【マインドマップ】 薬物乱用防止のためのマインドマップ

6年生対象に校医の薬剤師先生による「薬物乱用防止教室」が行われました。
シンナーや覚せい剤など、禁止薬物を使ってしまうと人生が終わってしまうので、絶対に使用しないことを啓発する授業です。薬剤師の先生からはシンナーの中に発泡スチロールを入れるとたちまち溶けてしまうほどの化学反応を起こす薬物であることを実験で見せていただいたり、薬物中毒患者の苦しみの姿をお話しいただきました。

授業の最後にビデオを観て学習したのですが、授業参観に来ていたお母さんと一緒に来ていた幼児が、思わず「怖い・・・」とつぶやくくらいに啓発力のあるビデオ。それを観ながら、私はミニマインドマップでメモを取ってみました。それを「フルマインドマップ」に仕上げて、6年生の復習に役立ててほしかったからです。

記事内の画像が「薬物乱用防止マインドマップ」です。


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マインドマップで作文すらすらワーク (ドラゼミ・ドラネットブックス)
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学校経営研修会の講義録

最近、なかなかブログの更新ができないでいます。自分的にも残念なことです。理由はただひとつ。授業をあまりしていないからです。学校内で教員への指導を中心にしていく立場になってしまったので、大好きな授業ができません。残念・・・・・。

これまで「授業はライブだ!」という信念で、まるでミュージシャンのライブか、落語家の寄席のように真剣勝負をかけてきただけに、この生き甲斐をストップされていることがもどかしくてなりません。

その分、校内を激変させていることがあります。それは廊下の掲示板です。特に校外からいらっしゃるお客様の目にとまりやすい職員室前と校長室前の掲示板を「生きた掲示板」と変えました。職員室前には、4月に6年生から「こんな学校にしていこう」というメッセージ集を掲示し、5月には5年生に「学校や地域の良いところを紹介します」という内容で、メッセージを書いてもらいました。さらに、校長の月曜朝会の話をメモして、掲示するということにもチャレンジしています。(これは4月に区長選挙の投票に地元の学校に行った際に目に入った掲示物を参考にしました。年がら年中情報収集です。)

校長室前廊下には、新任教員に協力してもらって「どきどきわくわく写真館」なる楽しい写真集を掲示。また並びの理科室前にも、昆虫や星座の資料。さらに「科学のお目芽」という理科への興味がわくようなコーナーを作りました。あまり宣伝はしていませんが、見つけた子どもたちはけっこう見入っています。


学校経営のポイントのひとつとして、こうした「掲示物の工夫」が大きな影響を与えることがあります。掲示物に手抜きをしてしまうような学校、または学級が伸びることはないと言っても言い過ぎではないと思っています。



さて、今週火曜日の夜、学校経営の研修会がありました。新任の教員を引き連れて、例の如く最前列中央の「井上指定席」に陣取り、教育委員会指導室長の講義をマインドマップ講義録でまとめていきました。

話題を軽いものにしようとされたのか、「もしドラ」や「ホッピーミーナ」の話を取り上げて語っていましたが、要するに「マネージメント」という考え方を学んで、学校経営に役立てていく必要があるということを主張されていたわけです。

そこで、「もしドラ」や「ホッピー」も含めて読んでおいた方が良いとお勧めできる本を紹介しておこうと思います。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
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ダイヤモンド社


マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
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ダイヤモンド社


ホッピーの教科書
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日経BP出版センター


ジグ・ジグラーのポジティブ思考―可能性を開く6つのステップ
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ダイヤモンド社


7つの習慣―成功には原則があった!
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キングベアー出版


望めば、叶う―自分を高め人を導く成功法則
クリエーター情報なし
日経BP社


思考は現実化する―アクション・マニュアル、索引つき
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きこ書房


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荒川区立峡田小学校 研究発表会に参加して 【マインドマップ講義録】

一昨日の東京都教育課題研究発表会の「自尊感情・自己肯定感を高める研究」に引き続き、今日は荒川区立峡田小学校の研究発表会に参加させていただきました。峡田小学校は東京都教育委員会の研究指定校として、特別活動の研究を通して「自尊感情を高める工夫」をしてきた学校なのです。東京都の研究指定校ということは、現状として「自尊感情・自己肯定感」を高める指導として最先端を行っている学校と判断して良いわけです。ここ数年間の私の個人研究が、はたしてどこまでのものなのか判断する材料となると思い、何としても参加しなくてはならないという思いから足を運びました。

「他校の研究発表会に行って、いったい何が役に立つのか」という批判をする教員も世の中にはいますが、確かに何の目的もなく行くのでは役に立ちません。しかし今回は「自尊感情(セルフエスティーム)を高めるためにはどうしたら良いか」という自分自身の研究テーマへの強い執着心がありましたから、授業を変更しても参加する意味はありました。



今回の研究発表会では、3年生クラスの授業を参観しました。理由は授業内容が、同僚のモジャ先生が研究を進めている「言葉プロジェクト」とまったく同じだったからでした。授業名は「やさしい言葉があふれる3年2組」というもので、学級活動(2)-ウ「望ましい人間関係の育成」をねらいとしているものでした。

私、他校の授業であっても、遠慮なくポジション取りをします。
今日も、黒板の左横に陣取って、前から担任目線で子どもたちの表情を見ながら授業を参観しました。

自分が授業をしたらどう子どもたちに発問するかな?
今の発言に対してどう返してあげるかな?
子どもたちが自分の考えをまとめる時間はあるのかな?
授業にみんなが集中できているかな?
担任の先生は、子どもたちの意見をうまくコーディネートできているかな?
もっと良い授業をするためにはどうしたら良いのかな?

こんなことを自問自答しながら、さも自分が授業をしているかのように参観するのが私のスタイルです。
それが研究授業というものだと認識しているから、まったく遠慮せず歩きまわって子どもたちの学習状況を見ていきます。
研究授業に慣れていない先生だったら大迷惑かもしれませんね(笑)
しかし今日の先生は大丈夫でした!


この峡田小学校の発表会に参加して分かったことですが、モジャ先生が研究を進めている「言葉プロジェクト」は実は目新しいことではなくて、特別活動を研究している先生方には一般的な指導なのでした。モジャ先生は「チクチク言葉」「アッタカ言葉」というキーワードで、美しい言葉を使う5年生を育てようとしていまして、それをどの学校にも通用するプロジェクト教育に創って発表しようと、他校の管理職の先生が支援をして下さっています。ところが、その内容はすでに取り組まれていることを知りました。「チクチク言葉」も使われていますし、「アッタカ言葉」と同様の「フワフワ言葉」という取り組みをしている先生も、すでにいることが分かりました。
モジャ先生の挑戦は、今よりももっともっと高いレベルのものにしていかなければ通用しないようです。



さて、峡田小学校の研究発表内容に戻ります。

まず、今回の発表で私の脳裏に強く残ったキーワードを紹介します。

「自己決定」
「チーム峡田」
「達成感」
「実践サイクル」
「指導の均一性・共通スタイル」
「ふりかえり」
「掲示物」
「安心感」


「自己決定」
教師にやらされる活動ではなく、子どもが自分たちで決めた活動をしていくこと。これこそが特別活動のねらいである「自主的,実践的な態度」の育成につながる。

「チーム峡田」
児童・教職員・保護者・地域の方々など、学校に関わるすべての人々が一体となって、ひとつの目標に向かって進んでいく姿が生まれれば、当然その学校は発展していく。それが「チーム意識」である。確かに私も昨年の6年生担任緊急登板の時、最初の保護者会で1時間かけて主張したのがこのことでした。「三位一体の改革」「WIN-WIN-WINの関係を築く」という意識に立つことで、「史上最高の卒業式をする」という目標達成に向かって“チーム”を前進させていく。
これからの学校は、こうした「チーム意識」を持ち、自分の学校に対しての愛校心を育んでいくことによって、関係者すべてが成長していける=幸せになることを意識していかなくてはならないのだろうと感じました。

