経営戦略コンサルの洞窟

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広告代理店の未来 ー広告主とメディアサイドの分離ー

2010-01-05 00:05:27 | Weblog
広告代理店は直ちに、TVCMなどメディアの広告枠を売る部隊と、広告主に効率・効果よく広告することを提案する部隊を完全に分けるべきである。

従来広告代理店は、一見メディアの枠を販売する代理店機能と、広告主の広告効果を上げる両方を取り持って高い利益を上げてきた。

だが、それが成り立ったのはTVCMなどへの需要が強くメディア優位の状況であったからである。

しかし需要は減少した。この原因はTVCMの効果がないからではなく、効果が分からないからである。

分からなくしているのは広告代理店だ。広告にかかわる全ての業務を抱え込みたい代理店はCMなどの著作権を全て抱え、調査会社、コンサルなどが効果を測定できないようにしている。

だから広告主は代理店またはその関連会社に効果を測定してもらい「効果あり」の結果を受け取るのである。これでは経費に厳しくなった広告主は納得できないのである。

これは代理店がメディアサイドと広告主サイドの両方のエージェントを勤めてきた相反関係の矛盾が表出したのである。

TVCMは効果はあると思う。が、不信を取り除くためには、代理店としてやはりメディアと広告主側を分けないといけない。

分けるときに従来的に言えば代理店の立場はメディア側だけである。が、これでは分かれたときに旨みはない。そのためには、広告主側で真剣に考える立場の部隊が必要になる。

このままほおっておけば現在の代理店ではない第三の勢力が出てきてしまうかもしれない。その前に現在の代理店が部門を分けて、両方の市場を抑えればよいのである。それに広告市場を維持し、関連ビジネスを全て抑えることができるのだ。

効果が不明なものには経費を使わない、が、原則になりつつある。

その中で代理店がいち早く自己改革することが市場を維持する打ち手である。

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