経営戦略コンサルの洞窟

殆ど自分のために書いておりますが、お役に立てれば

診療所マーケティング

2009-11-29 23:33:06 | Weblog
恒常的にかかれる開業医を探して気が付いたのだが、診療所のマーケティングの改善余地はかなりある。

HPなどを見ると医者のバックグランドは明らかに家庭医からずれている。脳神経学会や外科の学会に所属していて、家庭医を目指しますはないだろう。

家庭の主治医を標榜するのであれば、内科などを中心に説明し、追加として他の領域を入れる。脳神経外科が必要な患者など開業医に大してくるとは思えないので思い切って削除する。

コンサルの提案書に入れるレジュメもプロジェクトによって変えている。数多くの実績の中から、そのプロジェクトに最適な実績を選び出すのだ。もちろん嘘などは一切つかない。クライアントへの最適なアピール方法を考えた末のことである。

ただ本質は、恒常的にかかりたい開業医が見つからないことである。日本には家庭医、プライマリーケアを専門とした医者がいないために専門外の人が開業して内科などを標榜していることが多い。今は医者がある意味正直なのでHPなどを見れば分かるが、今後病院のマーケティングがうまくなってくるとそのあたりも分からなくなり医療の生産性は低下、患者の不安増大を招く。

患者の立場から言えば、プライマリーケアを専門として確立させ、開業医にはバックグランドを全て公表すべく義務付けてほしい。

事業仕分けよし

2009-11-28 22:03:44 | Weblog
事業仕分けとか、国のビジョンのないかやったってどう仕分けするんだよ、という声がよく議論ででますがこれでいいと思います。

どんなビジョンでも殆どの人がこれ無駄だよなー、って思うものは一杯あると思います。

企業のコスト削減でも一緒です。戦略が決まらないとオペレーションが決まらず、それによってどの部分をコスト削減したらいいのか決められないじゃないか、という議論はよくプロジェクトのはじめに起きます。

でもそれ以前に減らすコストなんて山のようにあります。まずはやって見ようよと。

そうすればビジョンがないと決断できない部分も逆に分かってくるものです。何かをならないと何も進まないんです。

中間の立場で問題なし

2009-11-27 22:55:56 | Weblog
ビジネスをするときに立場をあえて明確にしないことがままあるし、結構そこに価値が生まれる。それでいいのだ。

例えば広告代理店は誰の代理人なのか。メディアサイドからTVCMなどの枠を売る代理人でもあり、メーカーの商品を売り込むための広告としての代理人も兼ねている。これはどっちの味方なんだか分からない利益相反の関係にも見えるが、言い方によってはメディアとメーカーの間に入って絶妙な立場で両者を満足させ手数料を取っているのである。だから平時には儲かっていたわけだ。

その他には子会社がある。親会社の機能の一部を請け負っているだけなのか外販など自立的な動きをすべきなのか、中途半端な立ち位置の子会社が結構ある。けれどもそれ自体が問題であることはなく、気持ち悪くても機能していればそれでいいのだ。

コンサルも提携やM&Aを両者からフィーをもらっいながら両者をくっつけるようなプロジェクトができたらもう少し儲かるかもしれない。

信念にかける四つの誘因

2009-11-26 23:52:05 | Weblog
同じ本から気になったところ。

プロフェッショナルが信念にかける四つの誘因

1「私はエキスパートではない」
2「私が間違っているかもしれない」
3「情報が十分でない」
4「クライアントの信念のほうが強い」

これはどれも起こりえるが、気になったのは1。エキスパートでなくても最近気にしていなかった話題などが出たときは同じだ。本では、広く深い知識やクライアントの状況を結びつけて、よい質問をして常識を働かせればどんなエキスパートではなくても対応できる、ということになっている。

確かにそうだけど、改めてコンサルはスーパーな存在ではないといといけないわけだ。まあ、一時間数万円をクライアントからいただいているので当たり前といえば当たり前なのだが。

昨日のディープ・ジェネラリストほぼ同様だが、改めて一流のコンサルになる難しさと、そこまでの距離が遠すぎてちょっと将来を考えてしまう。いろんなコンサルの形はあるとは思うのだが。