「達成感」
これは安直な達成感ではありません。苦労を乗り越え、壁を破り、前進できた時の大きな達成感が、子どもたちの自己肯定感を育むことにつながります。楽なことばかりをやらせる学校には、子どもたちに大きな達成感をつかむチャンスがなく、友だちへの関心も高まることがありません。教師が子どもたちにしっかり寄り添って、大きな達成感をつかませてあげられるような指導こそ、過去から変わらぬ教育の王道なのだと思います。

「実践サイクル」
今回の発表会では、次のような実践サイクルが確立されていました。
①児童の願い ②話し合い ③実践 ④振り返り
1年生から6年生まで同じように教育実践がなされていくことによって、「同一パターンのグレードアップ」が生まれ、子どもたちは系統的に育てられていくことになります。担任が変わっても指導内容は変わらない。この事実は学校の総合力として大きな成果を上げていきます。

「指導の均一性・共通スタイル」
学級会のやり方が1年生から6年生まで統一されていました。研究指定校のなせる技とも言えましょう。本当は日本全国すべての学校で、こうした統一性のある指導をしていくことができれば、日本の教育はさらに良くなるかもしれません。それを実現するのは管理職の先生の仕事です。一教員が本気になればできないこともありませんが、それも一校に限ります。
私はこれからの時代、「管理職の横の連携」による学校を超えた何らかの地域の統一性ができることに、教育を開く突破口があると思えてなりません。

「ふりかえり」
特別活動に限らず、すべての学習で自分が取り組んできたことを「ふりかえる」ことによって、行動の意義づけになり、さらに高い学習をしよう、より良い人間関係を築こうとする、次へのきっかけになる。ふりかえりを言語化することによって、自己をメタ認知することにもつながり、高みに進んでいくモチベーションの高まりにもつながる。

「掲示物」
今回の研究発表のひとつの目玉であると感じた。委員会活動やクラブ活動のお知らせを、学校内の最も目立つ場所にコーナーを作り、掲示してある。これによって特別活動への児童の意識が必然的に高まる。自分たちの活動を「認められる」という承認欲求を満たす効果がある。特別活動以外にも、学校内の様々な場所に学習の成果を掲示していくコーナーがあった。掲示物の効果は私が辰巳小学校にいた時の個人研究テーマでもあったのだが、間違いなく効果がある。子どもたちは大人が考える以上に掲示物を見ているのだ。だから掲示物で手抜きをすれば、すぐに子どもたちに伝わり、学校が乱れる。優れた教育実践をしている学校は、掲示物だけを見れば分かってしまう。

「安心感」
「自分はこの学級にいていいんだ」という安心感を持てるような学校にしたい。誰ひとり必要のない子はいない。全員が大切にされているし、大切にし合っている。それは特別活動に力を入れるとそのような空気になっていく。道徳で心を育み、特別活動で道徳的実践力を鍛えていく。そういう「実践の場」が特別活動である。
すべての子どもが活躍できる学校にすることができると、それが卒業式に顕れる。学校に関わる人すべてが幸福感を感じられるような学校作りをしていきたい。



最後に峡田小学校の定義する自己肯定感を紹介してまとめとします。

(低学年)
友達と一緒に仲良く活動することで自分のがんばりを認めることができる。
活動を振り返ることで自分のがんばりを認めることができる。

(中学年)
友達と協力して活動し、互いに認め合うことができる。
自分の考えをもって活動し、振り返ることで自分のよさを実感できる。

(高学年)
相手を尊重し、自分の思いや考えを伝えることができる。
友達を信頼して、意見を交わし合いながら自信を持って活動に取り組むことができる。
自他の長所や短所を含めて、その人らしさを認め合うことがでいる。

(特別支援学級)
自分が大切な存在であると分かる。
自分が周りの人の役に立っていると気付くことができる。



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東京都教育課題研究発表会 【マインドマップ講義録】

今日は午後から出張をさせていただき、東京都教職員研修センターで開催された「東京都教育課題研究発表会」で学ばせて頂きました。

この発表会は、毎年この2月上旬に開催されていまして、非常にタイムリーな東京都の教育課題についての最新事情を知ることができるのです。昨年も参加させていただき、今回で2年連続。貴重な情報をつかんできました。参加していた先生たちの多くは管理職の先生で、私の大学時代の同級生(校長)の顔も遠くに確認しました。なるほど今年東京都で最年少校長になっただけあって、さすがに最新情報は逃さないんだなぁと感心しました。


研究発表の内容は次の3点でした。

(1)言語活動の充実に関する研究
(2)自尊感情や自己肯定感に関する研究
(3)東京都公立幼稚園の5歳児の運動の応力に関する調査研究


この研究テーマの中で、私が最も注目をしていたのが「自尊感情や自己肯定感に関する研究」でした。

3年目に入るこの研究は、2年目の昨年に開発された「自尊感情測定シート」が大きな目玉となっています。私の勤務校では来年度、3年生以上の学年で、この「自尊感情測定シート」を活用して、教員の児童理解を深めようと計画しています。今年度は抽出した4,5年生で活用し、保護者の皆さんにも情報をお伝えしてきました。

都研の研究で、この「測定シート」がさらに改良され、32項目だった質問が24項目にしぼられ、その質問項目を整理して分析したレーダーチャートの項目は五観点(「自己評価」「自己受容」「関係の中での自己」「将来展望や自己決定」「精神的な強さ・落ち着き」)から、三因子(「自己評価・自己受容」「関係の中での自己」「自己主張・自己決定」)のものになりました。

この改良について、どのような経緯で変わったのかを知りたかったので、配布された冊子をくわしく調べてみると、平成22年12月16日(木)に慶応大学で行われた座談会「自尊感情と脳科学の関連について」の席上での次のようなやりとりが報告されています。


牛場先生(慶応大学理工学部生命情報学科専任講師)
「レーダーチャートの5つの項目は因子分析された結果、3つの観点になったのですか?」

伊藤先生(慶応大学教職課程センター教授)
「はい、因子分析した結果、自己評価と自己受容はかなり関連が強くて、精神的な強さは因子として成立しませんでした。その結果3因子になりました。」


つまり、昨年までの数多いデータを基に統計的な分析をすることによって、自尊感情をより正確に把握できるように改良が加えられたということが分かります。

東京都教育委員会が研究していることですから、東京都の教員としては、しっかり把握しておく必要もあると思います。そして、5年間の継続研究計画があり、予算もかけ、複数の研究協力校によっても実践をされてきた「自尊感情(セルフエスティーム)」の研究は、今後の東京都の教育に大きく位置づけられるのだと判断して間違いないでしょう。


私は、この自尊感情を育む教育についての研修を深めるために、今回の発表会の中で取り上げられた東京都教育委員会研究指定校である「荒川区立峡田小学校」の研究発表会に参加するため、2月10日(木)の午後に足を運ぶ予定です。この学校の副校長先生は、私の大親友であり、12月に会った時にも、「自尊感情についての研究発表会をするから、ぜひ来てほしい」と誘われました。その際、
「自尊感情に関する研究は、ここ数年間、自分の教育実践課題でもあったし、教育分野だけでなく、幅広く個人研鑚してきたから、東京都の最先端の学校情報がほしい。何が何でも参加するよ。しかも研究発表会では、最前列のど真ん中に陣取るからね!そこが井上の“指定席”だから!」
と伝えました。

こうして、自尊感情(セルフエスティーム)に関する最先端情報が、私のところにどんどん入ってくるのは、セレンディピティ―であるとしか言いようがない状態だと感じています。




さて、今日の記念講演に立たれたのは、スピーチコミュニケーション教育研究所を主宰しておられる村松賢一先生でした。講演の題名は「新たな関係や社会を創造するコミュニケーション能力 ~違いを尊重しつつ新たな共同性を築く~」と、新学習指導要領にも合った講演をしていただきました。

講義録のマインドマップはこちらです。


このお話の要点は、対話能力の中で、これからの教育に必要なことは何かということです。
これまでの学習指導要領の中でも「話す・聞く」という基本中の基本はずっと重要視されてきました。しかし、それだけでは不十分な時代となっているということです。一方通行の「話す・聞く」という作業だけではなく、ここに話題を“つないでいく”能力が必要なのだということです。

