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kan-haruの日記

ITと技術 筑波宇宙センターとサイエンス・スクエアつくば見学 その2

2007年10月28日 | ITと技術
kan-haru blog 2007

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サイエンス・スクエアつくば見学
10月17日の午後、所属している会の情報化研究会にて開催の「筑波宇宙センター」の見学を終えてから、隣接にある「サイエンス・スクエアつくば」の見学をしました。
「サイエンス・スクエアつくば」へは、宇宙航空研究開発機構前の東大通りのバス亭「物質研究所」から並木道を南東に、一停留場先の「並木二丁目」まで歩くと広大な敷地の独立行政法人産業技術総合研究所(産総研 地図参照)の入り口です。入口を入り林の中の構内道を直進すると、守衛所がありそこからY字状の道を右に進むと、左斜め前に見える赤タイルの建物が目標の見学場所で、並木二丁目から徒歩5分です。


サイエンス・スクエアつくば(茨城県つくば市東1-1-1中央第1)では、産総研が行っている、環境に負荷を与えずに豊かさを増すために応える有用技術の研究開発成果を、わかりやすく展示説明を行っております。
産総研が進めている研究分野は、大きく分けてライフサイエンス、情報通信・エレクトロニクス、ナノテクノロジー・材料・製造、環境・エネルギー、地質、標準・計測の6分野があります。また、ミッションに基づいて進める研究は、 先端的研究、 長期的政策推進のための研究および科学基盤研究に類型化されています。

常設展示施設の事前予約団体ツアーガイドは、所要時間が約50分で11時、12時、15時と16時の4回で、筑波宇宙センターから歩いて15時40分頃着きましたので、最終のコースの見学となりました。

・計量標準
最初の見学ゾーンは、社会を支える「計量標準」で、日本の質量の国家基準は産総研が維持・管理している「日本国キログラム原器」です。将来の標準質量は、1kgのシリコン球が原器となります。
長さは以前では白金を主体とする「メートル原器」でしたが、現在はレーザ光の波長を使った方式が標準器となりました。
その他、電気、温度、時間、周波数、光度、物質量の国家計量標準があります。

 以前標準のメートル原器 将来標準のシリコン球原器  ハイパーフレーム技術

・ロボットゾーン
次の見学は、進化するロボットの眼で、人と同じ様に2つの眼で立体的にモノを見る3次元視覚システムにより、時間をさかのぼって動いている3次元物体の位置・方向を認識するハイパーフレーム技術を見ました。

次に軽量・高剛性の内骨格構造で、太古の恐竜をリアルに再現した2足歩行ロボットを見ました。これは、2005年に開催された万博「愛・地球博」に展示したもので、産総研が開発した2足歩行人間型ロボット技術を発展させ、関節数が多く大きな頭や尻尾を動かしながら歩行することができるようにしたものです。

 恐竜2足歩行ロボット           ICタグ使用の知識分散型ロボット 

次のコーナーは、ICタグを用いた知識分散型ロボット制御システムで、ロボットがすべての知識を持つのでは無く、ICタグを使用して物に情報を持たせ、その情報を読み込んで制御する「モノの情報を認識する」制御では、形、大きさ、色などが分かり、従来と比べ物の認識が容易になりました。おちゃわん、どんぶりやカップなどの形状の異なる食器を取ったり、置いたりを簡単に行います。

次のプログラムを自由に設定できるロボット「チョロメテ」は、研究・教育用に開発したヒューマノイドロボットで、人の形をして人と同じように動くことができ、人間のために設計された機械の運転などが出来る利点があります。高さ37cm、重量1.5kgで、20の自由度を有し、足裏に力センサ、胴体部に加速度およびジャイロセンサを搭載し、背中には実時間Linuxが稼働する小型省電力コントローラを搭載しています。

「チョロメテ」を見学している人に感応して、後ろで声を出しているのは、メンタルコミットロボット「パロ」のロボットセラピーです。病気や怪我の時の治療に、体だけでなく心の治療・癒しが必要なことが明らかになり、検討されるようになりロボットが癒しに役に生かせないかと考え、アザラシ型のロボット・セラピーが誕生しました。こうして、子供から老齢者までの癒しが必要とする人に対しての、福祉用のロボットととして評価され、現在販売しているそうです。

  ロボット「チョロメテ」    メンタルロボット「パロ」   英語発音学習システム    

・応用ゾーン
次のコーナーは、コンピュータが英語の発音を詳しく指導する、英語の発音を分析・判定・矯正する学習システムです。見学者がトライしてみたところ、発音が完全であるとの評価がでました。このシステムのソフトを、近々販売する予定だそうです。

次は、卓上型単結晶成長装置で、様々な場所・分野で容易に単結晶が作れれば、新しい材料や物質の研究が出来ると考え開発されました。

 卓上型単結晶成長装置       対話ができる「ハイパーミラー」システム          
次に2箇所の青いスクリーンに分かれて立つと、それぞれの鏡の世界に相手の姿が合成されて写され、全員が同じ場所にいるような画像を用いて、対話ができるシステムの「ハイパーミラー」を体験しました。

次の体験は、手を乗せるだけで発電する、熱を無駄なく電気に変えるセラミック高温熱発電モジュールで、手のひらと板の裏の温度差で発電する素子です。

 高温熱発電モジュール          内視鏡下手術トレーニングモデル

展示物の最後は、内視鏡下鼻内手術のトレーニングで、世界で初めての「内視鏡下手術」トレーニングが出来る精密な人の鼻腔モデルを見ました。このモデルにより、「手術」のトレーニングができるようになると、手術の安全性向上が期待されます。

見学の最後は、プレゼンテーションステージで、立体映像を見てからサイエンス・スクエアつくばを後にして、「並木二丁目」バス亭から「筑波駅」に戻り帰路に着きました。

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