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「ドラゴンボールZ ~強襲!サイヤ人~」 レビュー (ファミコン)

2014-03-14 21:00:15 | ファミコンレビュー
同名漫画のファミコン第4弾(「ドラゴンボール」が3作品ある)
マップや戦闘に独自カードシステムを採用RPG
発売はバンダイ
開発はトーセ
1990年10月27日発売

あらすじ
ドラゴンボールZのサイヤ人編(ラディッツ~ベジータ)を収録。
それと、ガーリックJr.も含まれている。
細かく説明するのも大変だから、原作を読んでくれって所だな。


まず、他のゲームと違う本作の独自カードシステムについて説明しよう。

まず中央部に文字が書かれている。
前々作「ドラゴンボール2」や前作「ドラゴンボール3」は
「拳:パンチ」「脚:キック」「必:必殺技」といった形で攻撃方法であったが

※「ドラゴンボール2」という物は存在せず「ドラゴンボール 大魔王復活」なのだが便宜上「」と表記する。

この「ドラゴンボールZ~強襲!サイヤ人~」は

「亀」「神」「惑」「魔」「界」「必」

という形で「必:必殺技」以外は攻撃の方法ではなくキャラクターの属性となる。

上記の文字はキャラクター個人に割り振られた属性と一致すると攻撃力が増す。
重要となってくるのが左上の星の数と文字の下の数字(漢字表記)である。
星の数は攻撃力を意味する。「1~7」と、実質、8扱いの「Z」がある。
漢字の方は防御力を意味する。「一~七」と、実質、八扱いの「Z」がある。
尚、この数。修行時

「7」は「1」に負ける。
「Z」は「2」に負ける。

」や「」では星の数で勝つと攻撃権があったが
「強襲!サイヤ人」では双方攻撃する。そして、攻撃の順番はランダムのようだ。
(「」「」は負けた方に攻撃権はない)


そして、移動もカードを使う。
シミュレーションゲームのような四角形のグリッドが大きく広がっていて
選んだカードの星の数だけ進むことができる。
しかし星の数の分は必ず進まなければならない。
「2」を選んだら「1マス」で止まる事は出来ない。
ただ、左右、行き来して調整することはできる。(Bボタンでマスを戻す)

マップ上ではまとまっていない場合、キャラは個別に動かさなければならず
隣接していないと戦闘には参加しない(斜めは許容)


点数は65点

良い点
・戦闘アニメーション
・「あらすじ」がある。

悪い点
・雑魚戦が掛かりすぎる。
・ストーリーが短い
・仲間と同時に行動できない
・ラスト付近、悟空以外は戦力外

良い点の解説
・戦闘アニメーション
空中戦で高速でドバババと殴ったり、
一旦、画面奥に下がり豆粒みたいになってから
バッと大きくなるという遠近感を使った演出に
当時、ガキだった自分は

「ファミコンもここまで来たか…」

と、感心したものだ。
無論、良く見てみれば、パターンの繰り返しだから飽きるし、ファミコンレベルだ。
今のゲームと比較したら失笑すら値しないかもしれないが
当時のファミコンでは頑張っていたと言える。

・「あらすじ」がある。
ゲーム再開時、表示されるのだ。
「サイバイマンを倒し、ナッパにかなうのか?」とかね。
アニメでも冒頭、あらすじがやるし、ゲーム内に感情移入しやすい丁寧な点。

悪い点の解説
・雑魚戦が掛かりすぎる。
良い点のアニメーションは雑魚戦ですら時間がかかるのはちと難点。

・ストーリーが短い
サイヤ人編だけを収録したのもあって少々短い。
ガーリックJr.編もあるけどもそれを足してもな。
その為、レベル上げが結構長くなってしまう。
ただ、そのストーリーの短さのおかげで
戦闘アニメーションに力をいれられたという解釈もできるのは念の為

・仲間と同時に行動できない
2人時の移動は一人ずつで隣接していないと(斜め可)戦闘に参加できない。
つまり、1~2歩ずつをベタベタ移動しなければならないので快適さを奪う。
たまにはZ(8歩)でビューン!と移動したいわ!