つないでいく能力とは、
①相手の話に応じられる能力
②相手の話に共感し、新しいステージまで「運ぶ」能力

誠に高いレベルの能力だと私も感じるのですが、この「つないでいく能力」を子どもたちが身につければ、授業は本当に高いレベルのものになるはずです。今の私の学級でも、対話の場面になると私から出される指示の言葉は、「はい、今の意見に“つないで”ね。」です。これは、2年前に埼玉県熊谷市の中条中学校の研究授業に行かせていただいて、(これは自分の授業に取り入れてしまおう)と実感した、東京大学の佐藤学先生が進めている「学びの共同体」という考え方を参考にした考え方です。

人の考えを自分の中にいったん取り入れて、さらに新しい意見を“つないで”いくことによって、これまでにない価値観を生み出していく授業方法です。

村松先生の講演からも、その中で紹介された学校での実践事例からも、意見と意見をつないでいくという感覚を、これからの授業では重視していかなくてはならないのだろうなと感じました。


ところで、村松先生のお話の中で、私も大学時代に学ばせていただいた「無藤 隆」先生の言葉が紹介されました。大変懐かしく、このブログにも記録として残しておきたいとも思いましたので、そのまま記録させていただきます。


「自らの言わんとする所を相手に的確に、理解しうるように伝え、相手が拒否する可能性があっても主張すべきことは主張し、しかし同時に相手がなぜ拒否するのかの根拠も考え、一定の場の制約の下での妥協点を探せるかどうか。自分の意見と相手の意見を単に対立させる、あるいは妥協するだけでなく、より高次の意見を発展させて作り出すことができるかどうか。相手の言わんとする所を知的に理解するだけでなく、言おうとして言えない所まで含めて共感できるかどうか。さらに、以上のようなことが実行できているかどうか問われたときにその具体的な根拠を発話の言葉の中に指摘できるかどうか。」(無藤隆(1985)「会話能力とその発達段階」)




2月もたくさんのことを学ばせて頂いています。
最近目にした、東京都教育委員会から出された「教職員のメンタルヘルス」に関する冊子にも、ベテランの先生ほど研修を深め、日々新しい自分を形成していくことがメンタルヘルスに役立ちますと書いてありました。教職経験を積めば積むほど、この職業の難しさを感じます。私の信条のひとつにこのような言葉があり、自分の名刺にも書いているものを紹介します。

「日々新たにして日に日に新たなり」

自分の内在的エネルギーがある限り、常に新しい教育を追い求め、元気いっぱい子どもの前に立ちたいと思います。


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「冨士山から日本を変える」 野口健さんの講演会【マインドマップ】

長い間、ブログの更新を怠ってしまいました。

この間、少々体調を崩しておりました。ここ3年間、脳機能に働きかける試みが成功して、重症だった花粉症が止まっていたのですが、今年は油断しました。昨年の10倍以上の花粉が飛んでいるのは間違いありません。花粉症の症状が再発です。しかも積み重ねてきた疲労がピークを迎え、とうとう発熱してしまいました。

そこである方法で自己治癒能力を高めることを試してみたところ大成功。なるほど人間の脳の力というのは、これほどまでに全身の免疫力や調整力を強めるのかと確信することができたのです。何をしたのかは、職員室の一部の人には教えてあげましたが、とてもネット上に書ける内容ではありませんので、秘密にしておきます。

さらに、この発熱を「チャンス!」とも捉え、逆利用もしてみまして、最近ちょっと悩んでいた体重管理にも活用してみました。その甲斐あって、1週間で4kg落ちましたねぇ!このチャンスを逃す手はないので、さらに次の1週間で2kg落とすリズムを作ってしまおうと計画しているところです。



さて、今日は午後から区小研「口頭発表会」で、ティアラ江東に出張しました。

当然のことながら、私の「指定席」である「最前列中央」に陣取りました。さすがにティアラ江東は客席が広いので、この場所に座った教員は、私とモジャ先生の二人だけ。誰もやらないことをたった二人でしているのですから圧倒的な勝ち組ですな(笑)

今日の講師はアルピニストの野口健さんでした。

野口健公式サイト



その内容はマインドマップ画像として公開しましたので、どうぞ参考にして下さい。


ここでは野口さんの話を聞きながら、私が感じた点を羅列しておきます。
(野口さんが語った内容ではなく、私なりの解釈をくわえたものです。)


(1)植村直己さんはセレンディピティ
 野口さんが山を登るようになったきっかけを作ったのが植村直巳さんの本。その植村さん、コツコツと自分の道に挑戦・努力をし続けていたところ、周囲の人たちが支援をしてくれるようになったそうです。この「コツコツと努力をしていたらチャンスが巡ってきた」という流れ。まさに「セレンディピティ」な人生だったんだなと感じました。

「セレンディピティ」とは、決して先が見えるような状態ではなくても、黙々と、コツコツと努力を続けることによって、ある時に突然、人生を変えてしまうような大きなチャンスが巡ってくる。しかし、努力をしているからこそ、そのチャンスに気づくことができるわけで、ただただ漫然と待っているだけではチャンスにも気づくことができない。だから誰が見ていなくても、コツコツと努力を続けることの大切さを言っています。


(2)エベレスト級の山でのピンチは「生死」がからむ=環境問題も同じ
 エベレストでのピンチというのは、即、生死に関わるような事態に陥る。そのピンチの時に、もしあきらめたら、それは即ち「死」を意味する。あきらめなければ生きて帰ることができる。
 これと同じことが環境問題に言える。地球温暖化にしても、山のゴミ問題にしても、「これは無理だ」とあきらめた時点で環境は終わってしまう。それは地球の死を意味する。人類は、この「環境問題」というエベレスト以上の山を、すでに登り始めてしまって、もう戻ることができない。ならばたとえピンチであっても、決してあきらめないで、活路を見出すまで歩き続けることが必要なのだ。

(3)(1)と(2)を合わせて
 どんなに難しい課題が突きつけられていても、けっしてあきらめることなく、努力を続けていくことによって、必ずセレンディピティが起こり、奇跡的な解決方法と出会うことができるに違いない。その解決方法は他人に降りて来るのではなく、自分自身の脳に降りてくると信じて、教育に当たることが大事である。

(4)環境学習は知識よりも実感を
 児童に環境問題を学ばせる時には、インターネット情報や書籍の中の文字・数字情報に頼るのではなく、ごくごく身近な問題から体感していくことが必要である。例えば、私の学校であれば、近くに流れている川の問題について学習したり、街の中にある環境に良くないことに対する学習をしていき、児童が環境のことを実感できるようにすることが大事である。その意味では、私の学校で取り組んできた、中学年の「ヤゴ救出作戦」や5年生の「サケ稚魚飼育放流活動」は、身近な実感の伴う環境学習になるのではないかと思う。

(5)環境問題は自然の問題ではなく社会問題である
 「環境」と名付けると、自然を守るというような言葉に連想が行ってしまうが、そうではない。「環境」を乱しているのは「人間社会」である。社会のあり方、人間の自然への関わり方やモラル、こういったものが改善されていくことによって、環境問題は少しずつ改善方向に歩みを始めるのかもしれない。
 地球社会を構成している人間全員が、地球環境を後世まで継続的に維持していくことを意識することによって、解決できない問題が解決される可能性が出てくる。

(6)だからこそ大事なのは「教育」なんだ!
 野口健さんは、世界最高峰のエベレスト登山に成功した日本人の一人である。8848mの高さ。空気も薄い。気温もマイナスの世界。その過酷な登山の中では、たくさんの貴い命を失うこともあったそうである。
 しかし、「教育」という山は、エベレストよりも遥かに高い。
 「教育」という山は、登り道も数多いし、登り方も難しい。
「そこに山があるから登るのだ。」と言った先人もいるが、「そこに教育の山があるから授業をするのだ」「そこに子どもという、どんどん高くなっていく山があるから努力をするのだ」と私は言いたい。


