中韓の話題をあれこれと。最後に日本の新聞社の世論調査の無意味さについても。
▽中国では犬どころか、公害で人が年間140万人も死亡しているというのだが…。
<中国産ジャーキーが原因? 米で犬1千匹死亡>
http://www.asahi.com/articles/ASG6V2JHQG6VUHBI00M.html?iref=comtop_6_04
■米国でペット用ジャーキーを食べた犬が体調を崩したり、死んだりする被害が相次いでいる。製品に含まれる中国産の原料が関係しているとみられるが、複数のメーカー製で被害がでており、症状にもばらつきが多く、なぞが多い。米食品医薬品局(FDA)は、原因解明を急ぐとともに、むやみに与えないよう飼い主に注意を呼びかけている。
米議会の公聴会で17日に証言したFDAのフォーファ副部長によると、ジャーキーによる被害は2007年から出始め、今年5月までに4800件の届け出があった。犬5600匹以上が食後に吐いたり、下痢をしたりして1千匹以上が死んだ。6割は胃腸の疾患、3割は腎臓や膀胱(ぼうこう)に異常があった。■
この話は昨年11月に<【大阪から世界を読む】中国産食材「おやつジャーキー」で犬猫が大量死の謎…材料偽装か、米で大騒動、当局警戒>http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/131118/wec13111807000000-n1.htmでも紹介されていた。
▽では、「犬肉食」への賛否は?
<【中国ネットウォッチ】犬肉祭で大論争、過激“愛犬家”に批判噴出>
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140628/chn14062812000001-n1.htm
■中国南部の広西チワン族自治地区玉林市で21日、「犬肉祭」が開かれた。文字通り、みんなで集まって犬肉を食べるという地元の恒例行事なのだが、中国でも犬肉を食べることへの批判は年々強まっており、犬肉食の是非をめぐる大論争が巻き起こった。玉林市には犬を助けようと各地の動物愛護主義者が殺到。ネット上では、一部“愛犬家”らの度を越した振る舞いに、非難が集まった。
玉林市は「十歩に一軒の犬肉料理店がある」と言われるほど、犬肉食が盛んな地域とされ、毎年夏至の日に、特産のライチと犬肉をつまみに酒を飲む「ライチ犬肉祭」が開かれている。
中国では東北部や南部でも犬肉を食べる習慣がある。その中でも、玉林市は、犬肉祭だけで1万匹の犬が食用処理される上、表通りでも犬をさばき、至るところに犬の死体が散乱しているなど、規模と残酷さで際立っているとされる。
犬肉食に反対する中国の有名芸能人らは、次々に中国版ツイッターなどで犬肉祭の中止を呼びかけ、ネットユーザーの反響を呼んだ。
「どうして犬肉祭なんて開くの?わんちゃんは人類の一番忠実な友達よ。わんちゃんを殺さないで。かわいそう」
「犬の地位は、豚、牛、羊と同じで、何も特別なものではない」
「犬肉文化は野蛮文化にすぎない」
「私は風習を尊重するが、悪い奴が誰かの飼っている犬を盗んで、売りさばかないか心配だ」
「私は犬を食べない。でも、他の人が食べるのはとめない」■
玉林市に押し寄せた「愛犬人士」(愛犬家)らの“非文明的”な行動も議論の的になったそう。というのも、一部の愛犬家は、犬を守ろうとするあまり、過激な実力行使に出たためだ。
■一部愛犬家らの行動に対し、ネット上では、
「人にけがさせる奴に動物愛護を語る資格はない」
「愛犬家は犬は食べないが、人を殴る」
「愛犬家らは犬になったのか?」
(地元住民の中には)「私はもともと犬肉は食べないが、あいつらがこんなにわれわれ玉林人を罵(ののし)るから、今年は何としても犬肉祭に行ってやる」■
私は、それそれの民族、国民が何を食べようと他が批判すべきではないと考えている。それが彼らの歴史や文化、伝統であるからだ(食べるのをやめるかどうかも彼ら自身で判断し、決めればいい)。日本もイルカやクシラ食について非難されるいわれはない。ただ、の現場は見せるべきではない。牛や豚だって、殺す場面は残酷だ。犬は韓国でも食べるし、昭和のころまでは日本でも食べていたのではないか(赤犬の肉はおいしいと言われていた)。日本では鯨も犬も縄文時代から食べれられてきた。飼い犬は予備の食糧、家畜でもあったのだ。
▽空気注入は救出には役立たなかったとはいえ、ずさんすぎないか?
