喜多院法興寺

住職のひとりごと

公衆電話の設置場所をネットで公開

2012-06-29 06:38:27 | Weblog
6月29日 編集手帳 読売新聞
 
{怪しい人物から電話がかかる。刑事は相手を特定しようとしたが、携帯電話ではなく、追跡しにくい公衆電話からと分かって悔しがった。「公衆電話というのは近頃では犯罪者の専用回線か」。原さんの小説『愚か者死すべし』(早川書房刊)の一場面である◆8年前の作品であり、子供やお年寄りにも携帯電話が猛烈な速度で普及していった当時を顧みれば、作中人物の悔しまぎれの“暴論”も分からぬではない◆携帯全盛のご時世に誰が使うのかしら…という公衆電話にとって不名誉な疑問が影をひそめたのは震災以降である◆あの日、携帯電話は通じなくても、公衆電話は通じた。NTT東日本とNTT西日本はきょうから、これまで防犯上の理由から明らかにしていなかった全国の公衆電話の設置場所を公式ホームページで公開するという◆3年ほど前、「東洋大学 現代学生百人一首」に選ばれた高校生の短歌がある。〈ふと見れば 少し前まで 使ってた ぽつんとそこに 公衆電話〉(日吉奈津子)。ああ、そこにある。ここにもある。見慣れた風景のなかで、指さし確認をしてみるのもいいだろう。}


 公衆電話は携帯電話の普及で無用の長物だと思っていたが、災害時につながりやすい優先電話となる事が分かった。今まではその設置場所を防犯上の理由などから公開してこなかった。しかし、東日本大震災を機に、利用者から「どこにあるのか知りたい」という声が寄せられるようになり、緊急時の通信手段の確保に役立ててもらうため公開することにした。



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