「タナカヒロシのすべて」

(ネタバレ全開です。ご注意ください）

タナカヒロシのすべて

すごくいい映画だった。
大当たりの一本。

たとえインディ・ジョーンズやジャック・バウアーでなくても、かつら工場に勤める平凡な独身男だって、その人生はとんでもなくヘヴィーでハードで波乱万丈で、そしてかけがえのないものだってこと、シミジミ感じました。

矢沢心演じるデリヘル嬢の言葉、
「お兄さんは人を愛する資格ないかも。自分が心を開かないと、相手も心を開いてくれないんだよ。お互いに心をさらけだせなきゃ愛し合えないでしょ」
という言葉は深かったなぁ。

たしかに自分から一歩踏み出さなきゃ、なんにも始まらないんだよね。

ラストシーン。
「なんとかなりますよ！」
というタナカヒロシの笑顔はとても爽やかですがすがしかった。

◆とにかくこの映画はキャストが素晴らしい。
主役を演じる鳥肌実をはじめ、テルミンと俳句の会の先生の伊武雅刀、かつら工場の同僚に昭和のいる・こいる等、びったしハマってます。

◆そして音楽も素晴らしい。
昭和歌謡の使い方なんてすごく見事！