<韓国旅客船沈没】救命用の注入空気が汚染? 潜水士が証言、呼吸用ではなく工業用>
■韓国の旅客船セウォル号沈没事故で、水没した船内の空気だまりに生存者がいると想定し韓国政府の救助チームが行った船内への空気注入作業で、人体に致命的な一酸化炭素など不純物で汚染された工業用圧縮空気を送り込んでいた疑いがあることが分かった。
作業に加わった潜水士の証言を野党議員が明らかにした。独立系ニュースサイトは、工業用空気を毎分約5立方メートルしか注入できない小型空気圧縮機が使われていたと報じた。
沈没翌日の4月17日、朴槿恵大統領が不明者家族の前で船内に空気を入れると約束。同月18日に海洋警察は空気を入れ始めたと家族に説明した。
しかし潜水士の話では、注入した空気は呼吸用のものでなく、削岩機や塗装用スプレーに使われ、圧縮以下過程で不純物が多く混入する工業用だった。(共同)■
セウォル号沈没事故では24日、海中の船内から女性の1遺体を発見、収容された。これで事故の死者は293人、残る行方不明者は11人になった。遺体発見は今月8日以来で、不明者の捜索は難航しているという。
▽まさにあの「三豊百貨店崩落事故」のちょうど19年後のその日に…。
<韓国百貨店で天井崩落 子供ら3人負傷>
■韓国・ソウル市東部の現代百貨店で29日、1階の天井の一部が崩れ落ち、売り場にいた子供ら3人が負傷した。いずれも軽傷とみられる。聯合ニュースなどが伝えた。
消防は、天井裏のダクトが落ちたことで天井に約10平方メートルの穴が開き、周辺の部材が落ちたとみている。買い物客らが逃げ騒ぎになった。百貨店は現場をカーテンで覆って隠し、記者が撮影するのを妨害した。
韓国では、4月の旅客船セウォル号沈没事故で安全管理意識の低さが浮き彫りになった。29日は1995年に500人以上の死者を出した三豊百貨店崩壊事故の発生から19年にあたることもあり、現代百貨店の安全管理や隠蔽行為に批判が出ている。(共同)■
WIKIによると、三豊百貨店(サムプンひゃっかてん)は、大韓民国のソウル特別市瑞草区にかつて存在した百貨店。
1989年に開店。6年後の1995年6月29日17時57分(KST、日本時間同)、営業中に突然、5階建ての建物の両端の一部を残し、跡形もなく崩壊。死者502名・負傷者937名という世界的にも例のない大惨事を起こした。その後現場はしばらく空き地のままだったが、現在は高級マンション「アクロビスタ」(Acrovista)が建てられている。
当時は、「三豊百貨店(サムプンひゃっかてん)が3分で崩壊した」と言われたものだ。
▽中国の経済力、市場にはハリウッドもなびく。
<中国に媚びるハリウッド 「トランスフォーマー」最新作に“媚中”と揶揄も>
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140630/ent14063008030001-n1.htm
■人気SFアクション米映画「トランスフォーマー」シリーズの最新作「トランスフォーマー/ロストエイジ」が27日、米国と中国で封切られた。日本公開は8月8日。過去のシリーズ3作は全世界で計27億ドル(約2740億円)を超える大ヒットを記録。今回もどこまで興行収入を伸ばすか注目されているが、第4作は画面に中国的な要素がふんだんに登場し、中国の観客を引き付けるために最大限の配慮がなされているのが特徴だ。今や中国は世界第2の映画市場となっており、ハリウッドも“中国頼み”に傾いていることが顕著に表れた形だ。(SANKEI EXPRESS)
トランスフォーマー」は日本の玩具メーカー、タカラトミーが1980年代から展開している変形ロボット玩具をモチーフにした実写映画で、自動車や飛行機、ブルドーザーなど、何にでもトランスフォーム(変身)できる宇宙からやってきた金属生命体の集団が、地球側に味方する善と、その逆の悪の集団に分かれ、地球上で激しい闘いを繰り広げるという物語。1作目は2007年、2作目は09年、3作目は11年に公開され、特に3作目は中国での興収が約1億4500万ドル(約147億円)と1億ドルの大台を突破したこともあり、全世界で11億2400万ドル(約1140億円)と桁違いの興収をあげた。
