anさんはいつも突然、手紙や電話で驚かす。
三年前、クリスマスの頃、ローカル紙の記者になって
遠い街に赴任すると連絡があった。少し遠回りしたが夢だった
ジャーナリストに、 ようやくなることが出来たと。
その後、 三年の間、音沙汰なかったanさんだったが
まだ薄紅葉のこの時期に突然電話をしてきた。
東京の全国紙の記者に転職すると。
さぞ万感の想いで上り列車に乗ることであろう。
anさんは”around thirty”の独身女性である。
そう言えばオイラもしばらく東京の灯りを見ていないなぁ。