・ラスト付近、悟空以外は戦力外
ストーリー終盤、抜けていた悟空が合流するのだが悟空が強すぎて他が霞む。
原作通りと言えば原作通りだが、
ガーリックJr達と戦い死線をくぐり抜けてきたキャラ達が
修行をしていた悟空に一気に追い抜かれるのはちと寂しい。


上記のカードの特徴を説明したがこのゲームは防御重視ゲーである。
何故なら、敵が複数出てきたとき、
1枚出したらその1枚の効果が1ターン継続するのである。
例えば1人で戦ったときに敵が4匹出て、
「星の数、Z。数字、一」だと

「敵1人に『Z』の攻撃を与える」が、
「他3匹から『一』の状態で攻撃を受ける」のである。
逆に「防御がZなら全員分Zで攻撃を受けられる」

このゲームは複数の敵に攻撃する事が出来ないので、防御漢字は非常に重要である。
敵1人を余裕で倒してもほかから集中攻撃を受けてやられるなんて事は有りうる。

コレを理解しないでプレイすると、

例えば序盤に4匹「カイワレマン」が現れたとしよう。
原作「サイバイマン」の色違いキャラである。
(後にちゃんと「サイバイマン」も出て来て、「カイワレマン」より強い)

で、「攻撃「6」、防御「一」で戦った場合
1匹の「カイワレマン」を倒す事が出来ても
残りの敵に弱い「悟空」と「ピッコロ」は
残った「キュウコンマン」「カイワレマン」に殺されかねない。
冗談ではなくマジの話で

集中攻撃を受けて悟空が瀕死の状態に陥って
「カイワレマン」の「必:溶解液」が来る。

例えるなら
エヴァのラミエル戦。
ミサトが出撃した直後にシンジに対し

「シンジ君!よけて!」

気持ち的にはそんな感じ。結構長い必殺技アクションだからな。
でも、大抵そのエヴァの劇中と同じく避けられず直撃し、

ピュー!(死亡エフェクト)

「サイバイマン」にやられた「ヤムチャ」の事を笑ってなどいられない。
いつ「悟空」や「ピッコロ」がヤムチャ化するかもしれないと
序盤はヒヤヒヤものだった。(苦笑)



悪い点には入れなかったが不満点がある。
トドメ時のダメージが表示されないのである。

「○○(敵の名前)をやっつけた」

という表記だけでどれくらいダメージを与えたのか分からないのだ。
大掛かりな必殺技を雑魚なんかに使って

「うおおおお!こんなにダメージを与えたのかよ!」

ってのが味わえないのは残念。
後、「悟空」以外の全員が最初から全ての技を覚えているのがねぇ…
悟飯の「魔閃光」クリリンの「気円斬」など…
ただ、BE(「バトルエネルギー」だろう。
他のゲームで言う「MP」みたいなもの)が足りないから使えないものの
初めから覚えてるって寂しいわ。

「お!レベル上がったら新技、覚えたぁぁ!!」
「どれだけ強いんだろ?試してみよう!」

って喜びは大事だよ。

後、天下一武道会モードがある。
自分が育てたZ戦士をパスワードによって保存して、
別の友達のZ戦士と戦わせることができるのだ。
おまけみたいなものである。
だけど、レベルだけのデータなのでキャラとレベルさえ選ばせてくれれば
パスワードなど必要なかったんじゃないのかな?
ドラゴンボール3」のように各種能力で個性をつけられればなぁ…

「攻撃力だけズバ抜けて『ナッパ』をどどん波で殺せる『餃子』」とか
「防御力をあげて『ナッパ』に殴られても
 腕が飛ぶどころかノーダメージな『天津飯』」とか
「体力を上げ忘れて『サイバイマン』の自爆どころか
 ただの打撃にすら耐えられない『ヤムチャ』」とか
いうオリジナルキャラを作りたかった。

それに、個体差があるのでまともに戦おうとしたら『悟空』一択になる。
上限レベルは20。
最も戦闘力、技の数などで強いのが『悟空』だからだ。
弱い奴はレベル30にすれば『悟空』と並ぶみたいな
調整してもらいたかったもんだけどね。




ここからがネタバレ






















ベジータ戦、偏ったレベル上げをしない場合、
悟空以外が戦力外になっているのが非常に悲しい。
「気円斬」「操気弾」など
個別の最強技がベジータに与えるダメージがひと桁とか涙が出る。
しかもこのゲーム、戦闘に加わるメンバーは
カード表示分「5枚」つまり生存していたら5人確定なのだ。
いくら弱すぎて引っ込めたくても5人は必ずは参加させなければならない。
下手したら「ベジータ」の「ギャリック砲」で
体力満タンから「ピュー」になりかねないのが恐ろしい。
通常打撃ですら半分くらいような状態だから
1発食らうと回復カードを使わなければならない状況…



