立派な角を持ち、力が強いカブトムシは子供達に大人気ですね。
でも、中にはこんなに小さなカブトムシもいます。
この小さなカブトムシは、これからたくさん樹液を吸えば、大きくなれるのでしょうか?
答えはNO。
昆虫は成虫になると、もう成長できません。幼虫の時の大きさで成虫の大きさが決まってしまいます。
体が小さく角も小さいカブトムシは樹液酒場で餌やメスを巡る戦いで大きなオスに勝つのは難しい。でも、悪いことばかりではありません。
小さなカブトムシは、大きなカブトムシに比べて長生きできる可能性が高いのです。カブトムシの成虫の天敵はカラスやタヌキ。カブトムシの集まる木のそばには、カラスなどに食われたカブトムシの死骸をよく目にします。
東大の小島らが2015年に発表した研究によると、オスはメスよりも天敵に食われやすく、また、体の大きなオスは小さなオスよりも食われやすいことが分かりました。
体の大きなオスの人生は「太く短く」、小さなオスは「細く長く」って感じですかね。
「強いオスは狙われる?:カブトムシにおける性およびサイズ依存的な捕食圧」 日本動物学会