西村ヒロのハーモニカ・ダイアリー

ハーモニカ、音楽のことなどを綴ります
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肺がん手術のその後の経過

2021-10-16 10:59:00 | Weblog
肺がんの2度目の手術から3ヶ月が過ぎました。
入院中はイラストとともに経過報告をSNSにアップし皆さんからの応援にとても救われました。
こころより感謝します、ありがとうございました。
その後の報告をしていませんでしたので此処にレポートします。
趣旨はハーモニカ・プレイヤーで片方の肺を二度の切除という経験が何か皆さんの役に立てば、ということです。

今回は10mmくらいの腫瘍が検診で見つかりましたが、手術してみると二つくっついていたそうです。
他には転移はありませんでした。
手術前はガンの影響はまったく無く体調は良好で退院後の翌週もライブにゲスト出演し数曲演奏するなど、いたって順調な回復でしたが退院後一週間ほどは以前ほど空気が思い切り吸い込めないもどかしさがありました。
現在は肺が徐々に膨らんできているのでしょう、日毎楽になりつつあります。
ハーモニカを吹くのはリハビリ効果絶大で、ジョギングも再開しています(4kmくらいで脇腹が痛くなるのは傷の影響でしょう)。
ライブ演奏するたびにハーモニカのフレーズや発声もスムーズになりつつありますが、未だ100%戻ってはいません。
又今回も切り貼りした傷による痛みがあっただけなので(現在はまったくありません)怪我をしたような気分ゆえに病気をナメテかかっています(退院後二度目の検診に必要なCT撮影をすっぽかしたら主治医にえらく怒られた)........とはいえ医学的にはステージ4です。

以下は
退院から二十日間を過ぎた頃に書いた記事です。
.......................,,,,,,.........................
皆さんの応援にとても救われています。
記憶が鮮明なうちにあれこれ思いつくままにメモします。

7年前に続き右肺に10mmくらいのガンが見つかり2021年 6/27、土曜日に入院し翌28日午前に手術。右脇腹の肋骨にそって10cmくらい切って肺の1/9を切除し2、3時間で終わり、すぐに目が覚めて午後から翌日午前中までHCUという駄々っ広い治療室に一人仰向けに寝かされていた。
体液を排出する太い管が右肋骨下部に挿さり、点滴が左腕に両脚は血流を促すポンプの管が装着されているのであまり自由が効かず、治療機器のジョボジョボ・・・・といったノイズが無機質な部屋に響く中で夜の消灯時間まで電灯は煌々と点いていて、硬いベッドに仰向けの自分には「取調室の拷問」か映画X-menなどの人体改造シーンのように感じる。
まあとにかく、あまり身動きできずゴロンと転がされたまま(あくまでも自由が効かないという意味で)というのは現世から乖離して孤独な世界へ行ってしまうようだ。
もちろん看護師の方々は頻繁にチェックに来られるし、ナースコールを押せばすぐに来ていただける。しかし、用事が終わるとすぐに他の部屋に行ったりとにかく掛け持ちでとても忙しそうだ。
夜は当然長く、痛みも伴うので(切った箇所ではなく肩甲骨側に鈍痛)うとうとするがあまり眠れない。
持ち込んだiPhoneを看護師さんに枕元へ置いてもらい音楽を聴こうとしたらスマホという代物は多機能ゆえに欲するアプリのチョイス→選曲などの操作をしなければいけないが、術後の痛みで右腕があまり動かせなく仰向けの状態での両腕の動作を必要とする大型化しているスマホはかなり不便だ。
おまけに曲をダウンロードするのを忘れていたのでストリーミングで聴くしかないのだが、そこへ至るタッチパネル上のアクセスが仰向けで右手があまり使えないこの状況では手間がかかる。
そして、なんと分厚い壁に囲まれたこの部屋ではiPhoneの4G電波が入らず、病院のwifiは使えるのだが事前に接続設定をしておらず設定キー(暗証番号)も覚えていないので、このままでは無用の長物と・・・・そこでハタと部屋の隅に置いてあるバッグの中に病院のwifi設定済の別のiPhoneが電源on状態で入っていることを思い出しデザリングすれば良いと気付いた。
「設定」→「wifi」からwifiが繋がっているもう一つのiPhoneをチョイスして、なんとかストリーミング再生に成功し枕元で音楽やpodcastを流して一晩を凌ぐことが出来た。
さて、ここまでの動作は普段はなんということも無いのだが、多機能なデジタル機器を両腕で持っての一連の行為は身体にハンディがある場合や肉体的、精神的にシンドイ場合にはタッチ機能は負担になる。労力としては少ないのだが、タッチするタイミングや圧力加減に意外とコツが要るようで、そんな煩雑さがシンドイ。
単機能でしかもアナログっぽい(タッチ式ではなく機械式のような)機構のスイッチが便利だ、という結論に至った。
まあ、術後数時間しか経っていない状況でスマホを取り出し音楽を聴こうというのがオカシイのかもしれない・・・・看護師さんは少し呆れ気味ではあった。
ちなみに入院時に頻繁に聴いていたのはStealy Dan。
以上のように術後とその夜が一番の山場で、その後はストレスもなく順調に進んでいった。
翌日の午前中に一般病棟へは車椅子で移動したが、部屋へ戻ると体からホース類を出し点滴や体液を溜めるケースをポールにぶら下げながら病院の庭へ出てスケッチをして過ごし、手術翌々日の夜にはホース類が外され一挙に身軽になり嬉しくて仕方なかったし、病室を出る時はマスク着用が必要だがコロナ禍での日常と変わりなく生活できた。
術前も腫瘍は小さかったので身体の機能には全く支障は無く自覚症状もゼロで入院前までジョギングやタップダンスの練習も行っていて入院後の寝たきり状態も無いので、右腕だけ負荷をかけると少し鈍痛を覚えるくらいで全身の筋肉はムズムズ動きたがっているが、肺の機能だけが不完全でというアンバランスが生じてしまった。
なので毎日スケッチブックを抱えて病院中をウロウロする羽目となった。

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1 コメント

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Unknown (えるぱいん)
2021-10-17 02:47:36
今回の記事は少なからず驚かされたと共に、そんな状況でもなんとか音楽を聴こうとするとは「ヒロさんらしいな」と苦笑させられもしました。

iPhone、タッチパネル、アプリ、ボタン(機械式)に関する記述、なるほどと思いました。
状況、事情が感じさせた多機能ゆえの不便さ煩わしさ。
究極に不自由な楽器とも言えるハーモニカ(特にダイアトニック)を生業とし、あたかも何でも出来る楽器かのように操るヒロさんが、ある意味スマホに不自由さを求めたという事実を勝手に興味深く感じました。

体調に関しては、くれぐれも大切にと言う以外に言葉は無いのですが、心よりそう思っています。

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