【今日の一句】 登れあの山 風雪荒ぶ 教育山


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研究授業「ごんぎつね」

12月15日の水曜日は校内で研究授業でした。

授業を行うのは私の学年・4年生。教員全員が参観する授業はお隣の組に任せ、私が授業する時間は公開授業として、参観可能な教員のみ見に来てくれました。

授業は「ごんぎつね」を教材として行いました。なぜこの時期に4年生の最終単元である「ごんぎつね」なのかというと、校内研究が物語文の読解ということなので、2~3月に行う「ごんぎつね」を前倒しして授業したのです。

我が校の今年の授業研究は、江東区の国語教育に関して長い間指導をし続けてこられた進藤猛先生に年間を通して講師をお願いし、指導をいただいてきました。6月から始まった研究授業も、この12月で6回目となります。進藤先生の指導の中でキーワードとなっているのが「同一パターンのグレードアップ」なのです。つまり、学習方法はまったく同じやり方をしているけれども、その内容が時期によってレベルアップしていくことこそ、本当の読解力が身についていくのだという考え方です。確かにその通りだと私も思います。いろいろな学習方法を行うのではなく、ひとつのことを徹底的に指導していくことで、子どもたちは高い実力を身につけるにちがいありません。


さて、学校として6回目の研究授業となると、これまでの5回の授業の反省を活かして、レベルアップさせた授業をしなくてはならないわけです。そういう意味では、私たち4年生の担任2人にはプレッシャーが小さくはなかったわけです。進藤先生の指導の特徴は、「学習シートブック」という自作教材を使って授業します。その流れは以下の通りです。

(1)前時に学習した文章を黙読し、学習をふりかえる。

(2)本時に学習する文章を「微音読」し、見通しを立てる。

(3)何人かに音読させ、本時に学習する文章の区切りを意識させる。

(4)本文に「人物の気持ち」「情景」が分かるところにサイドラインを引かせる。

(5)自問自答しながら本文に書き込みをする。

(6)書き込んだことを元に、発表をして学び合う。

(7)学び合ったことを活かして、登場人物の「日記」を書く。

(8)本時の学習のふりかえりをする。

これは「一読総合法」から派生した指導方法です。


私たち4年生の担任は、今回の研究授業に向けて、一読総合法に対峙する方法を用いました。事前に宿題として徹底的に「音読」させるという方法を試しました。そのわけはひとつ。授業をしている担任でさえ、「ごんぎつね」を何十回も読み込んで読解しているわけです。それを小学4年生の子どもが「1回読んだだけで深い読解ができるわけがない」という考え方です。そこで、「暗記するくらいに音読をしなさい」と指導徹底しました。そこまで読み込めば、授業をしていても、「ごんが兵十と加助の後についていった場面」とひと言いえば、子どもたちがすぐに分かる状態になるでしょう。そうなれば、授業も加速化すると判断したのです。つまり教科書がなくても授業ができるくらいに読み込むという効果は大きいと訴えたいのです。

次に努力したのが、ごんぎつねの作者である新美南吉の研究に全力投球したことです。
私自身が愛知県半田市にある「新美南吉記念館」に日帰り弾丸ツアーまでして、南吉の人生に迫っていきました。そして、学年担任二人で毎日、新美南吉のことを語り合いました。今日はこんなことが分かった。昨日こう思っていたことは実はもっと深い事実があった。連日発見に次ぐ発見があり、研究授業をするのが楽しみでなりませんでした。
こうした活動を通して、担任二人は新美南吉作品に惚れ込んでいったわけです。
このように、指導者が「作品に惚れ込む」ということが、子どもたちに与える影響力はとてつもなく大きいのです。

新美南吉童話の本質と世界
北 吉郎
双文社出版


さらに担任二人の話ははずんでいきました。
南吉記念館で購入した研究紀要を読んでいくと、「ごんぎつね」の授業をしている先生の例がありました。その授業は、「ごんのことを悲劇で終わらせないようにするために、兵十がしたことを考えてみよう」というテーマの事後談授業でした。私たち担任は、子どもたちの実態(良いアイデアを思いつく子が多く、話し合いも活発に進む)を考えて、「この授業は面白い!」と判断しました。
この問いかけからは、おそらく「ごんのためにお墓を作ったと思います。」というような答えが出ると予想しました。そこで、それだけでは終わらせず、「では、どこにお墓を作ったの?」とどんどん突っ込んでいく授業をしようと考えました。この“突っ込み”によって、子どもたちの思考は一歩深まり、「兵十は自分の家の近くにお墓を作るだろう。なぜなら毎日お参りがでいるから。」「村の真ん中に作るだろう。村の人にごんの真心を伝えるために。」「ごんの住んでいた山の中に作るだろう。静かに眠らせてあげるために。」といった深まりのある授業ができると判断しました。


そんな授業を学年2学級で共に行いましたが、ここでは私の学級の反応を紹介しておきます。

「兵十はおかあさんのお墓にごんもいっしょに入れたと思います。なぜなら、ごんがうなぎを逃がしてしまったことで、兵十のお母さんが死んでしまったとごんは思っていて、そのおわびに、くりやまつたけを兵十の家に持ってきたのだから、おかあさんのお墓に入れてあげることで、ごんもおわびができるからです。」

「兵十のおかあさんのお墓に入れてあげる理由はまだあります。おかあさんのお墓に入れてあげれば、兵十は毎日おまいりができます。」

「お墓の中には火縄銃も入れたと思います。それはもう動物を殺さないという兵十の気持ちを込めて入れたのです。」

「兵十は、村の人たちにも、ごんは悪いキツネではなかったと話したと思います。」

「もしかしたら権現山にお墓を作って、ごんをすみかにもどしてあげるかもしれません。」

「手紙にごんへあやまる文を書いて、お墓にいっしょに入れたかもしれません。」

「ごんが毎日くりやまつたけを持ってきてくれたように、兵十も毎日、死んだごんへ、くりやまつたけを持って行ったかもしれません。」


このように、なかなか深い意見がかわされました。



今回の研究授業を通して、担任はかなり頑張って学びました。授業が終わった時には、スーッと力が抜けるような、心地よい疲れを感じていました。もっともっと子どもたちの力を引き出してあげられたかもしれないね、という反省の会話もしましたが、楽しく新美南吉のことを学べましたし、着実に授業力をつけることもできたと感じています。

担任がこう感じているということ=子どもたちも学ぶ力を高めることができたはずです。

きっと思い出に残る学習になっただろうと思っています。

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努力する選手の育て方 (辻秀一先生講演記録のマインドマップ)

今日は東京都小学生バレーボール連盟・指導普及委員会による指導者テーマ別研修会に参加しました。


今回の講師は「スラムダンク勝利学」の著者であり、スポーツ関係者のメンタル面を鍛えていらっしゃる「辻秀一」先生でした。辻先生は脳科学の視点から講演をされる方ですから、今日の私の聴講目標は、『自分の教育実践(バレー指導を含む)の裏付けを強化する』ということにしていました。

『聴講目標』という言葉を書いてみました。この言葉はあまり聞かない言葉です。ネットで検索してもあまり出てこないので、私が造った言葉ということにしておきます。

様々な速読術の本を読むと、必ず出てくるのが「読む前の目標設定をする」ということです。この目標設定によって、本から読み取れる内容に大きな違いが出てくるのが速読術の特徴です。こうした読書における「目標設定」は、講演を聴く時にも役立つのではないかと思うのです。「この方の講演からはこんなことを学び取ろう」と目標を立てておくことによって、理解度が大きく違ってくるはずだと思いました。


さらに、いつも通りに「マインドマップ」で記録を取りながら、「最前列」で講義を受けました。なぜ私がいつも最前列にいるのかというと、次のような理由があります。
(1)最前列に座るという行動をすることで、ポジティブに講義を受けるのだというスイッチを脳に入れるため
(2)最前列は講師とプレゼン以外の「視覚情報」が自分に入ってこないので、脳の機能をフル回転させることができる。
(3)誰もやらないことをしている。最前列に座る人は全体の1%程度であろう。これだけで「成功」への一歩である。
(4)講師との距離感が近ければ近いほど「ライブ感」が増加する。
(5)場合によっては講師との交流が生まれる。
大好きな歌手のコンサートなら誰もが最前列に行きたいと思うのに、講演やセミナーになると後ろの方に座りたがる人が増えますね。でも、講師の方にとっては「最前列」で真剣に聴いてくれる人の方にどうしても関心が向くし、大切なのです。講師を自分の味方にするためにも、最前列に座ることをお薦めします。



