卒業式の練習にあたって大事なことは、こどもたちに「卒業式の意義」をきちんと理解させ、「どんな卒業式にしたいのか」を明確にしてから指導をしていくことだと思っています。
2007年3月に私の学級を卒業していったこどもたちは、それはそれは素晴らしい意識で卒業式をやり遂げてくれました。
目標意識・・・・・世界一の卒業式を絶対にやる!
そのために・・・・練習から本番まで、自分たちの力で進めていく。そのために卒業対策チームを作る。
こうして卒業式という“最後の授業”を“最高の授業”にすべくチャレンジしたこどもたちでした。
本番では感動で涙が出そうになるのを必死にこらえている姿が印象的でした。
こどもたちは、なぜ涙をこらえようとしたのでしょうか?
式終了後、ある女子がこう話しました。
「私たちは世界一の卒業式をやると決めたじゃないですか。それで音楽の先生からも言われていたんです。
『世界一にしたいのならば、世界一の歌声にする必要もあるんじゃない?だから泣いて歌えなくなるというのはダメかな。』
だから私たちは絶対に泣かないで、最後まで歌い切ると心に決めていたんです。」
この卒業式は本当にさわやかな春風のような空気に包まれていました。
さて、写真のマインドマップは私が考えた「卒業式の意義」を表現したものです。
基本アイデアになるメインブランチを「最後の授業」「個人」「保護者」「地域」「学校」という5本にし、そこから発想を広げていきました。このマインドマップを元に指導をし始めたら、最低でも2時間は授業をしないと指導しきれないでしょう。
ただし、あえて授業をするのではなく、指導する側が、マップにかかれたものを卒業式練習指導のバックボーンに持っていることで、自然に指導の中に織り交ぜられるものだと思います。