配給元のパラマウント・ピクチャーズは、マーク・ウォールバーグさん(43)主演、マイケル・ベイ監督(49)の4作目では、中国当局の公的な支援を受けて制作する戦略を取った。中国国営の中国電影頻道(チャイナ・ムービー・チャンネル)と提携し、さらに中国企業からも支援を受けて、いわば「米中合作」とすることで中国市場への参入をよりスムーズにする選択をした。
中国政府は自国の映画産業を保護するため、外国映画の上映を本数、場所ともに制限しており、興収の約25%しか映画会社に渡さないようにしているためだ。ただ、「合作」ということになれば、こうした制限をかなり免れるが、代償も伴う。脚本が中国当局の検閲を通らなければならないほか、中国の俳優や風景を映画にふんだんに取り入れる必要が生じる。・・・・・・・・・■
軍事力と経済力は「北風と太陽」のようなものか? 誰も太陽には抵抗できず、衣服を脱いでしまう。試されるのは節操だろう。
▽世論調査の数字のマジック?
<毎日世論調査:集団的自衛権「反対」58%>
http://mainichi.jp/select/news/20140629k0000m010091000c.html
■毎日新聞は27、28両日、全国世論調査を実施した。政府が近く集団的自衛権の行使を容認する方針となったことについて賛否を聞いたところ、「反対」が58%で、「賛成」の32%を上回った。政府・与党の説明が「不十分だ」とする人は81%で、「十分だ」とする人の11%を大きく上回った。安倍内閣の支持率は前回の5月調査より4ポイント低い45%。第2次安倍内閣発足以来、最低となった。不支持率は35%で前回調査より2ポイント増え、これまでで最も高くなった。・・・・・・・・・・・■
この類の世論調査は、新聞社の色合いによって大き差が出てくる。京都大学大学院教育学研究科准教授の佐藤卓己氏が6月8日に産経サイトにこんなことを書いている。
■各紙の社説を読み比べると、朝日、毎日、東京が反対し、読売、日経、産経が賛成ないしは容認と色分けできる。最近では原発問題や秘密保護法でもおなじみの布置状況である。国論を二分する問題であれば、新聞すべてが一色に塗り込められるより健全なことだ、とひとまずは言えよう。
しかし、各紙が発表する世論調査の結果が、社論の布置状況と重なるとすれば、それは健全といえるだろうか。
毎日のサイトに各社世論調査の比較がある。それによると、集団的自衛権行使への「反対」比率が高い順に、朝日(4月19、20日)56%、毎日(5月17、18日)54%、日経、テレビ東京(4月18~20日)49%、共同通信(5月17、18日)48・1%、産経、FNN(同)28・1%、読売(5月9~11日)25%となる。
もちろん、賛否で聞いた朝日や毎日と、「必要最小限度で使えるようにすべきだ」などの中間選択肢もある産経や読売では大差が出る。■<世論調査が社論を引きずる危険性>http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140608/stt14060812310002-n1.htm
つまり賛否の回答の差は、設問の設定、問いかけ方によるのである。佐藤氏は、<自社が行った世論調査の数字、つまり世論に社論が引きずられる危険性>を指摘しているが、むしろ問題なのは、各社が自社の社論に合うように設問を設定し、回答を誘導していることではないか。こんな世論調査なら、いくらやっても無意味ではないか? 答えが先に出ているからだ。社論が先か、世論が先か…。鶏と卵の関係のように見える。
▽中国では犬どころか、公害で人が年間140万人も死亡しているというのだが…。
<中国産ジャーキーが原因? 米で犬1千匹死亡>
http://www.asahi.com/articles/ASG6V2JHQG6VUHBI00M.html?iref=comtop_6_04