『ベジータ』を前にして1人も失っていないZ戦士達

悟空「おめぇたち…後はオラがやるからここから離れていてくれないか?」

悟飯「お父さん…そんなこと言わないでボクも頑張って戦うよ」
ピッコロ「悟飯の言うとおりだぞ。孫!俺たちも加勢するぜ!」
天津飯「全員でかかれば奴とて一溜りもあるまい」
ヤムチャ「そうだ!悟空、俺たちもこの1年修行してきたんだ!
 まだ俺はその全部を出し切っちゃいないんだぜ」
クリリン「地球の命運がかかっているんだから最後まで戦わないとな…」
チャオズ「そうだそうだ。ボクも戦う!」

悟空「いや、おめぇらがいても仙豆の無駄だから
 カメハウスに帰れって言っているんだ」
全員「…」

そういう気分になる。

『悟空』は強いが『ナッパ』戦は逆に『悟空』が強すぎるのでヌルゲーになってしまう。
ただし『悟空』を使わないナッパ戦は緊迫感が漂う。
劇中のような絶望的な強さというわけでもなく
弱すぎるというわけでもない絶妙な強さである。
この戦闘バランスの調整は素晴らしい!!
敢えて『悟空』の修行を遅れさせて合流を『ナッパ』戦後にしたほうが
熱くゲームをプレイできるかもしれない。


そうそう。
後、ベジータ戦は悟空ですら打撃はまともにダメージを与えられないので
「元気玉」頼りになる。
「元気玉」使ったら、BEを回復させ、また「元気玉」

悟空「地球のみんなオラに少しだけ元気を分けてくれ!」

元気玉攻撃!!

悟空「またすまねぇ!地球のみんなもうちびっとだけ元気を分けてくれ!」

元気玉攻撃!!

悟空「本当にすまねぇ!地球のみんな…」

地球のみんな「いい加減にしろ!」


しっかしプレイしていて最も歓喜したのはサイバイマン戦
自爆を使ったんだけど相手がヤムチャ

「お前空気読みすぎ!『サイバイマン』グッジョブ!」

自分の役柄を最大限に全うし無残にも
爆散していった『サイバイマン』に思わず敬礼したほどだった。


天津飯「サイヤ人編で爆散した全てのサイバイマンに対し、哀悼の意を表し、全員敬礼!」
ヤムチャ「サイバイマンさん…サイバイマンさん…サイバイマンさぁぁ~ん!!」




気分的にはそんな感じだったな。(ただしその時、ヤムチャは生き残った)





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3 コメント

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だるい (抹茶ん)
2014-03-14 21:28:09
このゲームは雑魚との戦闘が
使い回しのアニメ再生の時間が長すぎてだるい。
雑魚アニメをOFFする機能が無いのは痛すぎだね。

今日はファンタジーゾーンを何十年ぶりかでプレイしてみた。
苦戦しつつもなんとか一周目くらいは
クリアできたが
以前はノンミスで余裕でクリアできていた記憶があったので
やっぱ年取って腕が落ちたんだなぁと
感じる今日この頃…。
(ラスボスの一番最後の奴は16t落としてイチコロ)

ファミコンはダービースタリオンとかマイナーどころでランペルールとか
蒼き狼と白き牝鹿(初代の方でレベル5)とか
猛烈にやり込んでいたなぁ、
RPGでは女神転生2とかが印象に残った感じかな。
(でも変な風に思い出に残ってるのが
 ラサール石井のチャイルズクエスト
 貝獣物語は途中で投げたがこれは最後までやった
 私的に貝獣よりも評価は上)

ココのサイトではガンダム以外のSLG系が
全然でてこないけどコーエーとかは
完全スルーなのかな?
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界王拳~ (髭人)
2014-03-15 10:22:06
抹茶ん殿
コメントさんきゅ~です。
確かに「強襲!サイヤ人」は雑魚戦ですら冗長的になってしまうのがネックなんですよね。

長文はありがたいのですが記事に関連したコメントでお願いします。不特定多数の方が閲覧されると思いますので。特に抹茶ん殿が触れている「貝獣物語」や「ファンタジーゾーン」などはレビューにございますのでそちらでコメントいただけませんでしょうか?
返信する
放送中 (髭人)
2014-03-15 15:18:15
現在MXテレビにて火曜日の22:00~22:30にドラゴンボールZが放送中です。
しかもちょうどベジータ戦の真っ最中。大猿になったベジータに握りつぶされそうな悟空。大ピンチ!!
見られる地域の方がいればご覧になってみるのはいかがでしょうか?
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