はぎやまのりへいの日常

読書、映画、美術展、そしてキャリア教育。
好奇心と愛で書き綴ります。

Vol.213 映画「happy」

2012-07-02 06:57:02 | 映画


「happy公式サイト」

映画「happy」。
ようやく観ることができた。

ご存知のようにこの映画は、自主上映会ができるように7月から映像の貸し出しを行なっている。フェイスブック上などでそうした上映会の案内をいくつか目にすることができるが、僕は昨日7月1日に開催された金沢工業大学K.I.T.虎ノ門大学院の自主上映会&ワークショップに参加してきた。

幸せとはなんだろうか、わかりやすくするためには言葉が必要だが、言葉にするとカタチが変わることもある。

幸せとは「コントラスト」である。
自己の成長、親密な交流関係、コミュニティへの貢献。
幸せになるには他の人が持っていないものを自分が分けてあげればいい。
本当の自分に気がつくのが幸福の鍵。
持っていないものを求めるのではなくて、持っているものに感謝すること。

映画に出てくる言葉はどれも正しいけれど、どれも絶対ではない。
「幸せとは何か?」これは1つの答えを見つけるための映画ではない。
例えば、幸せになるためには瞑想が必ず必要かというとそういうことではない。ボランティア活動をすれば必ず幸せになれるかと言えばそれも違う。
上映会を開催する時にワークショップを一緒に実施することは、特に1つの正解を誰かに教えてもらう教育を受けてきた学生にとっては効果的なのだろうと、実は自分たち主催での自主上映会を考えている立場からはそう感じた。

映画の感想を少し。
コメディアンで教育者のマイケル・プリチャード氏が子どもたちに話をするシーン。彼は言葉だけで人を感動させ、そして人の心を動かす。その思いが本物だからなのだろう。涙を堪えるのが大変な時間だった。そして幸せって「愛」だなとベタだけど思った。
映画の中でダライ・ラマ14世が、人間は生まれると母親のおっぱいを飲もうとする。そこには絶対的な信頼がある。つまり「愛情は生まれた時から、我々の血の中にある」と言っている。
僕たちは愛によってできているんだ。そう思うとなんか好い気持ちだ。
人間は誰もが神に愛されていて、誰かがあなたを大切に思っている。大切に思ってくれている思いを受けとめて自分の人生を大切に生きることも「To be happy」への道だと思った。その対局として映像に出てきたのは、日本のビジネスマンの過労死の問題。死ぬまで働くなんて意味がわからない、おかしいと思ったらさっさと会社を変えれば良いのにと今では思うけれど、そんな自分だって、大学を出て就業時間が長い会社に勤め、身も心もボロボロになりながら働いていて、それでも辞めるまでに5年間の時間がかかった。
これも誰のセリフだったかメモを取らなかったけれど「幸せはスキルの1つ」と映画の中で言った人がいた。幸、不幸はアンコントローラブルなことではない。スキルによって幸せになることができる。僕には、なぜか一番心に残った言葉になった。