が居なかったことがせめてもの救いだ。

 原因は小さな中華料理店での鍋の空焚きだという。火を使っている時はその場所を離れてはならないことは鉄則であるが、ちょっとした用があったのであろう。何も起こらねば見過ごされたであろうヒューマンエラーが原因である。

 このような事故を無くすため、この頃の家庭用のコンロでは空焚き防止装置があって、鍋底が異常に熱くなれば、火が消えるようになっているらしい。ポカヨケとかフールプルーフと呼ばれる対策が実施されているのだ。しかし、この店の業務用コンロにはそれがなかったのであろう。

 これほどの大火災はこの20年間国内では起こっていなかった。昔はこの時期、火の用心の夜回りがあったものだが、薪や炭などの燃料からガスコンロや電気コンロが普及し置き換わった。風呂焚きにしても煙突から火の粉が飛んでいるなんていうことは見なくなった。民家も木造ではあっても外壁はモルタルで、防火性が向上している。寝たばこなどの習慣も相当時代遅れのことになった。ポイ捨ても減った。喫煙者そのものが絶滅危惧種である。

 しかしここに来て、全国で火事のニュースが相次いでいる。喉元過ぎて、人々に油断が生じていたのかもしれない。火事は身近のちょっとした不注意が、大きな災害を呼ぶ代表例だ。

 高速バスや旅客機も安全運行を人に依存せざるを得ない代物だが、航空機には副機長を置き、長距離バスには交代運転手を同乗させるようになった。路線バスなどで自動運転の試みが始まったようだが、これは安全性向上というより、過疎地などのバス運行の経済性重視の対策のようだ。目的は兎も角、車においては昨今の高齢者事故をみても人に依存していては事故は絶えない。ハード面の対策が必要なのである。

 火事の対策としては、火を出さないことは当然だが、初期消火が重要で、スプリンクラーや消火器、警報器の設置などが義務付されるようになっているが、定番の雑居ビル火災などでは、法令が遵守されておらず、設置されてもメンテナンスが不十分だったりする。これらもルールを守らないというヒューマンエラーの範疇なのである。

 人は学校だけが学びの場ではない。仕事に付けば、関連の安全対策など、十分に履修しなくては業務に付かせてはならない。こうすれば、こうなる。こうしなければこうなる。ということを組織が社会が、機会を捉えて個人に周知させる必要がある。

 そのため、業務に応じて各種の資格制度がある。飲食店で調理して客に料理を提供できるのは、調理師に限る。ガソリンスタンドでガソリンや灯油を販売するためには、危険物取扱主任者の免状が必要だ、各種車両の運転も免許なしでは行えない。資格はこの国に一体何種類あるのか数えきらないけれど、これらの学習を通じて得られる安全への知識はヒューマンエラーを少なくする効果は大きい。

 人は間違いを起こす。しかし、その結果を受けて、対策を考える時には、原因を単に人の所為にしてはならない。とは言って、やらねばならないことを放っておいた。またはしてはいけないことをやった為に起こってしまった事故・事件では当事者の責任が問われることは仕方がないことだ。罰則も行動を律するためのひとつの未然防止策ではある。


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未然防止を考える その9

2016年12月25日 | ブログ
ハゲタカ

 「ハゲタカファンド」と呼ばれた、短期的な利益獲得のみを目的とした投資ファンドと、それを取り巻く人や金を描いている真山仁氏による経済小説(2004年)は、後に映画化されNHKでテレビドラマともなった。流行語になったかどうかは記憶にないが、当時は「ハゲタカ」という言葉をよく聞いたものだ。

 もともと技術力があり、ということはそこそこの人材を抱えた企業が、諸般の状況の変化に追随できず死に体になった時に、死肉を漁る禿鷹のごとく、企業買収を仕掛け安価に手に入れ、転売する。昔から上場企業にとっては、好ましからぬ買収工作に巻き込まれるリスクが付き纏うのだ。

 そのような敵対的な買収からの抑止策の代表的なものには、①社債を大量発行するなど、意図的に財務体質を悪化させて買収側の意欲を削ぐ「ポインズンピル」、②自社の魅力的な事業部門を第三者に譲渡したり、分社化することで、買収対象として魅力のないものにする「クラウンジェル:王冠の宝石」、③解任された取締役には巨額の退職金が支払われるよう定めておく「ゴールデンパラシュート」、④友好的な企業や投資家に買収を求め、敵対的買収から逃れる「ホワイトナイト:白馬の騎士」などが知られる。洒落た名前を付けているけれど、現実的に、これらを実行するのは結果として敵対的買収から逃れたとしても相当の手傷を負うことになる。