前置きが長くなりました。いよいよ講演内容の話題を書きます。

今日のお話を箇条書きにしていきます。

(1)スポーツとは
・スポーツをすることによって得られるものは、「元気」「成長」「感動」「仲間」の4つである。

(2)目標の設定について
・夢に対して「根拠」を求めてはいけない。夢を「理屈」で考えてはいけない。
・夢を「理屈」で考えると認知脳が働き出してしまい、論理的に考えて「無理ではないか」というマイナス感情が動き出す。
・「自分は何がしたいのか」という感情論で夢を考えることが良い。
・目標というのは立てただけでは忘れてしまう。
・忘れないための「しくみ」を作っておく必要がある。
・その「しくみ」とは人に「話す」ことであり、紙に「書く」ことである。
・この目標を達成したら「こんなにワクワクするぞ!」という感情を想起することが大事である。
・そのように自分を見通せる技術を「ライフスキル」という。
・目標は他人に与えられたものではなく、「自分で決める」ことが大事である。

(3)目標達成へのプロセス
・一生懸命を「楽しむ」ことができるような心を育てることが必要である。
・自分の成長や変化を目的にしていれば、いろいろなことにチャレンジしていく力が出る。
・結果を重視するばかりだと、「認知脳」が働き出して、「無理」「できない」と考えてしまう。
・「自信」とは自分自身を信じることができることである。
・結果を出せたら自信つくということではいけない。とにかく自分を信じる力を強めることである。

(4)新根性論に基づく指導者論
・指導者の役割は、適切な強い「指示」を具体的に出すことと、選手のエネルギーとなるような「支援」をすることである。
・選手の「感情」と「考え」を理解すること。そのためには選手の話をよく聴く「聴き上手」になることだ。
・「分かってもらえた」という感情は、選手にとってとても大きなエネルギーになる。
・「話し上手」な指導者は、どうしても「分からせよう」とする。ところがこの行動が選手のエネルギーを奪ってしまう。
・「見通す力」もコーチには必要である。これをやったらこのように変化し、成長していけるという過程の見通し。
・「結果を重視する指導者」はどうしても何かとの比較から話をしてしまう。その結果、選手のエネルギーを下げる。例えば、大学スポーツのOBは「俺たちの頃はな・・・」という話をして後輩からエネルギーを奪っているケースがよくあるように。
・選手の成長を自分の喜びとし、心から応援できる指導者が良い指導者である。
・期待ばかりすることは良くない。期待するという行動は、相手のことを勝手に決めつけている行動である。
・視覚情報を与えることが大きな力を生む。100の説明よりも1つの良いモデルを選手に見せてあげる努力をすると良い。
・選手が「練習をやりたくてやりたくてしょうがない」くらいになってほしい。成長や努力をすることによって、自分がどれだけすごくなるかをワクワクしながら楽しめるライフスキルを身につけさせてあげること。


以上、90分間のお話の要旨をまとめてみました。


その後、辻先生は質問にも答えて下さいました。真剣な質問がたくさん出され、小学生バレーの指導者はやはり素晴らしいと私は感じました。質問からのお答も簡単にまとめておきます。

・子どもたちが一生懸命頑張っていることを「分かってあげる」ことと、その分かっているよという感情を伝える努力をすることが大事である。
・夢を持てる子どもにするためには一流選手との「対話」も大事である。サッカー協会は「夢プロジェクト」という活動を通して子どもたちの夢を育んでいる。バレーボール界もそういうことをできると素晴らしい。
・「褒める」ということばかりしていると、「褒められるから頑張る」「褒められないと頑張れない」という他律の意識を作ってしまう危険もあるので褒めのバランスが大事である。
・褒める以上に「信じる」ことに、高いエネルギーを生み出す力がある。「信じる力」をコーチも選手も持てると良い。
・目標を行動化するために、その目標に向かって進んでいく過程を大きく評価してあげること。
・勝ち負けという結果で評価しない。そこまで頑張ってきたこと、成長してきたことに大きな価値がある。
・目標の結果がどのようになっても、それまでの過程で努力してきたことの価値は下がらない。


講演内容は以上です。


私の聴講目標は、『自分の教育実践(バレー指導を含む)の裏付けを強化する』ということでした。
今回お聴きした内容は、すべて自分の学級経営やチーム指導で使っていることです。なので、聴きながら「そうそう!その通りだ!」と心の声にしていました。

私の課題だなと感じたのは、今回の講演内容は理屈では分かっていても、自分の指導実践のレベルがかなり低いということです。結果を求めてもいますし、子どもたちに過度の期待もしていますし、聴いてあげることよりも語りまくっている自分のイメージばかりが思い浮かんでしまいます。大きな反省をさせられました。

今日もこれからバレーボールの練習です。指導者としての自分の成長に対して、そして子どもたちの成長する姿に対して、ワクワクするようなライフスキルを身につけていくことを目標に、一生懸命指導をしてみましょう!


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1週間を振り返る

気づいてみれば1週間も記事を書きませんでした。
そんな自分自身に驚きました(笑)

2月。駆け巡る2月といった感じになっています。

今週を振り返ってみると、月曜日の大きな仕事は「卒業を祝う会」で行うスライド用の写真を1日中スキャンしてPCに取り込みました。休み時間も給食の時間もこの作業を続けてすき間の時間もありませんでした。19時には地元品川での会合に参加するため早帰り。仕事だけでは自分が広がらず、教師の幅が狭まりますから様々な活動を行うことが私のエネルギーになります。

火曜日は「卒業を祝う会」への本格始動。ご招待をする先生の担当者を決めたり、スライドのセリフを考えさせたりと、やらなくてはならないことが襲いかかってくるような日々です。
私の場合、学年のことだけをやっていればいいのではなく、教務主任なので学校全体のことも両肩に圧し掛かってきているわけで、この火曜日には夜19時から亀戸文化センターで行われた「覚せい剤等薬物乱用防止講演会」にも学校を代表して参加しました。その時に「iMindMap」で記録したのがこの画像です。


水曜日は錦糸町楽天地さんが毎年開催して下さっている「卒業生記念招待映画鑑賞会」に6年生全員を連れていきました。
鑑賞した映画は『HACHI 約束の犬』でした。昨年の招待映画は『犬と私の10の約束』でしたから、楽天地さんは動物シリーズがお得意???
リチャード・ギア氏が演じるパーカー先生と主役犬・HACHIの信頼関係は子どもたちの心に訴えるものが大きかったと思います。
この映画の子どもたちの感想文はこちらでどうぞ。
「香取小 こども情報局」

木曜日は学校から離れて、東京都教職員研修センターで1日研修を受けていました。内容は3点で、「OJTをどうすすめるのか」「リスクマネージメント」「人権尊重教育」でした。どの研修も私の新しい力になりました。
「リスクマネージメント」の講義はiMindMapで記録しましたのでご紹介します。

この日は、新潟県から筑波大付属小の研究発表会に勉強に来ていた先生が、マインドマップの実践について話を聞かせてほしいというオファーがあったので、研修終了後に本郷に出向いて4時間ほど会食懇談をしました。
マインドマップのことはもとより、メンタルリテラシーの話や、潜在意識を変えることで、すべての学級崩壊を解決していく方法などを紹介しました。

金曜日。
学校公開の日でしたが、卒業へ向けての取り組みが押して押して。
保護者の卒業対策委員会から依頼を受けている子どもたちの「自画像+翼付き」を作らせたり、合奏・合唱の練習をしたりと本当に目まぐるしい毎日です。

そんな中でも「☆」をひとつ発掘できました。
となりの組のYさんです。
実は今、音楽の先生が体調を崩して休暇中のため、卒業に向けての合唱曲「YELL!」と合奏曲「遥か」を子どもたち自身で練習を進めています。合奏のリーダーがYさんです。私不在の木曜日から学年練習を始めていて、モジャ先生からYさんと私の組のOさんが学年をしっかりまとめて練習してくれていると聞いてはいましたが、この金曜日、実際に学年50人を指揮するYさんのリーダーシップを目の当たりにして感激しました。

この統率力はヘタな教師よりも上だぞ!
このYさんの姿をたくさんの先生に見せてあげたい。衝撃的な姿だぞ!

