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スウェーデンの原子力政策

2006年10月13日 | スウェーデン
シンポジウム参加者募集を期限を延長しましたこちらです!

趣意書はこちらです!



なにか、最近は戦々恐々とした感じがちょっと・・・・かなり気になりますね。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
事務局尾崎でございます。

そのちょっと気になるというのは、連日テレビを賑わせている核実験です。

ちなみに、一昔前、原子力発電の先進国は、スウェーデンでした。
しかも、彼らは他国に依存しない独自の技術で開発を進めました。

「でした」という過去形で書いたのは、1980年にスウェーデンはせっかく独自に開発した技術によって作った原発12基すべてを廃棄するという決断をしたからです。

その経緯には興味深いものがあります。
まず、スウェーデン政府は、原発の是非を問う国民投票をしました。その結果は以下の通り。

●原発容認18.9%

●条件付き原発容認39.1%

●原発反対38.7%

つまり、原発を容認する人が全体の58%でした。

おもしろいのは、この結果を参考にしてスウェーデン政府がとった行動です。彼らは原発の廃棄を決めました。40%の人が不安を感じているということや、ちょっとした技術的なトラブルなどを考慮にいれた上で総合的に政府はこの決定をくだしたそうです。もちろん、それは予防志向の観点からだと思います。


そして、結果的にその判断は正しかったようです。
なぜなら、そのちょっとした技術的トラブルが1986年のチェルノブイリ原発事故の原因になったと言われているからです。


1980年に、スウェーデンは12基の原子炉を廃棄することを決めました。より安全な道を歩むと同時に、さらに経済を成長させています。にも関わらず、エネルギーの消費量はほとんど毎年同じという「持続可能な社会」への道を着々と歩んでいます。スウェーデンは経済的繁栄も、安心も手に入れようとしているように思えます。




1990年に、日本は40基の原子炉を設置することを決めました。あれからいくつかの事故があり、そこにミサイルが飛んで来そうな緊迫した状況で不安を抱え、さらに財政赤字や年金の問題をも抱えながら「持続不可能な社会」へ進んでいるように思えます。


好景気が続き、経済の拡大を進めれば、本当に今抱えているような不安は解消できるでのか、と昨日の帰りの電車の中でしばし考えてしまいました。


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