ディープ・ジェネラリスト

2009-11-25 22:53:13 | Weblog
「選ばれるプロフェッショナル」という本を読んでいる。

そこで出てくる概念が「ディープ・ジェネラリスト」。エキスパートの対比として。全ての物事に造詣が深く、関連付けられ、アドバイスできないといけないと。

極めて本質的である。

だが、言うのは簡単だが、そうなるのはとてつもなく大変だ。どんな問題に対しても適切な質問等を投げかけバリューを感じてもらうことは身をもって難しさを実感している。

実際近年は戦略コンサル業界でもエキスパート化の流れは止まらない。自分も避けられないと感じ、舵を切りかけている。

何かすごく心にひっかかる。

ユニクロ流行で考える

2009-11-23 21:08:08 | Weblog
ユニクロのようなベーシックで安くて結構質がよいものが流行ることって、ある種の日本人の思考停止があると思うんです。

ユニクロに行けば価格的に安心。洋服もベーシックだから色だけ考えればそんなにおかしなことにならない。下着も丈夫。ならば洋服は考えずにユニクロで買ってしまえばいい。

これだと楽なんです。あんまり考えないでいいから。

でもこれはコンサルとしてはまずいんです。考えないと。ユニクロ使うなってことではないんです。

ユニクロ使っても、他にも似たようなブランドはないのか、自分の生活の中の出費でユニクロ的にベーシック・質よし・価格よしのブランドはないか、などと考える。

またはユニクロと決めたら徹底してユニクロで服をだけを一年間買ってみる。これは相当の意思の強さとこだわりが必要だ。

自分もユニクロ多いし、投資もETFのみだし、好きなスポーツブランドで徹底して揃えているし、それはそれで頭と意思を使って結構楽しいのです。もっと方針をシャープにして、実行を徹底したいと思います。

思考する営業

2009-11-22 01:34:53 | Weblog
「思考する営業 BCG流営業戦略」

を読んでさすがだなーと思った。
会社のケースなんかを読んでもここぞというポイントは具体的に書かれていないし、アプローチも工夫してありそうだがなんとなくしか分からない。

もっと知りたければ直接お話をしましょう、ということであり、そこでもう少しだけ個別企業向けに内容がでてくるが、具体的に何をしたらいいのかまではヒントがでてこない。

それを知りたければプロジェクト買ってください、という分けだ。

コンサルファーム自体の売り込み方などの勉強以外にはなるが、営業自体について考えるにはちょっと役には立ちづらい。

昔の法事営業のほうが断然よかったのではないか。

自分の現実能力把握

2009-11-20 22:27:14 | Weblog
人は自分の不得意分野ほど、他人に強調したがるのだろうか。特にシニアの発言をよく効いてみるとどう考えてもフェアでない人がフェアを強調し、洞察力のない人が洞察力を強調している。

潜在的なりたい自分を現在の自分に重ね合わせてしまうのか。若手のときはそれをギャップと感じて努力してきたが、シニアになるとそれもなくなるということか。

でもやっぱり現実を理解しないと仕事上はうまくいかない。みんな能力を補完しあってチームとして活動しているわけだから。

またできないことにチャレンジしてクライアントに迷惑をかけることにもなりかねない。

現実の自分をどう正しく理解するか、他人の意見、性格・キャリア診断、クライアントフィードバック、自己分析などいろいろあるが、相当意識的に行動しなければいけない。

クラブへの忠誠

2009-11-16 22:54:56 | Weblog
「クラブへの忠誠って何だろう。・・・。・・・2、3年しか在籍しないことが多いわけで、身の置き場がコロコロ変わるなかで忠誠とは難しい。・・・。個々が自分のために一瞬一瞬頑張る、結果としてチームのためになる。それで僕はいいと思うんだ。・・・」

サッカー人として、クラブへの忠誠と反骨(三浦和良)
日経新聞朝刊、先週の金曜日??


