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kan-haruの日記

小さな旅(9) 梅祭り 府中市郷土の森梅園 復元古民家めぐり その1

2007年02月15日 | 小さな旅
今冬は、12月と1月の世界の月平均気温が、1891年に統計を始めてから最高記録を更新したと発表され、記録的な暖冬に見舞われています。この暖冬に誘われて、春の花の開花も例年より早いようで、各地からの梅祭りの便りも聞かれます。
早いようでしたが、暖かい陽気と梅祭りの誘いにのって、1月11日の3連休の中日の日曜日に府中の郷土の森博物館の梅園に出かけてきました。

府中市郷土の森博物館
府中市郷土の森博物館(東京都府中市南町6-32)は、今年が丁度20年の誕生を迎えました。博物館は、敷地がおよそ13.7haもある広さを誇り(空中写真参照)、敷地の南面には紅梅の「八重寒紅」や白梅の「八重野梅」「唐梅」「白加賀枝垂」などの梅が60種の1100本も植えられた見ごたえのある梅園(園内マップ参照)があり、第20回郷土の森梅祭りが2月1日から3月11日まで開かれております。
郷土の森博物館へのアクセス(地図参照)は、新宿から京王電鉄の特急、準特急で19分の府中駅または、JR南武線と乗り入れている分倍河原駅および、JR府中本町のそれぞれの駅から路線バスが出ております。

博物館とプラネタリウム観覧料金
郷土の森博物館の観覧料金は、大人200円、子供(4才以上)100円で公園(梅園)と博物館常設展示室の見学と園内に復元した古民家も見られます。また、博物館にはプラネタリウムの施設があり、大人600円、子供300円の観覧料(博物館の観覧込み)で見られます。プラネタリウムを観覧するには、上演時間を指定して入場します。
プラネタリウムの投影開始時刻は、月曜日から金曜日には14時と15時30分上演ですが、日・祭日・休日には11時にも上演され、3月11日までの土・日・祭日・休日には親子星空散歩の「ムーミン谷のオーロラ」の特別番組が12時30分に上演されます。

復元古民家の見学
郷土の森博物館には、14時上演のプラネタリウム観覧料を払って入場しました。
園に入ると、正門前広場の右側に博物館があり、広場を左折した「けやき通り」の左手には、府中市から移築復元された8棟の古い建物が点在しております。先ずは、園内の古民家の見学から始めることとし、一番手前の小学校から見て歩きました。

・旧府中町立府中尋常高等小学校校舎
現府中市立第一小学校(府中市寿町2-6)に、1935年(昭和10年)に建設され、1979年(昭和54年)の新校舎の建設を機に解体され、郷土の森博物館の開設に先立つ1983年(昭和58年)に、延床面積が5,870㎡もあった校舎の中心部分を復元したものです。
復元校舎には、近代教育のあゆみの展示や昔の教室の再現と、府中ゆかりの詩人、村野四郎の記念館が併設してありましたが、時間の都合で内部の見学を見送りました。

  府中尋常高等小学校(写真拡大)        (写真拡大)

・旧田中家住宅(府中宿の大店)
田中家は幕末から明治にかけて、甲州街道府中宿を代表する商家で、明治天皇行在所にもあてられ、その御座所として使われた奥座敷の部分が昔のまま残されておりました。奥座敷、表店、土蔵、表門など白壁が美しく、建築的評価が高い建物です。
なお、当時の田中家の屋敷図や写真資料が残っておりましたので、残存していない建物部分を含めて、屋敷全体を復元されました。現在、表店(おもてみせ)部分などの新築復元部を休憩所やそば処として利用しております。

  表門・土蔵(写真拡大)      奥座敷(写真拡大)       土間(写真拡大)

・旧島田家住宅
島田家は旧甲州街道・府中新宿の商家です。移築・復元したのはその店蔵(みせぐら)部分で、1886年(明治19年)から足掛け3年の歳月をかけて建築されました。同家には、この店蔵の普請帳が残され、建築実態の詳細が分かり、1階が店舗で、2階と屋根裏が倉庫になっています。
復元には、普請帳を参考にしながら屋根の下も含めたすべてが厚い土壁で覆われた置屋根構造の建物で、伝統的な左官工法で再現し、足掛け3年をかけて完成されたものです。
島田家では、寛政年間から金物を、天保年間からは薬種を扱って(薬輔店先薬を入れる引出しの階段参照)いました。

   島田薬舗(拡大写真)   島田薬舗の裏側(拡大写真)     (写真拡大)

[ひな人形展示]
梅祭りの期間中、旧島田家店先に歳時記展として、ひな人形が展示してありました。展示のひな人形の中一つは、「1933年(昭和8年)に買って貰い、母が毎年2月20日頃お雛様を出して、3月7、8日に丁寧にしまうのが通例でありました。ところが、1945年(昭和20年)の小学6年学童疎開中の冬に病気となり上野の家(寺)に帰され、3月9日の東京の大空襲では、翌日寺に沢山の死体が集められ父が供養した」とあり、当時の戦禍を見てきたおひなさまも展示されておりました。

    ひな人形1拡大      ひな人形2拡大        ひな人形3拡大

・旧河内家住宅
旧河内家は、元は1844年(天保15年)に大沢村(現三鷹市)から人見村に移築された、茅葺屋根の農家で麦などの畑作りや養蚕を営んでいました。人見村は、府中市の北東部の立川段丘を東西に走る人見街道沿いに開けた村で、明治末期に広間を部屋に区切り、棟の空気抜き室、格子欄間、簀子天井を設けた改造は、保温・通風・採光をよくして養蚕に適するためのものです。その後、1929年、1958年に大きな改造がありましたが、府中で養蚕が最も盛んであった明治末期の姿に復元されました。

  旧河内家住宅(拡大写真)  部屋の区切り(拡大写真)      土間(拡大写真)

立川市や府中市、調布市の中心市街地が載っている立川面は立川崖線(たちかわがいせん)によって多摩川の沖積低地と分けられています。この崖線のことを、この地区では「ハケ」と呼んでおります。旧河内家は、立川段丘にあるのでハケ上の農家(説明板)と云われます。

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