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kan-haruの日記

ITと技術 ロボット大国日本 「今年のロボット」2007 その1

2008年01月15日 | ITと技術
kan-haru blog 2008

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現在の世界のロボット稼働台数は、2006年末で約95万台であると云われ、そのうち日本の稼働台数は約35万台であり、生産台数も約11万台で、当に日本はロボット大国です。
現在、使用されているロボットのほとんどは、工場での組み立てや溶接などの作業を行う産業用ロボットです。

しかし、これからのロボットは、家庭や福祉現場で人と働き、手助けしてくれる介護ロボットや、人を癒してくれるアザラシ型のロボット・セラピー(「ITと技術 筑波宇宙センターとサイエンス・スクエアつくば見学 その2」参照)などの他、家庭やオフィスで自動掃除をするロボット、侵入者を監視する警備ロボットなどの次世代ロボットが、産業用ロボットで培った技術を生かして開発が進んで行き、急速な少子高齢化が進む社会で貢献することが期待されます。

この様な背景の中で、国立科学博物館で読売新聞社などのが主催する「大ロボット博」と、経済産業省などが主催する「今年のロボット」大賞展2007が開催されました。
先ずは、青山のTEPIAで開催された、「今年のロボット」大賞展2007を昨年の12月21日に見てきました。また、受賞ロボットの開発者が講演する記念シンポジュームも聞いてきました。

大賞展2007会場

              TEPIA(財団法人機械産業記念事業財団)

会場のTEPIA(財団法人機械産業記念事業財団 港区北青山2-8-44 地図参照)は、東京メトロ銀座線外苑前駅3番出口を出て、青山通りから北に折れ秩父宮ラグビー場の先の神宮球場に挟まれて、徒歩5分の所にあります。
TEPIAの1階の機械産業記念館では、第19回展示「ちえものづくり」展が2008年2月29日まで開催しています。

              TEPIA1階の第19回展示「ちえものづくり」展

大賞展2007の会場は、3階のTEPIAエグジビジョンホールが会場で、受賞ロボットの展示と2007年のロボットの活躍が実感できる企画展を開催しておりました。
会場に入ると、先ず2006年の「今年のロボット」大賞のロボットが展示されており、一巡して奥のゆったりとした展示場に、2007年の「今年のロボット」大賞のロボットが展示されていました。

「今年のロボット」大賞展2007
日本のものづくりお家芸に結びつく、センサー、知能・制御系、駆動系の3つの技術要素を有する知能化した機械システムのロボット技術は、情報技術、エレクトロニクス、機械工学、素材技術といった幅広い要素技術の統合で生み出され、今後の労働力不足の解消や、安全・安心な社会の実現にはなくてはならないものです。

こうしたことから、ロボット技術の進化を促進し、技術革新と社会に役立つロボットの認知度を高め、ロボットの需要を喚起するため、2006年からその年に活躍する高度なロボットを表彰する「今年のロボット」大賞が創設され、今年は2年目の「今年のロボット」大賞展2007が、経済産業省、(社)日本機械工業連合会、(独)中小企業基盤整備機構、日本経済新聞社主催で開催されました。

              2006年の「今年のロボット」大賞の展示ロボット

ロボット参加数
ロボットの応募数は、平成18年7月18日から19年8月31日の期間に、国内で活躍したロボット、部品、ソフトウェアが対象品で、サービスロボット部門が49件、産業ロボット部門6件、公共・フロンティアロボット部門12件、部品・ソフトウェア部門15件の総数82件でした。

表彰ロボット
・表彰のロボットは、「今年のロボット」大賞(経済産業大臣賞)が、2台のM-430iA のビジュアルトラッキングによる高速ハンドリング ファナック株式会社

審査委員会講評(経済産業省ニュースリリース2007.12.20から)
これまで蓄積されてきたロボット技術に加え、高速性、連続稼動性、清潔性、洗浄性、耐薬品性などの機能を備えることで、新規市場でのニーズを満たし、食品・医薬品分野という新たな活躍の場を開拓したロボットである。加えて、画像認識・処理した物品の情報を高速フィードバックし、コンベア上を不規則かつ高速で流れてくる物品にも対応できることや、アームロボットを3台以上に拡張でき、更なる作業効率向上や、より複雑な作業への対応も期待できることなど、技術的先進性も高く評価された。
食品・医薬品分野は、比較的人手や専用機での作業が多いとされるが、本ロボットは、その製造コストの削減に貢献している。さらに、安全・安心が求められる同分野において、高い品質の実現に貢献し、市場を拡大している。今後も、更なる市場の拡大が期待されるとともに、ロボット技術の新規分野への展開の成功事例として、「今年のロボット」大賞にふさわしいと評価された。


 2台のM-430iA のビジュアルトラッキングによる高速ハンドリング ファナック株式会社

・最優秀中小・ベンチャー企業賞(中小企業庁長官賞)が、miuro(ミューロ) 株式会社ゼットエムピー

審査委員会講評(経済産業省ニュースリリース2007.12.20から)
これまでにないロボットのイメージを打ち出しており、新たな市場の創出を期待させるユニークなロボットである。音響機器としての基本性能に、自律移動等のロボット技術を融合させるとともに、ユーザーの操作のしやすさなどにも配慮し、生活の中で使われるロボットの在り方の一例を提示している。また、ロボット技術の活用分野の拡がりを示す好例として、ロボットのコンセプトの拡大に貢献している。
このように、中小企業ならではの柔軟な発想を活かして、新たな市場の開拓に取り組んでいる点が高く評価され、今回「最優秀中小・ベンチャー企業賞」の受賞となった。

               miuro(ミューロ) 株式会社ゼットエムピー

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