練習終了後、私は彼女に指針を残してあげるには今が絶好のチャンスととらえて、こんな話をしました。

「君の将来の夢は何?」
「はい、音楽家になりたいです。」
「うん、そうなる可能性は大きいよ。その上でね、いろんな選択肢を持っていてもいいと思うんだ。選択肢って分かる?」
「はい、分かります。」
「今日、君が学年を仕切って練習させている姿を見ていて、音楽の先生とかお弟子さんを取って指導するような先生に向いていると感じたんだ。その理由がふたつある。ひとつはね、君には『人を統率する力』がある。実はこの能力は生まれ持ったものなんだ。君は人を指導する天才です。そんじょそこらの小学校の先生よりも断然、統率力を持っている。もうひとつは『目に力がある』ということだよ。君は演奏を指揮している時に50人全員に目が行き届いていた。そしてその真剣な目の輝きがとっても綺麗だった。『目力』がある人は教師に向いているんだ。だからひとつの選択肢として『教師』という道も持っているといいよ。」
「はい、ありがとうございます。」


教師は目の前の一人の子どもの心に「指針」を刻んであげることが大事だと私は思っています。なぜなら私自身が、小学校の担任の先生、中学校の担任の先生、大学の創立者から「君の道は教師だ」と言われて今に至っているからです。


さて、金曜日は夜にも大仕事がありました。
勤務時間後に行っている「江東区教職員バドミントン大会」で、勤務校の女子教員チームが決勝大会に勝ち進んでいたからです。昨年は準優勝でしたから、今年は何としても優勝すると頑張っていた女子教員チーム。少しでもお役に立てればと、コーチングを買って出ました。バドミントンは素人ですが、バレーボールで鍛えたコーチングはどんな競技にも活用できるのです。コートサイドにいるだけで、ほんのちょっとだけ力になれたと思います。

結果は見事に優勝!

祝勝会では幹事も務めて、終電帰り。


いや~、駆け抜けるような1週間でした。



ところで、未来学の本である『21世紀の歴史』を本気のマインドマップに描いている最中です。教育は「未来を創る聖業」です。私は、教師たるもの未来学を学ばずして教壇には立てないと思っています。この本は21世紀を創造しようという教師には必読書のひとつだと感じ、再度紹介することにしました。
21世紀の歴史――未来の人類から見た世界
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教務主任研修会の記録マインドマップ

月曜から今日までの4日連続出張の最終日は「教務主任研修会」でした。

この4日間、何を学んでいたのかというと、
①教育法規の研修
②教育公務員の服務に関する研修
③人事考課制度に関する研修
④校長会主催の研修
⑤新しく導入される教員LAN活用研修
⑥教務主任研修
ということで、すべてマインドマップ化しています。

研修報告を書かなくてはならないものもあるのですが、マップ化してあるのですぐに書けます。これは子どもたちに作文を書かせた時に、すぐに書けるのと全く同じですね。大人でもマインドマップを使えば、文書化はスピードアップします。今回の場合は、研修と研修の合間の休み時間に、すでに研修報告を書き終わっていました。楽!楽!

今日の教務主任研修会・・・・・教務主任的には最も忙しい2~3月。どの学校の皆さんも、疲れに疲れているわけですから、研究報告を聞いていると「子守唄」に聞こえてしまいますよ、さすがに! たくさんの先生がウトウトと、半分お休み状態でした(苦笑)

私自身も、この4連続出張で集中力が最低ラインに落ち込んでいたことは事実です。しかし今日も「マインドマップ受講法」は健在。話に飽きてきたらアイコンを選んだり、手書き文字を入れる作業をしてみたり、ブランチの位置を変えてみたり。脳内別モードにスイッチ切り替えをして、眠気に全く襲われませんでした。

すごいです!
「マインドマップ受講法」を使えば、どんな授業でも、どんな講演でも、しっかり受けられます。「iMindMap」のなせる技でしょう。

高校程度の授業であれば、普通にノートを取っていれば大丈夫だと思いますが、授業レベルの高い大学生以上には、ノートパソコンを使って「iMindMap」を使いながら授業を受けることを100%お勧めしたいです。


子どもたちにマインドマップを使わせるのも効果がありますが、それ以上に教員が使った方がもっと効果があがると思います。この記事を読んだ先生方、会議や研修では、ぜひマインドマップをかくことを試してみてください。

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4日連続研修スタート

まずはじめに私のことではなく、学級の子どもたちへの「YELL(エール)」を送らねばなりません。

受験生ガンバレ!!! 大丈夫だから!!! 安心して問題を解いてね!!!

2月1日、ほとんどの東京都中学入試が行われるスタート日です。多くの子は4年生くらいから3年間も、この日のためにトレーニングを積んできたのです。勝負には勝ってほしい。応援しています。


担任する私は、今日をスタートに木曜日まで、4日間連続の研修です。よくまあ勉強好きな担任ですこと(笑)

今日は授業をお休みさせていただいて、まるまる1日缶詰状態になりました。90分間の講義を4回分=360分間(6時間)を受けていたわけで、普通は途中で寝ますね

しかし、私には「マインドマップ」があるので、長時間の講義も集中して受け続けられる「脳力」があります。マインドマップ公認フェローになって以来2年間の鍛錬があります。6時間という長丁場、集中を切らせることなく「iMindMap」で記録(記憶)し続けました。

マインドマップのおかげで、本当に身になる研修ができています。疲れて集中が切れそうになったらところどころにアイコンを入れるお絵かきがスタートします。すると目が覚めてきます。脳の一部分だけを使って話を聞いているモードから、疲れていない別の「活動野」にシフトして話を聞くようになる。これぞ「マインドマップ講義受講法」と言ってもいいでしょう(笑)

この「脳内シフトチェンジ」を使えるようになると学習効果が格段に上がると思っています。

画像のマインドマップは、申し訳ありませんが、わざと画像を悪くしてあります。
今日はこのようなMMを合計5枚かきました。


明日は学校に行けます。
やっぱり学校の方がいい!
学校が好きです!
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新宿区立淀橋第四小学校の研究発表会に参加

昨日、学校は土曜参観日の振替休業日だったが、6年担任は二人で「新宿区立淀橋第四小学校」の国語研究発表会に自主参加しました。なぜ休日返上で行ったのかというと、理由は二つあります。

①6年が「やまなし」の授業発表だったので、参考になることを発掘に行った。
②全体会で講演をされる講師の先生が「スラムダンク勝利学」で有名な辻秀一先生だったこと

休日返上で行った甲斐がありました。収穫は大きかった!!!

