妻と私には二人の子供がいる。結婚した翌年に長男、2年後に二男が誕生、私はいずれも出張中で出産後に対面した。今の時代なら大変な罰金ものだろう。
誕生日は二人とも8月29日で、誕生日のお祝い事は1度にまとめて出来たからとても楽だった。息子達は1回分少ないのに訳も分からず、そんなものだと思っていたようだ。
今年で36歳と34歳、29日にはとりあえずE-mailでお祝いメッセージを届け、昨日30日に遅ればせながらプレゼントを買い求めた。妻と私で一張羅のネクタイを選び、あの頃を思い出しながら二人に手渡した。
もう30代にもなって家族とともに生活している二人を見ると、まあ良く育ってくれたことと思いつつも、私たちにとってはやはり子供だ。
既に鬼籍に入っている私の父母も、そんな風に見てくれていたのだろうと思うとき、親子というものの不思議さを感じる。子供の側からはそれに気づくのはずっと後になってからのこと。その繰り返しなのだろう。
アフガニスタンで伊藤さんが拉致され、遺体となって帰国した。両親は「息子は本望だろう」と言われたそうだが、両親にとっては本望であろうはずがない。
人間は生まれたときから死に向かって歩み始める。
出来るものなら親が亡くなり、次に子が亡くなるという順番どおりがいい。亡くなった親のことはやがて忘れてしまうが、子供が先に亡くなると恐らく親は自分が死ぬまで忘れることは出来ないと思う。
誕生日などの節目はいろいろなことを考えてみるための、人生階段の「踊り場」なのかもしれない。
升井紘【私のホームページです、一度お出でください】
誕生日は二人とも8月29日で、誕生日のお祝い事は1度にまとめて出来たからとても楽だった。息子達は1回分少ないのに訳も分からず、そんなものだと思っていたようだ。
今年で36歳と34歳、29日にはとりあえずE-mailでお祝いメッセージを届け、昨日30日に遅ればせながらプレゼントを買い求めた。妻と私で一張羅のネクタイを選び、あの頃を思い出しながら二人に手渡した。
もう30代にもなって家族とともに生活している二人を見ると、まあ良く育ってくれたことと思いつつも、私たちにとってはやはり子供だ。
既に鬼籍に入っている私の父母も、そんな風に見てくれていたのだろうと思うとき、親子というものの不思議さを感じる。子供の側からはそれに気づくのはずっと後になってからのこと。その繰り返しなのだろう。
アフガニスタンで伊藤さんが拉致され、遺体となって帰国した。両親は「息子は本望だろう」と言われたそうだが、両親にとっては本望であろうはずがない。
人間は生まれたときから死に向かって歩み始める。
出来るものなら親が亡くなり、次に子が亡くなるという順番どおりがいい。亡くなった親のことはやがて忘れてしまうが、子供が先に亡くなると恐らく親は自分が死ぬまで忘れることは出来ないと思う。
誕生日などの節目はいろいろなことを考えてみるための、人生階段の「踊り場」なのかもしれない。
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