組織やファームへのロイヤリティーなどを日々考えている中で何十回とこの記事を読み直した。相対的にコンサルファームはサッカーチームに近いところがある。

未だにこの記事について考え続けている。

ゴン失言

2009-11-14 22:11:40 | Weblog
ゴン“就活第1希望”は「カズさんと…」
11月13日7時1分配信 スポニチアネックス


会見に応じる磐田FW中山雅史
 磐田の元日本代表FW中山雅史(42)が12日、磐田の大久保グラウンドで、戦力外通告を受けてから初めての会見を行い、現役続行への強い意欲を示した。中山は現役中に、日本代表でもコンビを組んだFW三浦知良(42=J2横浜FC)と同じチームでプレーすることを熱望した。

 中山は同じく戦力外通告を受けながら現役続行を宣言したDF鈴木とともに異例の“就活会見”を行った。その中で「カズさんがやっているんだったら、おれも頑張りたい。カズさんの姿は凄く強い刺激を与えてくれる。その姿がぼくの原動力かも」と1学年上のカズが引退するまで辞めない覚悟を明かした。

 その上で「大きなスポンサーがなければならないが、カズさんや俊哉(MF藤田=J2熊本)らがいれば楽しいチームになる。90分間(プレー)動けない分、汗かき役を獲得してもらえれば」と日本代表で2トップを組んだカズ、磐田でともに戦った藤田らベテランと同じチームでプレーすることを熱望。そのためにベテランや功労者を積極的に活用するクラブが現れることを求めた。

 中山は42歳で初めてクラブから戦力外通告を受けたが、これまで磐田で黄金期を築いた選手も現役への未練を残しながら引退を余儀なくされる現実を見てきた。ベテランが燃え尽きるまで第一線でプレーできる環境を整えてほしいという思いからの発言だった。

 現時点で正式なオファーはないが、プレーへの意欲は少しも失っていない。移籍先の「大きな条件の1つ」に、医療態勢が整ったクラブであることを挙げて、中山は新たな舞台を探し求める。

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上のゴン中山コメントは再就職の命取りになったのではないか。チームのマネージメントの観点からはベテランはチームに一人で十分。若手の手本やコーチや監督とのつなぎ役などを担って欲しいはず。それがカズや藤田と一緒にやりたい=ベテランの自分ひとりでリードできない/したくない、ととられかねない。

以前横浜FCがカズの外にも秋田、山口などベテランを集めたが残ることができたのはカズだけ。一人で十分なのだ。

ゴン中山の立場であったなら、カズとは違うチームで同じベテランポジションとして大いに張り合って生きたい、というべきだっただろう。それによってカズ以上貢献しようとする意欲を買ってくれるチームがあったかもしれない。

旅行会社向け手数料半額

2009-11-13 10:19:41 | Weblog
昨日の記事を書いたら、今日の朝刊で「全日空、旅行会社向け手数料半額に」JALも追随の方向らしい。直販を増やしたい。

これは逆だ。如何にお客が旅行代理店やウェッブで何から何まで揃えられるのかが勝負なのに。世界の航空会社も手数料を削減して、中小の旅行代理店が淘汰されたらしい。これなんかも安価でシンプルな旅行市場を縮小させているのだろう。

政府は即刻これを公正取引の観点からも禁止いいのではないか。空港発着割り当てなどで優遇されているので、それぐらいの口を出す権利はあるはずだ。

JALバリューチェーン再生

2009-11-12 20:55:02 | Weblog
JAL再生の話で持ちきりである。確かに年金、労働組合、過去の融資など問題だ。

しかし、本質的問題はビジネスの仕方に問題がある。国内では航空会社2社で、高いチケット代、不便な予約システムを築いてきた。

海外では、今やオンラインで簡単に世界中の飛行機、ホテル、レンタカーをネット上で組み合わせて販売(ダイナミックパッケージ)しているのに、日本では航空会社が自分でチケットを売りたくて、外にデータを出さないのでうまいパッケージができない。またJTBを代表とする大手代理店も参入障壁を維持したいままに航空会社と一緒になってこの制度を維持してきた。

その結果、飛行機を使った旅行は日本では一大イベントになり、旅行市場そのものが大きくならず、今日の状況を招いたのである。

JALを再生するのであれば、彼らは飛行機運輸事業に特化すべきであり、販売などは外に出すべきだ。リストラするのは資産や路線ではなく、バリューチェーンだ。