■米国でペット用ジャーキーを食べた犬が体調を崩したり、死んだりする被害が相次いでいる。製品に含まれる中国産の原料が関係しているとみられるが、複数のメーカー製で被害がでており、症状にもばらつきが多く、なぞが多い。米食品医薬品局(FDA)は、原因解明を急ぐとともに、むやみに与えないよう飼い主に注意を呼びかけている。
米議会の公聴会で17日に証言したFDAのフォーファ副部長によると、ジャーキーによる被害は2007年から出始め、今年5月までに4800件の届け出があった。犬5600匹以上が食後に吐いたり、下痢をしたりして1千匹以上が死んだ。6割は胃腸の疾患、3割は腎臓や膀胱(ぼうこう)に異常があった。■
この話は昨年11月に<【大阪から世界を読む】中国産食材「おやつジャーキー」で犬猫が大量死の謎…材料偽装か、米で大騒動、当局警戒>http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/131118/wec13111807000000-n1.htmでも紹介されていた。
▽では、「犬肉食」への賛否は?
<【中国ネットウォッチ】犬肉祭で大論争、過激“愛犬家”に批判噴出>
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140628/chn14062812000001-n1.htm
■中国南部の広西チワン族自治地区玉林市で21日、「犬肉祭」が開かれた。文字通り、みんなで集まって犬肉を食べるという地元の恒例行事なのだが、中国でも犬肉を食べることへの批判は年々強まっており、犬肉食の是非をめぐる大論争が巻き起こった。玉林市には犬を助けようと各地の動物愛護主義者が殺到。ネット上では、一部“愛犬家”らの度を越した振る舞いに、非難が集まった。
玉林市は「十歩に一軒の犬肉料理店がある」と言われるほど、犬肉食が盛んな地域とされ、毎年夏至の日に、特産のライチと犬肉をつまみに酒を飲む「ライチ犬肉祭」が開かれている。
中国では東北部や南部でも犬肉を食べる習慣がある。その中でも、玉林市は、犬肉祭だけで1万匹の犬が食用処理される上、表通りでも犬をさばき、至るところに犬の死体が散乱しているなど、規模と残酷さで際立っているとされる。
犬肉食に反対する中国の有名芸能人らは、次々に中国版ツイッターなどで犬肉祭の中止を呼びかけ、ネットユーザーの反響を呼んだ。
「どうして犬肉祭なんて開くの?わんちゃんは人類の一番忠実な友達よ。わんちゃんを殺さないで。かわいそう」
「犬の地位は、豚、牛、羊と同じで、何も特別なものではない」
「犬肉文化は野蛮文化にすぎない」
「私は風習を尊重するが、悪い奴が誰かの飼っている犬を盗んで、売りさばかないか心配だ」
「私は犬を食べない。でも、他の人が食べるのはとめない」■
玉林市に押し寄せた「愛犬人士」(愛犬家)らの“非文明的”な行動も議論の的になったそう。というのも、一部の愛犬家は、犬を守ろうとするあまり、過激な実力行使に出たためだ。
■一部愛犬家らの行動に対し、ネット上では、
「人にけがさせる奴に動物愛護を語る資格はない」
「愛犬家は犬は食べないが、人を殴る」
「愛犬家らは犬になったのか?」
(地元住民の中には)「私はもともと犬肉は食べないが、あいつらがこんなにわれわれ玉林人を罵(ののし)るから、今年は何としても犬肉祭に行ってやる」■
私は、それそれの民族、国民が何を食べようと他が批判すべきではないと考えている。それが彼らの歴史や文化、伝統であるからだ(食べるのをやめるかどうかも彼ら自身で判断し、決めればいい)。日本もイルカやクシラ食について非難されるいわれはない。ただ、の現場は見せるべきではない。牛や豚だって、殺す場面は残酷だ。犬は韓国でも食べるし、昭和のころまでは日本でも食べていたのではないか(赤犬の肉はおいしいと言われていた)。日本では鯨も犬も縄文時代から食べれられてきた。飼い犬は予備の食糧、家畜でもあったのだ。
▽空気注入は救出には役立たなかったとはいえ、ずさんすぎないか?