一緒に行ったmoja先生も勉強になったとブログに書いています。

充実、休日。


私は2枚のマインドマップを掲載しましょう。

1枚目は授業記録のマインドマップです。



授業を見せてくださったY先生は「コラージュ法」という心理学の手法を国語に応用して授業にチャレンジしていました。この「コラージュ法」からは、Y先生の「やまなし」という宮沢賢治の童話をイメージ豊かに読み取らせたいという願いが強く感じられ、子ども達の作品がとても良くできあがっていました。

今回の授業は研究発表会に向けてのチャレンジ授業的な印象が強くありましたが、この「コラージュ法」を紹介してくださったことが、私の指導法の引き出しにしっかり収納され、さらに新しいタイプのマインドマップを創るために必要な材料に気づかせてくれました。

次に最大の目的としていた辻秀一先生の講演です。
例によって最前列に陣取り、講演の要旨をマインドマップでお絵かきしていました。



辻先生の講演の中で、私が日頃よく接するキーワードがたくさんありましたので、ここで紹介します。

「五感で感じる」
「大人になればなるほど感じる力が落ちる」
「周囲の環境をプラス思考に変える。」
「子どもの心の本音を聴く」
「人間は皆、承認欲求をもっている。」
「環境・好き・思考・分かち合い」

これをくわしく書き出すと、blog記事がとんでもなく長い記事になってしまうので、掲載したマインドマップ講義録をご覧下さい。



【本の紹介】
ところで私、「やまなし」の教材研究をするために、文芸研の西郷竹彦先生が書かれた本を2冊読みました。その内容の深いこと深いこと。法華経の世界観の真髄から宮沢賢治を分析していて、私としては大変に面白く、参考になりました。
しかし、20代の先生が読むには少々難解。何しろ西郷先生が「諸法実相」という究極の哲学に足場を置いて書かれているからです。仏教的な知識のある方には目から鱗の二冊です。

増補 宮沢賢治「やまなし」の世界
西郷 竹彦
黎明書房

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宮沢賢治「二相ゆらぎ」の世界
西郷 竹彦
黎明書房

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これからの国語教育と書くこと 【吉永幸司先生講演録マインドマップ】

落合第五小学校の研究発表会で講演をしてくださったのが、京都女子大学教授の吉永幸司先生でした。

「吉永幸司の国語教室 絆-365日」

私にとって、大変気づきの多い講演の中身でした。不勉強な私は、吉永先生のことを存じ上げていませんでした。しかし、今日の研究発表会に参加した最大の収穫は、吉永先生の講演を聴けたことでした。

いつものことですが、最前列中央に陣取り、マインドマップを書き続ける私。後ろの先生方はきっと「何もの???」と思っていたことでしょう。私、「マインドマップ(R)フェロー」でございます(笑)

こうして講演記録を最前列中央でマインドマップで取り始めて以来、1度も眠くなったことはありません。自分にとって貴重な1時間。無駄にしたくない。何か掴んで帰りたいという思いが常にあります。このモチベーションの高さ、まったくをもってマインドマップ効果以外の何ものでもありません。


さて、吉永先生のお話はすべてが大事なものだったわけですが、全部再現すると膨大な記事になってしまうので、箇条書きで記録しておきたいと思います。

*国語の授業に力を入れると子どもが良く変わる。子どもが変わると学級が変わる。学級が変わると学校が変わる。

*国語の授業は学習指導要領にある通り、「適切に表現する」「適切な言葉遣いで話す」「相手や目的に応じて,適切に書く」「その場の状況や目的に応じた適切な音量や速さで話す」ということが本当にできていれば何も問題はない。

*「話す」ということを目的としている国語の授業なのに、教師ばかりが話していて、子ども達は5時間の授業で通算3分しか話さなかったというようなことが国語の授業にはある。これを体育に置き換えると何が問題なのかが分かりやすい。バスケットボールの授業を5時間やったとして、教師の説明が1時間、ルールや作戦を学ぶのが1時間、チームを決めて作戦を立てるのに1時間、準備に1時間、そして本番の試合が3分間なんていう授業をしたら、「先生、体育やっていないじゃん」と言われる。国語の場合はなんとなく授業が成り立っている錯覚におちいる。「話す」授業なのに、「先生、全然話させてもらえないじゃん」と子ども達が無言で言っていると思った方が良い。(書くこと、読むことも同様かと私は感じました。)

*国語の授業では、必ず「書く」「読む」という活動を入れた方が良い。「話し合う」ということは日常生活で鍛える。国語授業のあいまいさを廃し、計画的に子ども達の力を鍛えていくことが必要である。

「国語授業の三原則」
①勉強嫌いを作らない。
②声は大きくはっきりと。
③ノートはきれいに書く習慣を身につけさせる。

「現任校で徹底していること」
①あいさつはさわやかにていねいに
②名前は「さん」づけで呼ばせる。これを徹底するだけで学校は穏やかになる。
③学校では丁寧語で話すように指導する。
④学校作りは1年生から。1年生に全力指導を入れて「うちの学校はこういう学校なんだ」と認識させること。1年生に力を入れてから4年間もたてば、そういう影響が全校レベルで顕れてくる。


*作文には、書いた子の全霊からの訴えがこめられている。子ども達は真剣に作文を書いてくる。教師はその思いを軽く見てはいけない。真剣に応えなくてはならない。

*国語の教育実践を深めていくと学校が豊かになる。怪我をする児童が減ったというデータもある。



画像のマインドマップは、私が吉永先生の話を聞きながら、その場で描いていたものです。見て頂ければ、いかに貴重な話と受け止めたかイメージが伝わると思いますが、いかがでしょうか???


担任する6年生の子ども達には、午後の2時間も自習をしてもらう中での研究発表会参加でした。ご協力ありがとうございました。6年生の皆さんにお返しができるだけの学びを得てきました。今後の井上の授業がちょっと変わると思います。

それにしても楽しいですよ、学ぶってことは!!!
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これからの国語教育と書くこと (落合第五小・研究発表会に参加して)

今日は担任する子ども達には、午後の2時間、自習で頑張ってもらい、私は昼食も取らずに「新宿区立落合第五小学校」の研究発表会に参加させていただきました。

この学校は新宿区教育委員会の研究指定を受けて、国語の「書く」という指導に関して平成20年、21年と2年間研究を進めてきたそうです。研究テーマは「書きたい!書けたぞ! ~意欲が増し、どの子も書ける指導の工夫~」です。

なぜ私が他区の研究発表に出向いたのかというと、理由はこちらの記事に書いてあります。

研究主任になった教育実習生


昔、全力育成した後輩の教員が、研究の中心になって活躍している。それを応援したい。それが研究発表会に参加した私の本音です。

その後輩の授業を見せて頂きました。

落合第五小学校で、子ども達が書くことを楽しむために取られた工夫が以下の10項目です。

①指導の焦点化
②語句・語彙を増やす時間の確保
③書くことの活用
④文章表現過程に即したねらいの明確化
⑤書きたくなるような題材設定
⑥相手意識・目的意識の明確化
⑦文例提示の工夫
⑧付箋の活用
⑨用紙の形式の工夫
⑩修正の仕方の工夫


この10点の中で、私自身の指導にも取り入れていることがあります。

①指導の焦点化
 1時間の授業で「どんな力を身につけるのか」を明確に示すように努力している。「ゴール意識」というものです。

③書くことの活用
 私の場合はブログに書かせることで、「学校の学習財産になる」という活用の仕方をしています。第五小学校では他の教科に役立つ意義付けをしているようです。

⑥相手意識・目的意識の明確化
 第五小学校では友だちに伝えるとか、下級生に伝えるという形で「相手意識」を持たせています。私はこの相手意識のことを「外部意識」という言葉に置き換えています。人類65億人すべてが相手だというグローバルな意識を育てようと思っています。

⑧付箋の活用
 元アメリカ副大統領のアル・ゴア氏は、ご自分のオフィスで「付箋」と「マインドマップ」を活用されています。「付箋」は思考と文章校正には必需品だと私は思っています。
 ちなみに私が本を読むと、その本は付箋だらけになります。一昨日、付箋だらけの私の本を6年生の子ども達が目にして、非常に興味深く見ていました。「井上式読書法」を子ども達に教えちゃいましょうかねぇ(笑)

***********************

さて、6年担任、私の後輩のK先生は、「わが街の自慢を紹介しよう ~アドマチック中井・落合~」という単元を独自教材として立ち上げ、以下の視点で指導を重ねてきたそうです。

授業を見せて頂き、ここでは良かった点と反省点を書いておきましょうか。

【良かった点】
①今日の授業は「街の自慢を紹介する」という授業でしたが、全員が自分なりの自慢を紹介することができた。
②クラスの友だちに紹介するという相手意識が育っていた。
③書いている文章は、文例を十分参考にしており、紹介する理由を「4つあります」という前置きをしてから話していたので聞きやすかった。
④「アドマチック中井・落合」という題名の通り、書きたくなるような題材設定はできていた。
⑤付箋を使って感想や意見を書こうという意欲が見られた。

