広島大学方言研究会ブログ

研究会の活動内容はもちろん、その他、諸々。
全員で作れる、全員で作るブログを目指して更新中。

研究会11/30

2010年11月30日 | 研究会
研究会の報告をします。

①読書会
複数の日本語 方言からはじめる言語学 第5章(担当:榎くん)


過去形と非過去形で表わされる意味の違いという点から「ありがとうございました」と「ありがとうございます」の使い分けについて盛り上がりました。
「ありがとうございました」だとその場で関係が終わってしまう印象ですが、「ありがとうございます」と言うと、その後も縁が続く感じがするので接客の際、後者を用いるよう指導される場合もあるそうで、おもしろいな思いました。



②3年生プレプレ発表
*鳥取方言におけるラ行音節の隠在現象(担当:井上くん)
*播州方言の過去の助動詞「テン」について(担当:高原さん)
*未完了表現「ヨッタ」の使用状況(担当:松浦さん)


3人とも方言についての研究でしたね。自分の出身地ではない地域の方言でしたが、関心を持って聞くことができました。おもしろかったです!
井上くんの発表は、とても細かくいろんな方向から考察がなされていて見習いたいなと思いました。
高原さんの発表では、関西弁(とひとくくりにしていいのかわかりませんが)は方言の中でも耳にする機会が多いとは思うのですが、まだまだ知らない面も存在するのだなと感じました。
松浦さんの発表は、同じ言葉で違った局面を表す場合があることが興味深かった一方、意思の疎通がうまくはかれないこともあるかもしれないなと感じました。
来週のプレ発表も頑張ってください!!



今日はお茶が飲めなかったので、そのことを嘆く声が聞かれました。寒くなってますます温かいものが恋しくなってきましたね。来週は茶坊主の松浦さんのいれるおいしいお茶が飲めることでしょう★



さーて来週の研究会は…

①読書会
複数の日本語 方言からはじめる言語学 第6章(担当:西田さん)
②3年生プレ発表(井上くん、高原さん、松浦さん)

です。お楽しみに~♪


(3年・牧山)

研究会 11/16

2010年11月22日 | 研究会
更新が遅くなって申し訳ありません。3年の西田です。

16日の研究会の内容は、

<読書会>
〇複数の日本語 方言からはじめる言語学 第4章(牧山さん)

<卒業論文中間プレ発表>
〇人称詞の社会的機能についての研究(荒木さん)
〇瀬戸内方言における火祭の呼称(羽藤さん)

読書会はテンス、アスペクト、ムードといった文法にまつわる内容で、ミラティヴィティーなど聞き慣れない言葉も出てきて、もっと勉強しないといけないなと痛感しました。
私の地元でも小学校でどんど祭りがあります!少し前まで、私の認識では「正月飾りなどを焼く行事」というより、その後に「お汁粉を食べる行事」でした。
荒木さんの発表では、ケータイ小説などが挙げられていました。出典の中では『クリアネス』を読んだことがあります。なかなか壮絶なお話でした。みなさんもこれを機会にケータイ小説デビューをしてみてはいかがでしょうか?(笑)


次の研究会(30日)は
・読書会(第5章、)
・3年生研究発表会プレプレ発表(井上くん、高原さん、松浦さん)

いよいよ3年生の研究発表も3回目ですね!どんな内容か楽しみです。

あと別件ですが、
28日に私と木原さんが所属している広島大学吹奏楽団が街頭コンサートをします!

・13時~ゆめタウン広島店
・17時~エールエール

です!
嵐とかトトロとかやります。
もちろん私も木原さんも出演します!
「無料」なので、買い物の途中にでも立ち寄って下さい。

私的なことを書いて後で怒られそうですが…書いたもん勝ちです、きっと!(笑)

(3年 西田)

研究会11/9

2010年11月12日 | 研究会
更新が遅くなってすみません。研究会の報告をします。


①読書会
複数の日本語 方言からはじめる言語学(第3章)
担当:井上くん

ここでは「~しよった」について議論がおこなわれました。
例としては、「落ちよった」で「落ちてしまった」という意味になる方言と、「ぎりぎりのところだったが落ちなかった」という意味になる方言があり、興味深かったです。


②院生さんのプレ発表
中日聞き手における「あいづち」の使い分け―情報のなわ張り観点から―
担当:王婧さん

自分がふだん何気なくうっているあいづちにも、いろんなパターンがあり、無意識のうちにそれらを使い分けているのだなと振り返ってみると、おもしろかったです。



来週の研究会は…
①読書会
担当:牧山さん

②四年生中間発表


です。


本格的な冬がやってきました。
我が家ではこたつが活躍中です!!
近頃は喉や鼻からくる風邪が流行っているみたいなので、気をつけたいですね*




(3年 高原)






研究会11/2

2010年11月02日 | 研究会
研究会の報告をします。

①院生さんのプレ発表
・広告文に関する日中対照研究―化粧品広告を中心に  担当:魏維さん
・「面子意識」についての中日対照研究  担当:李文昊さん
・日中の動詞重複形についての比較研究―日本語を母語とする中国語学習者の「VV」」等における誤用を中心に  担当:王芸環さん

私は王芸環さんの日中の動詞重複形の比較の研究内容に特に興味を持ちました。この研究で負の転移についてはっきりデータとして出ればすごくおもしろいなぁと思いました。



②夏季調査まとめ発表
後半は夏休み中に行なった夏季調査(言語景観)の発表をしました。
マンガミュージアムには日・英・中・韓以外にも仏のパンフレットが置いてあって、観光客のニーズに合わせた動きを言語の観点から見ることができました。一方、役所の外国人登録案内に外国語表記がないなど意外な結果が出てきた調査地もあったようです。


役所の総合案内の中国語がおかしい!という指摘が留学生の方からありました。案内板で違和感を感じてしまう文章・言葉があるなんて、誰か気づいて指摘する人はいなかったんだろうか・・・と思いました。
昔アメリカの空港で「Hotel」の下に日本語で「ホチル」と書かれている案内板を発見したことがあります。思わず写メでパシャリ。
その時も誰か指摘する人はいなかったんだろうかと思ったことを思い出しました。



さて、来週の研究会は

①読書会(井上君)
②ミニ発表(王婧さん)

の予定です。

井上君が
「広大に来て2年半たちますが、未だに友達の方言に驚くことがあります。同じ日本なのにこんなに言い方があるとは……みなさんの間でも、「これは通じないだろう」という言葉はありますか?」
と書いていましたが、そのことに関連して・・・。
私は大学に入ってそれまで広島弁だと思って使用していた「部屋をさばく」という言葉が広島人の中にも通じない人がいることに驚きました。部屋を散らかすことを言います。通じない人にとっては、「今部屋めっちゃさばいとる。」と言ったらなんだか片付いている部屋を想像する人が多いようです。なぜなんでしょう・・・


(3年・木原)