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NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク

この度は、「緑のgoo」を通じて、NPO法人サロベツ・エコ・ネットワークの活動をご支援いただき、ありがとうございました。

私たちは、サロベツの自然と地域を愛する者たちが集い、自然と人間との共存の大切さを広く啓蒙し、併せて地域の発展、まちの活性化に寄与し、サロベツ及び周辺の豊かで美しい自然を次世代に引き継ぐことを目的に、2004年から活動しています。

2010年には、私たちの活動の柱である「地域活動」「環境教育」「環境保全」に沿った多くの活動を行いました。例えば、豊富町の歴史探訪などの体験ツアーの実施、カヌーを使ったサロベツ川の清掃、冬のサロベツ原野でのスノーシュー、そして、外来生物の除去やサロベツの生物調査といった環境調査や保全活動なども行いました。このような多様な活動のなかで、私たちが地域活動の中心として位置付ける「森づくり活動」を紹介します。

 

未来の森~どんグリーン・プロジェクト~(稚咲内砂丘林の再生)

稚咲内砂丘林は、北海道北部の日本海側の海岸線に沿って南北20kmに及ぶ砂丘の上に成立したミズナラ(どんぐり)を中心とした森林です。この稚咲内砂丘林には森林だけでなく大小200個近くの湖沼やそれに続く湿原が存在し、それらが相まって多様な自然環境を創出しています。その多様な生息環境が様々な動植物を育み、複雑で豊かな生態系が維持されています。そのため、稚咲内砂丘林は日本最北の国立公園である利尻礼文サロベツ国立公園の特別保護地区に指定され、自然環境の保全が図られています。それとともに、日本海から吹き込む冷たい風を防ぐ防風林の働きを持ち、地域住民の生活を守る盾としての重要な役割も果たしています。しかし、この砂丘林の一部が、暴風雪の影響などで樹木が立ち枯れし、消失してしまいました。この樹木が消失した場所に再び森を蘇らせる取り組みが『未来の森~どんグリーン・プロジェクト~』です。このプロジェクトの最終目標は、現地産のどんぐりを集めて13,000本の苗木を育て、消失した砂丘林に植樹することです。そのためには、どんぐりを集め・育て・移植する循環を毎年繰り返さないといけません。

2010年は、まず、春に地域の方が育てた苗木と私たちが育てた苗木を合計413本の移植を行いました。

 

秋には、どんぐりを地域の方々と一緒になって拾い集め(26,360個!)、苗畑に植える作業を行いました。そして、今年植えたどんぐりは順調に育てば3年かかって移植可能な大きさの苗木にやっと成長し、2014年の春に植樹できる予定です。

 

『どんグリーン・プロジェクト』では、どんぐり集めから始まり苗木を育てるだけでも3年という時間がかかります。そうして育てた苗木が13,000本も必要です。もちろん、植えたどんぐりの全てが順調には生育することはありません。計算上は70,000個のどんぐりを拾い、50,000個のどんぐりを選別して植え、33,000 本の実生を育てていかねばなりません。そのためには、広大な苗畑が必要です。そんな、広大かつ壮大で、時間がかかり、気の長い、根気と継続性が必要な活動が『どんグリーン・プロジェクト』です。もちろん、私たちは今後も継続していく予定です。しかし、継続に伴い管理作業がどんどん増大します。そのため、一緒になって作業や活動をしてくれる仲間の輪を広げていかなければなりません。

まだ見ぬ未来の森を立派に育て上げるため、活動に大きな理解を得ながら、地元の稚咲内地区や豊富町、近隣の稚内だけでなく北海道、ひいては、全国にまで活動輪が広がっていけばと願っています。



この『未来の森~どんグリーン・プロジェクト~』に参加したいと思った方は、サロベツ・エコ・ネットワークにお電話(0162-82-3950)やe-mail(info@sarobetsu.or.jp)でお気軽にお問い合わせください。私たちと共に未来の森づくりをして下さる協力者を募集しております。

未来の森~どんグリーン~という名称は、2009年度で廃校になった地元稚咲内小学校の最後の在校生が付けてくれたもので、ドングリの苗木が元気に育ち、緑あふれる森がよみがえってほしいとの願いが込められています。


NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク

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