【反省点】
①研究発表会の本番であったことで、担任の「緊張しているね」という言葉かけが10回以上もあり、実はその言葉かけが緊張を増強していた。
②授業の中身を欲張り、本来ならば2時間はかかるであろう内容を1時間で行ったところに無理があった。
③授業を急ぐあまり、主活動である「付箋を使った交流」をしていく時間がなくなってしまった。そして付箋をゆっくり書く時間がなくなっていた。
④文章の書き方の良さを見つけることが課題なのか、発表者の話し方の良さを見つけることがねらいなのか、子ども達は把握できなかった。
⑤本時の活動のメインとも言える「自己評価活動」をする時間がなくなってしまった。


授業を見ていない方には、ほとんど理解できない文章になってしまい、申し訳ありません。完全に私個人の日記、授業観察記録になってしまっています。




文章が長くなってしまいました。
しかし、今日の発表会で講演をしてくださった京都女子大学教授の吉永幸司先生のお話が大変素晴らしい内容だったので、記事を新しく起こします。

ぜひご一読くださいませ。
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命と心のマジカルマップ

本日、勤務校で行われた「セーフティ教室」に講師として来てくださったのがNPO法人日本腹話術師協会・理事長の飯室真奈美さんでした。

私が子ども達を連れて体育館に行くやいなや、会場にいらっしゃった読売防犯協力会参与の柏田さんにお声をかけていただきました。

「井上先生ですよね。初めまして。実は先生が取り組んでいらっしゃるマインドマップの話題を今回の内容に入れさせていただきました。それで題名がマジカルマップとなっています。よろしくお願いします。」

あ~!だからマジカルマップだったんだ~!
それは光栄なこと。(ならばマインドマップをかかねばならぬ!)と、急いでマインドマップ道具を教室に取りに行き、きちんとしたマップをかく準備をして腹話術でのお話しを描き取っていきました。

それが今日の画像のマインドマップです。



有名な腹話術師の飯室さんが行う講演の内容は小学生の子ども達にとっては、ものすごく心を動かされるものでした。

人形の「なっちゃん」の友達である「はなちゃん」が、ネットによる中傷被害で不登校状態に追い込まれていく姿。たとえ誤情報であっても、ネット上に書かれた悪口によって、就職内定を取り消されたという悲しい事例。ひとつひとつが身に染みて、自分自身の生活を見直さざるを得ない気がしました。


今日学んだポイントを書き残しておきます。

☆ネット上の問題で困ったことがあった場合は、「♯9110」に電話をすること。

☆人を叩くいうことは叩いたその手の痛みが自分に返ってくるということになる。これは別の一面で考えると、肉体的な痛みはすぐに感じられるが、これから話をする心の痛みは感じている本人にしか分からないことがあるとも言える。

☆学校裏サイトや掲示板、ブログなどの書き込みサイトに書かれた悪口は、心を闇の中に落としてしまい、救いようのないくらいのショックを与える。

☆最近の会社採用の資料として、その人のことをネット検索するケースがある。過去にウソの悪口を書かれたことがログに残っているだけで、その人が不採用になったこともある。

☆ネット上のことをすべて信じるのではなく、五感を使って本物が何なのかを感じ取る力が必要である。

☆万が一、犯罪を起こしたとして、その犯行が見つからなかったとしても、自分の心の目だけは一部始終を見ている。自分にだけは絶対に隠すことができない。自分自身を心の目で見つめていくことが大事だ。

☆自分の命をどう使い、自分自身をどう作りあげ、どう生きていくのかを考えてほしい。

☆犯罪やトラブルに巻き込まれないためには、正邪を判断して行動する「勇気」の心が必要であり、自分をより良く変える「チェンジ」の心が必要であり、いつも「ありがとう」という感謝の心を持っていることが大事である。



セーフティ教室終了後、飯室さんに直接ご挨拶をさせていただきました。
なんと午後からは群馬県の大学でお仕事があるそうで、この記事を見られるようになる時間は夜中の0時近くになりそうだと。日本にはこうして正義と安全のために骨身を惜しまず行動している方がたくさんいるのだと感動しました。



飯村さんへのプレゼントのつもりでかいていた今回のマインドマップです。
仕上げを教室で描いていたところ、井上学級の子ども達の中で数人が興味津々でのぞき込んできました。そういえば、自分が本気モードでマップをかいている様子を見せたことがなかったかな。カラフルに仕上げていく場面をずっと見ていたT.M君。マインドマップをレベルアップさせるモチベーションがかなり上がった様子でした。

社会のテスト勉強用マインドマップを宿題に出してあるので、どんなマップを描いてくるのか楽しみです。
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辰巳ジャンプの目標マップ

8月6日に記事としてアップした
目標を意識するとバレーは上達する
にも書いてある通り、辰巳ジャンプの子ども達は、これからの目標をしっかり持って進むことにしました。このミーティングの時には意見を黒板にまとめていったので、私から子ども達には、
「この目標をきれいにマインドマップにかき直して、みんなにコピーして渡すから、家のどこかに貼っておいてね。」
と約束をしてありました。

黒板にかいたものがこれです。


そして正式なマインドマップにかきなおしたものがこれです。


全然違うでしょう。


文章に直したものも、もう一度載せておきます。
辰巳ジャンプのメンバーは、印刷して毎日見るようにしましょう。
このマインドマップには「アファメーション」という夢実現プログラムを入れてあるので、毎日見るだけでもバレーボールがうまくなるのですよ。

********************

『辰巳ジャンプの目標』
私たち辰巳ジャンプの部員はバレーボールの目標を次のように考えました。

まず、目標についてです。
私たちの目標は大きく、全国大会に出場して、全国のいろんな県の人たちとバレーボールの試合をすることです。そして将来は全日本の選手になって世界一になります。そのために今は江東区の大会で勝つために練習を頑張ります。
また、試合に勝つだけではなく、私たちのことをテレビや新聞で取材してもらえるくらいになります。そして「辰巳ジャンプって大好き!」というファンがたくさん生まれます。


次にそのためにどんな練習をしたら良いかということを考えました。

辰巳ジャンプの練習訓にあるように、練習の時にはずっと集中してやらなくてはなりません。また、先生に「あれやれ、これやれ」と言われる前に、進んで行動をしようと思います。ボール拾いも早くすぐに拾って練習をどんどんします。むずかしいことにもチャレンジします。
練習の時にはいつも笑顔で楽しく元気にやります。
サーブは強く打てるように練習し、試合の時には何回も決まっています。
家でも練習し、努力することで、お母さんが笑顔で応援してくれるようになります。

心を強くすることも大事です。
いつも勝つという気持ちをもって試合には出たいです。そのために必死に練習していきます。
あきらめない気持ちをもって、ボールを追いかけているのが辰巳ジャンプの私です。そのために全力で走ったり、カバーをしっかりしていきます。
先生から教えてもらったことを忘れずに、いつも思い出しながら練習しますし、楽しく練習することも大事なことです。
一生懸命バレーをして、もしもミスが出たときにはへこたれません。そしてみんなに「ごめん!」と伝えて、すぐに次のことをしていきます。

バレーボールの技術の中では、私たちがまだまだ小さいので、ジャンプ力をしっかりつけて、ブロックやスパイクができるようにします。しかもそのスパイクは、打ったら全部決まるようなスパイクを打ちます。
サーブも同じで、レシーブする人をはじき飛ばすようなサーブを打ちます。

最後にチームとして大事なことを考えました。
チームの仲間はいつも心をひとつにしていっしょに頑張っていきます。
そして、声をしっかり出していかないとなりません。聞いた人が気絶するくらいの大きな声を出して練習していきます。指示の声をしっかり出して、チームワーク良くバレーボールをしていきます。辰巳ジャンプは大きな声を出すことが当たり前のチームになります。
そのためには休み時間にもたくさん話をして、心と心が通い合うようなチームにしていきます。

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8月6日の文章を修正し、さらに強く潜在意識に働きかける文章に直しておきました。読み比べると違いが分かるはずです。



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日本能率協会マネジメントセンター

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