環境と体にやさしい生き方

環境の悪化は生物系全体に大きな影響を与えています。環境と体にやさしい健康的な生活を考えるための新鮮な情報を紹介します。

技術力低下と老朽化が大規模災害の引き金 2

2013年01月30日 | 災害
前回も書いたように、日本国内ではいま、インフラだけでなく多くの分野で老朽化や管理体制、技術力不足などの問題が深刻になっています。

この中でもっとも深刻な問題のひとつが技術者の技術力低下です。

最近よく、団塊の世代の大量退職で技術の伝承が途切れてしまった企業のケースが、特集番組などで取り上げられています。
危機感を抱いた企業の中には、熟練の技術者を再雇用して後進の育成に当たらせるとか、技術のデータベース化、マニュアル化を図るなどの対策を講じているところもありますが、対応が遅れている企業は少なくありません。

また、さらに問題なのは、稀に起こる予測の難しいトラブルに対しては、その対処策が事前に練られていないことが多く、適切な対応のための訓練ができていないということです。施設の老朽化は、当初予想もしなかった箇所に腐食や破損を引き起こすリスクを高めています。

私は最近、このような深刻な問題をさらに上回る大きくて致命的な問題が潜んでいると感じています。
それは、「高度化した技術に、もはや人間の総体的な知識や技量が追いつけない時代」に入りつつあるということです。

新しい技術のほとんどは、それまで積み上げられてきた多くの技術を土台にしたものです。しかし、多くの新しい技術を開発する過程では、これらの蓄積された技術は既に出来上がったものとして、それらの内容を十分に理解しないまま使われている場合がほとんどであるというのが現実ではないでしょうか。

このためトラブルが生じた場合に、根本的な技術を理解していなかったために、基本的な解決策が取れない場合が少なくないのではないかと思うのです。また、そのことがさらに被害を大きくする原因となる危険性をもはらんでいることもあります。

このような問題が局部的、局地的な事故や災害にとどまっているうちは、まだ被害は限定的です。
しかし、原子力に係る事故などの場合、その影響は空間的にも時間的にもきわめて広範囲に及びます。
そして行き着く先は、人類の・・・・・

これらのことを考えたとき、人類や生態系に不可逆的で致命的なダメージを受ける可能性のある技術は、導入を検討する段階で慎重な議論が必要です。
そこには、企業の御用学者ではない、純粋で正義感を持った研究者や専門家が必要であり、それを財政的、精神的に後押しするスポンサーやメディア、国民の存在が必要不可欠だと思います。



by 大林 弘和(ペンネーム)
  (ISO14001審査員補、環境カウンセラー(事業部門、2013.4.1~予定))


・ホームページ「環境と体にやさしい生き方」

※健康参考:首こり、肩こりのサイト
 よくわかる首こり、肩こり解消法


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。