「バーン・アフター・リーディング」

ネタバレ全開です。ご注意下さい！


まるで人生そのものみたいな映画でした。
残酷で滑稽で救いがなくて。

主人公の軽挙妄動が、不幸の連鎖をドミノ倒し的に呼んで、最後に大カタストロフが来るのは「ファーゴ」と全く同じ作りです。
多分そうなんだろうな～と予想していたら、案の定その通りだったという・・・。

それにしても主人公の、アメリカ版・松金よね子とでもいうべきおばさん、リンダ・リツキ（フランシス・マクドーマンド）の貪欲さにはゲンナリしました。

彼女が全身整形して生涯の伴侶をゲットしたいがために、元CIA局員のジョン・マルコヴィッチを強請（ゆす）ったことが、全ての不幸の発端なんですよね。
たしかに、ジムのトレイナーのブラピはおバカだし、ジョンマルコヴィッチも、それで良くCIAのエージェントになれたな～ってくらい短気なんですけど、死ぬほどの罪を犯したかと言えば、とてもそうとは思えない。
ジョージ・クルーニーだって夫として誠実さの欠片（かけら）もない男だけど、この映画での彼の運命はあまりにも過酷すぎ・・・。

一番可哀想だったのは、ジムのオーナーですね。
仕事中に出会い系サイトに書き込んでるバカ１（フランシス・マクドーマンド）やそれを応援しているバカ２（ブラッド・ピット）なんて、早くクビにしておけば良かったのに・・・。

全くの余談ですが、この映画を観て、運動は大事なんだなとしみじみ思いました。
思わずジョギングしちゃいましたよ、今晩。
私にスポーツをやる気にさせたのは、「海猿」の下川さん（時任三郎）以来です。
有難う、ジョージ・クルーニー＆ブラピ（大笑）。