おはなしの会 しらゆきひめ

茨城町で活動している読み聞かせグループです。
町立図書館や、小中学校、幼稚園などの活動記録を綴っています。

昔ばなし大学 

2006年11月25日 | 勉強会
小澤俊夫氏による昔話絵本の検討 
よい絵本として、昔話の特徴である単純明快なテキストの3冊を
例にあげ、その絵についてページ毎にどこがよいかを細かく説明
「3びきのがらがらどん」
厳しい自然のノルウェーにおいて、一本橋を渡って草を食べに
行くことは、これから人生に踏み出す子ども達にとって
「どんなことがあっても生きろ」というメッセージを与える。
マーシャ・ブラウンの絵は橋、ヤギ、トロルと皆、的を得た表現。
「てぶくろ」「大きなかぶ」詳しくは、小澤昔ばなし研究所の
HP http://www.ozawa-folktale.com/ 昔話の道しるべに掲載。

中村とも子さんの昔話の話型の講義
小澤俊夫氏と稲田浩二氏が六千話の型を分類した
「日本昔話通観」を紹介し、その型を知ることは、
語るお話を選ぶ時に役にたち、また、再話するときに、
絶対に落とせない部分と削ってもよい
部分がわかるといわれた。が、かなり専門的。

松本なお子氏の語りを志す人のための講義
おはなし4話
3匹のこぶた、ブドーリネク、七羽のカラス、天の庭
を語り、選び方などについて講義があった。
「お話そのものに、語る価値があり、聞き手が求めるもので、
話し手が情熱をそそげるものであること」
また、{昔話の結末が残酷であるからと変えてしまっては、
いけないこと。子どもは勧善懲悪の世界に生きている。
悪いものが懲らしめられずに生きていることは、
「いつ、また自分がおそわれるかもしれない」という恐怖を
子どもに残す}ということも言われた。
また、小学生には結末がハッピーエンドのものをとも言われた。

「昔話は残酷か」小澤俊夫氏の講義
昔話は、子どもや若者の成長する姿を語っているものあり、
命のあり方を語る。それは弱肉強食の世界であるのだから、
残酷な場面もある。その自然と人間との関係、
命というものは、他のものの命をいただいて生きている。
残酷な場面はあるが、リアルには語らず、主人公の幸せが
結末になっている。子どもは主人公に自分を重ね合わせて
聞くから、自我を確立していくことができる。等々
そして、現代に忘れられた民族の心の歴史が昔話だけに
残っているのであるから、ぜひとも、語り伝えていって欲しい
と言われた。

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