<韓国旅客船沈没】救命用の注入空気が汚染? 潜水士が証言、呼吸用ではなく工業用>
■韓国の旅客船セウォル号沈没事故で、水没した船内の空気だまりに生存者がいると想定し韓国政府の救助チームが行った船内への空気注入作業で、人体に致命的な一酸化炭素など不純物で汚染された工業用圧縮空気を送り込んでいた疑いがあることが分かった。
作業に加わった潜水士の証言を野党議員が明らかにした。独立系ニュースサイトは、工業用空気を毎分約5立方メートルしか注入できない小型空気圧縮機が使われていたと報じた。
沈没翌日の4月17日、朴槿恵大統領が不明者家族の前で船内に空気を入れると約束。同月18日に海洋警察は空気を入れ始めたと家族に説明した。
しかし潜水士の話では、注入した空気は呼吸用のものでなく、削岩機や塗装用スプレーに使われ、圧縮以下過程で不純物が多く混入する工業用だった。(共同)■
セウォル号沈没事故では24日、海中の船内から女性の1遺体を発見、収容された。これで事故の死者は293人、残る行方不明者は11人になった。遺体発見は今月8日以来で、不明者の捜索は難航しているという。
▽まさにあの「三豊百貨店崩落事故」のちょうど19年後のその日に…。
<韓国百貨店で天井崩落 子供ら3人負傷>
■韓国・ソウル市東部の現代百貨店で29日、1階の天井の一部が崩れ落ち、売り場にいた子供ら3人が負傷した。いずれも軽傷とみられる。聯合ニュースなどが伝えた。
消防は、天井裏のダクトが落ちたことで天井に約10平方メートルの穴が開き、周辺の部材が落ちたとみている。買い物客らが逃げ騒ぎになった。百貨店は現場をカーテンで覆って隠し、記者が撮影するのを妨害した。
韓国では、4月の旅客船セウォル号沈没事故で安全管理意識の低さが浮き彫りになった。29日は1995年に500人以上の死者を出した三豊百貨店崩壊事故の発生から19年にあたることもあり、現代百貨店の安全管理や隠蔽行為に批判が出ている。(共同)■
WIKIによると、三豊百貨店(サムプンひゃっかてん)は、大韓民国のソウル特別市瑞草区にかつて存在した百貨店。
1989年に開店。6年後の1995年6月29日17時57分(KST、日本時間同)、営業中に突然、5階建ての建物の両端の一部を残し、跡形もなく崩壊。死者502名・負傷者937名という世界的にも例のない大惨事を起こした。その後現場はしばらく空き地のままだったが、現在は高級マンション「アクロビスタ」(Acrovista)が建てられている。
当時は、「三豊百貨店(サムプンひゃっかてん)が3分で崩壊した」と言われたものだ。
▽中国の経済力、市場にはハリウッドもなびく。
<中国に媚びるハリウッド 「トランスフォーマー」最新作に“媚中”と揶揄も>
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140630/ent14063008030001-n1.htm
■人気SFアクション米映画「トランスフォーマー」シリーズの最新作「トランスフォーマー/ロストエイジ」が27日、米国と中国で封切られた。日本公開は8月8日。過去のシリーズ3作は全世界で計27億ドル(約2740億円)を超える大ヒットを記録。今回もどこまで興行収入を伸ばすか注目されているが、第4作は画面に中国的な要素がふんだんに登場し、中国の観客を引き付けるために最大限の配慮がなされているのが特徴だ。今や中国は世界第2の映画市場となっており、ハリウッドも“中国頼み”に傾いていることが顕著に表れた形だ。(SANKEI EXPRESS)
トランスフォーマー」は日本の玩具メーカー、タカラトミーが1980年代から展開している変形ロボット玩具をモチーフにした実写映画で、自動車や飛行機、ブルドーザーなど、何にでもトランスフォーム(変身)できる宇宙からやってきた金属生命体の集団が、地球側に味方する善と、その逆の悪の集団に分かれ、地球上で激しい闘いを繰り広げるという物語。1作目は2007年、2作目は09年、3作目は11年に公開され、特に3作目は中国での興収が約1億4500万ドル(約147億円)と1億ドルの大台を突破したこともあり、全世界で11億2400万ドル(約1140億円)と桁違いの興収をあげた。
