Takekida's log

千里の道も一歩から

人工知能 R2D2を目指すか C3POを目指すか

2017-04-15 22:38:26 | Training
人工知能が変える仕事の未来
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社


 再びブームとなっているAIについてまとめた本です。図鑑のようなボリュームあり、読みごたえあります。
 ここ数年でAIがブームとなりつつありますが実は20数年前にも同じようなことがありました。ニューロネットワークとかを利用したファジー制御などは聞いたことがあるのではと思います。その際にもこれから数年で人間の知能を超えるようなこんぷーたが出現するなどの予測がされました。今回もまたしかりで孫さんやイーロンマスクさんなどの発言でもシンギュラリティ=生物史の不可逆的変換点としての特異点を人口知能が超えることが出来る可能性がある旨の発言がされてます。確かに20年まえとはコンピュータの処理能力が格段にUpしているので人工知能としてできることの幅が非常に広がっているのは事実です。
ただだからと言って人間の知的活動を凌駕するに至っていないというのが現実のようです。というより得意分野が違うというのが実際のところであくまで人間のできることの補助というのは堅いところなのだと思います。というのは処理速度の向上そのものがあがってもアルゴリズムそのものがAIによって進化するというような話は聞いたことが無いからです。つまりは人間の作った道具の延長線上にあるにすぎず人間のような自意識や自律性などはまだまだ実現するすべがないのが現実です。だからこそシンギュラリティを超えるといいうのはまだまだ相当に難易度が高いものだというのは認識する必要があります。
 本書ではAI技術の関わり方について人間の持つ能力をそのものを実現しようとする研究などに対しては「強いAI」単に道具の延長として活用するものは「弱いAI」という言葉で表現されています。スターウオーズで言えばC3POとR2D2のような関係と言えると表現されています。現状の研究で使えるようになってきたのはやはりまだまだ弱いAIの分野というべきところでしょう、特に画像の認識、音声の認識などは相当能力が高くなってきました。これは今ブームとなっているビッグデータの活用やIoTなどと親和性が高い話です。なぜならこれらのビッグデータ自体はあるだけでは意味が無くその中から意味のあるデータを取り出してこそ意味をなすものであるからでこれらの抽出、分析に自動的にAIが用いることが出来るのであれば人間が出来ることの能力をはるかに超えたものが実現できるようになるわけです。ただあくまでこういった技術活用も人間の医師が介在しての話であくまで道具に領域は出ていないわけです。とすると人間の仕事を奪うというような脅威論というのはあまり考える必要は無く、どれだけ活用して新しいものを生み出せるか?ということを考えた方が生産的と言えそうです。 研究活用としては法則を自動的に見つけてきたり、考え付いたものに対して似た事例を探して来たりとかそういった抽出は得意なはずです。
 改めて言えるのはAIは脅威でなく強力なツールであるということです。もちろんC3PO的なものも期待してしまうのですがしばらく待たなくてはいけなさそうです。
 

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