カズオ・イシグロという名前を知ったのは、『日の名残り』がブッカ―賞に輝いた頃で、イギリスに住んでいた友人の手紙ででした。
「今読み終えて、とても感動している。」
とありました。
その頃私は、ひどいつわり、出産、初めての子育てという時期で、翻訳されてからもなかなか本を手に取ることができず、随分たってから、本より先に、レンタルビデオ店で見つけた映画を見てしまいました。
読んだのは、さらにしばらくしてからです。
映画を先に見てしまうと、どうしてもイメージが固定してしまいますし、逆に読んだ小説を映画などで見ると、自分の想像とは違っていてがっかりすることも多くあり、両方に満足できることはなかなかないように思います。
でも私にとって『日の名残り』は、映画と本のどちらも、大きな感動を与えてくれました。
本は言葉で、映画は演技・映像で描かれるドラマが、完全に一致しないのは当然として、その違いを味わうのも楽しく思いましたし、舞台である英国のカントリー・ハウス「ダーリントン・ホール」や、そこで繰り広げられる華麗な世界は、むしろ映像になっていることが、私には大きな魅力でした。
また映画で描かれる主要登場人物(主人公である執事スティーブンス、同じハウスで働くミス・ケントン、ダーリントン卿、ハウスの次の主人となるルイス)は、原作にないシーンが加わったり、ルイスについては原作とは設定が異なったりしましたが、これも映画という形での、人物の感情や性格を想像させる種になっているように感じました。
この映画は是非スクリーンで観てみたいと長年願っていたのですが、今回のカズオ・イシグロのノーベル賞受賞の記念として、渋谷Bunkamuraル・シネマで期間限定で上映され、12月15日に行くことができました。
感動の余韻が冷めないうちに本も再読しようと、少し黄ばんだ文庫本を取り出し、読み始めたところです。
この日は、Bukamuraへの行き帰りに、東急百貨店本店前のこんなクリスマスツリーを楽しめる「おまけ」もありました。
麓は、四方がこのようになっています。
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「今読み終えて、とても感動している。」
とありました。
その頃私は、ひどいつわり、出産、初めての子育てという時期で、翻訳されてからもなかなか本を手に取ることができず、随分たってから、本より先に、レンタルビデオ店で見つけた映画を見てしまいました。
読んだのは、さらにしばらくしてからです。
映画を先に見てしまうと、どうしてもイメージが固定してしまいますし、逆に読んだ小説を映画などで見ると、自分の想像とは違っていてがっかりすることも多くあり、両方に満足できることはなかなかないように思います。
でも私にとって『日の名残り』は、映画と本のどちらも、大きな感動を与えてくれました。
本は言葉で、映画は演技・映像で描かれるドラマが、完全に一致しないのは当然として、その違いを味わうのも楽しく思いましたし、舞台である英国のカントリー・ハウス「ダーリントン・ホール」や、そこで繰り広げられる華麗な世界は、むしろ映像になっていることが、私には大きな魅力でした。
また映画で描かれる主要登場人物(主人公である執事スティーブンス、同じハウスで働くミス・ケントン、ダーリントン卿、ハウスの次の主人となるルイス)は、原作にないシーンが加わったり、ルイスについては原作とは設定が異なったりしましたが、これも映画という形での、人物の感情や性格を想像させる種になっているように感じました。
この映画は是非スクリーンで観てみたいと長年願っていたのですが、今回のカズオ・イシグロのノーベル賞受賞の記念として、渋谷Bunkamuraル・シネマで期間限定で上映され、12月15日に行くことができました。
感動の余韻が冷めないうちに本も再読しようと、少し黄ばんだ文庫本を取り出し、読み始めたところです。
この日は、Bukamuraへの行き帰りに、東急百貨店本店前のこんなクリスマスツリーを楽しめる「おまけ」もありました。
麓は、四方がこのようになっています。
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