 企業はやはり、好業績を維持し、株価を実際の企業価値よりも高めに維持できれば、死肉の臭いを嗅ぎつける「ハゲタカ」に狙われる懸念も少なかろう。自然界においても、肉食獣に狙われるのは、子供や傷ついたり老いたりで弱った草食動物が多い。シマウマでもましてや水牛などは草食動物といえど成獣は、逃げ足が速かったり、角でライオンさえも倒すほどの力があったりする。

 70年代、飛ぶ鳥を落とす勢いのあった日本の家電業界にあっても、昨今シャープが業績不振から多額の融資を台湾企業から受けることで、その傘下に入ったように、技術開発力があっても、生産技術力、販売力が噛み合わねば、弱肉強食のグローバル競争の中で餌食となってしまう。折角育てた人材も、技術開発力も、生産技術に優れる企業にもってゆかれたりする。

 業界ごとに、そのポイントは異なるであろうが、ある分野で突出した技術なりノウハウを持っていたとしても、経営者の奢り、従業員の大企業病などによって、見る間に凋落することがあるのだ。一般に欧米企業が、短期的な業績評価に血道を上げる中、日本企業は長期的な成長を期して、従業員教育に始まり、細やかな品質管理を重視するようなことが言われてきた。しかし、ブランドとは何かと考える時、やはり長年の積み上げによって、企業が信用を勝ち得た証左であり、一般にブランド力に優れるイメージのある欧米企業が、単に短期的な業績のみを追い求めて来たなどと切り捨てられはしない。

 地道な日常業務の積み重ねによって、企業価値を高め、ブランド力を定着させることで、ハゲタカなど寄り付かない強大な企業に成長させることこそ、身を守る最上の手段である。
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未然防止を考える その8

2016年12月22日 | ブログ
倒産

 『倒産。何とも生々しい言葉だ。「倒」の字の第一義は「さかさま」で、もともと「倒産」と言えば「さかさまに産まれる」すなわち「逆子」の意味であった。ところが、このごろではまったくちがう意味、すなわち「財産が倒れる」というふうに使われている。・・・

 かねてより「破産」という同義の言葉はあった。しかるに、産が破(や)れる壊れるというよりも、やはり「産が倒れる」ほうが怖い気がする。・・・「突然ドウと倒れる」ような迫力がある。』(文芸春秋連載「大名倒産」浅田次郎より)

 企業経営にとって「倒産」の二文字は禁句であろう。しかし、起業した新しい企業があれば、倒産に追い込まれ清算して消滅する企業もある。

 倒産を未然に防止するには、偏に利益を出し続けること、逆に言えば赤字を垂れ流し続けないことだ。しかし世の中には黒字倒産ということもあって、すなわち「勘定合って銭足らず」となる場合があるから厄介である。要は「キャッシュフロー経営を心掛けましょう」ということなのだけれど、それでも大口の取引先(製品納入先)が倒産して、売掛金が回収できなくなって突如倒産ということもある。与信管理は取引開始の時だけでなく、取引を止めるまで必要なのである。

 これら倒産要因を未然に摘んでおくには、経営トップはまず、世の中の動向に目を光らせておくこと。広く国内外の政治経済に着目しながら、身近な課題としては、コトラーの5フォースモデルに照らして視てゆく。まず業界内の状況がどのように変化しているか、次に代替品や新規参入企業の動向、原料や部品の供給先、そして顧客企業の経営状況(与信管理)などに目配りが必要ということである。

 利益を出し続けるためには、それら5つの競争要因に対して、4P(マーケティングの4つの要素)で対処する。他社に優れる製品、新製品開発とコスト優位性を高め、業界内の競争を制し、代替品や新規参障壁を高くする。販売チャネルを強力にすることで、認知度と信用力を向上してブランド力を高めれば、自然とプロモーションも効果的となる。

 倒産がなぜ起きろか。それは借りたお金が期限までに返せないことで起きる。企業間信用をなくせば、あらゆる取引が停止され、企業活動は停止を余儀なくされる。手元流動性(月商(=毎月の売上高)の何倍のキャッシュを保有しているか)を高め(=一般には1か月以上が目安)、一定額の現金を常に確保しておくことが重要である。その為には、売上額だけでなく、その対価である現金がいつ入金され、購入した原材料費や地代家賃、従業員への給料の支払いに回すことができるかを常時見ておくことである。すなわち資金繰り管理である現金の「見える化」が必要なのである。

 投資のための借入金は自己資本比率を一定以上(最低10%は必要)に維持する範囲で行うこと。たとえ投資した新規事業がうまくゆかなくとも、倒産するかもしれないまでのリスクを抱え込まないことが必要である。
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