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おきなわ環境クラブ(OEC)

 

この度は、「緑のgoo」を通じて、おきなわ環境クラブ(OEC)に寄付を頂きありがとうございました。皆さまから頂戴したご支援は、沖縄県国場川河川敷の水辺の緑化にかかる活動資金の一部に活用させていただきました。

 

 

OECでは、1999年、那覇市を流れる国場川河川敷に、水辺の緑化と環境教育の場づくりを目的に、サガリバナを植樹しました。サガリバナは、奄美諸島以南に分布する南国の水辺を好む植物で、夏の夜に一夜限りの花を咲かせ、沖縄の人々にとっては、昔からたいへん親しまれている花の一つです。1972年、沖縄が本土に復帰した以降、様々な開発がおこなわれ生活が便利になった一方で、壊されやすい水辺の自然をたくさん失いました。国場川河口域も都市部の真ん中にあるそのような場所ですが、私たちは、水辺の環境を脆弱な自然生態系の場として捉え、そこにかつて生育していたサガリバナを緑化の中心におき活動をすることで、水辺の自然と環境を通して、地元をはじめ観光で訪れる方々に対して、自然のしくみや自然の大切さについて関心を持つ場を提供しています。

 

現在は、2か月に1回のペースで、当クラブ会員やサガリバナのオーナーさん、地域の方々と一緒に、サガリバナの手入れ活動をおこなっています。これまでに手入れが行き届いていたサガリバナは、すでに花を咲かせ果実(種子)をつける壮齢木(そうれいぼく)に成長していますが、手入れが十分でなかった株は成長が遅れ、いくつかの課題を抱えています。特に近年は、① Myキーフジ(サガリバナ)として植えられたサガリバナのオーナーの多くは、植樹後、年月の経過とともに手入れの機会を失い、生育管理が十分でなかったこと(=関心が薄れてきたこと)、② 外来種ギンネム(マメ科の低木)や雑草の成長が旺盛なためサガリバナの成長が阻害されていること、③ せっかく成長したサガリバナの幹が、これらの雑木雑草を刈り取る作業で間違って切られる、など多くの課題がありました。

 

私たちは、これらの課題を解決しようと、もともと沖縄の海浜に生育しているグンバイヒルガオやハマユウ、ボタンボウフウなどの草花を植栽することによりサガリバナの周りの地表面を覆い、雑木・雑草が繁茂しないようにできないか、と考えています。つまり、雑木や雑草などの草刈り作業の負担を減らし、サガリバナの成長を促進することがねらいです。特に今年は、この取組みの効果的な方法を見つけるために定期的なワークショップで実践と検証をおこなっています。

 

 


 

 

■ 2010年5月15日(土)

 

 

この日、小雨が降っていましたが、雑草やギンネムの根切り作業をおこないました。この実験区では、前回のワークショップで取り除いた大株のギンネム跡からは地上へ芽を出しているものは確認されませんでしたが、継続して、ギンネムの根切りが効果的であったかどうかを観察していきます。

 

 


 

 

■ 2010年7月10日(土)

 

 

 

気象庁の発表によると、沖縄の今年の梅雨明けは、6月19日(ごろ)でした。この時期の雑草は、梅雨の雨と夏の日差しをたっぷりと受けて、どんどん成長していました。また春先に植栽したグンバイヒルガオは下方に向かい先へ先へと伸びるように成長していました。また、ボタンボウフウやハマオモトも元気に少しずつ成長していました。

 

 


 

 

■ 2010年9月11日(土)

 

 

グンバイヒルガオの密生が見られるようになりましたが、ここに至るまでに、多くの手間がかかっており、加えてまだまだ草刈りが必要であることが分かりました。より効率的な雑草管理ができるかどうかを探るため、別の植栽方法について新たな試みをおこないました。今回は、苗木を狭い間隔で横一列に並べました。また以前に海浜植物を植栽した別の場所で、グンバイヒルガオの密度が低い部分に補植しました。

 

 


 

 

■ 2010年11月20日(土)

 

 

今回の作業場所にはギンネムの株がたくさんあったので、チェーンソウを使い根切り作業をおこないました。この時期は、夏に比べて雑草の成長は遅いようですが、まだまだ草刈が必要です。草刈をしながら海浜植物の成長を助けます。

 

 


 

 

私たちは、これらの定期的なワークショップに加え、植栽用の苗の供給体制の確立を目指し、河岸や隣接する公園内に苗床の整備を準備しています。また緑化体験や緑と親しむツアーなどを試行することで、継続的に活動を続けられるよう経費を確保する方法も検討をしています。今後も地域の方々に、安心して緑化活動に参加する場を提供し身近な自然の変化を見つめるともに、水辺の環境に関心が高まり理解が深まっていくことを期待し、活動を続けていきます。

 

 

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