配給元のパラマウント・ピクチャーズは、マーク・ウォールバーグさん(43)主演、マイケル・ベイ監督(49)の4作目では、中国当局の公的な支援を受けて制作する戦略を取った。中国国営の中国電影頻道(チャイナ・ムービー・チャンネル)と提携し、さらに中国企業からも支援を受けて、いわば「米中合作」とすることで中国市場への参入をよりスムーズにする選択をした。
中国政府は自国の映画産業を保護するため、外国映画の上映を本数、場所ともに制限しており、興収の約25%しか映画会社に渡さないようにしているためだ。ただ、「合作」ということになれば、こうした制限をかなり免れるが、代償も伴う。脚本が中国当局の検閲を通らなければならないほか、中国の俳優や風景を映画にふんだんに取り入れる必要が生じる。・・・・・・・・・■
軍事力と経済力は「北風と太陽」のようなものか? 誰も太陽には抵抗できず、衣服を脱いでしまう。試されるのは節操だろう。
▽世論調査の数字のマジック?
<毎日世論調査:集団的自衛権「反対」58%>
http://mainichi.jp/select/news/20140629k0000m010091000c.html
■毎日新聞は27、28両日、全国世論調査を実施した。政府が近く集団的自衛権の行使を容認する方針となったことについて賛否を聞いたところ、「反対」が58%で、「賛成」の32%を上回った。政府・与党の説明が「不十分だ」とする人は81%で、「十分だ」とする人の11%を大きく上回った。安倍内閣の支持率は前回の5月調査より4ポイント低い45%。第2次安倍内閣発足以来、最低となった。不支持率は35%で前回調査より2ポイント増え、これまでで最も高くなった。・・・・・・・・・・・■
この類の世論調査は、新聞社の色合いによって大き差が出てくる。京都大学大学院教育学研究科准教授の佐藤卓己氏が6月8日に産経サイトにこんなことを書いている。
■各紙の社説を読み比べると、朝日、毎日、東京が反対し、読売、日経、産経が賛成ないしは容認と色分けできる。最近では原発問題や秘密保護法でもおなじみの布置状況である。国論を二分する問題であれば、新聞すべてが一色に塗り込められるより健全なことだ、とひとまずは言えよう。
しかし、各紙が発表する世論調査の結果が、社論の布置状況と重なるとすれば、それは健全といえるだろうか。
毎日のサイトに各社世論調査の比較がある。それによると、集団的自衛権行使への「反対」比率が高い順に、朝日(4月19、20日)56%、毎日(5月17、18日)54%、日経、テレビ東京(4月18~20日)49%、共同通信(5月17、18日)48・1%、産経、FNN(同)28・1%、読売(5月9~11日)25%となる。
もちろん、賛否で聞いた朝日や毎日と、「必要最小限度で使えるようにすべきだ」などの中間選択肢もある産経や読売では大差が出る。■<世論調査が社論を引きずる危険性>http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140608/stt14060812310002-n1.htm
つまり賛否の回答の差は、設問の設定、問いかけ方によるのである。佐藤氏は、<自社が行った世論調査の数字、つまり世論に社論が引きずられる危険性>を指摘しているが、むしろ問題なのは、各社が自社の社論に合うように設問を設定し、回答を誘導していることではないか。こんな世論調査なら、いくらやっても無意味ではないか? 答えが先に出ているからだ。社論が先か、世論が先か…。鶏と卵の関係のように見える。