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NPO法人 サロベツ・エコ・ネットワーク

この度は、「緑のgoo」を通じて、NPO法人 サロベツ・エコ・ネットワークの活動をご支援いただき、ありがとうございました。 私たちは、サロベツの自然と地域を愛する者たちが集い、自然と人間との共存の大切さを広く啓蒙し、併せて地域の発展、まちの活性化に寄与し、サロベツ及び周辺の豊かで美しい自然を次世代に引き継ぐことを目的に、2004年から活動しています。 私たちは「地域活動」「環境教育」「環境保全」を活動の柱に多様な活動を行っています。例えば、豊富町の歴史探訪などの体験ツアーの実施、カヌーを使ったサロベツ川の清掃、冬のサロベツ原野でスノーシュー、そして、外来生物の除去やサロベツの生物調査といった環境の調査保全活動なども行っています。このような多様な活動のなかで、サロベツの環境保全活動の一つとして地域のボランティアの方々と協力して実施している「オオハンゴンソウ除去活動」を紹介します。

サロベツ原野でのオオハンゴンソウの発見


サロベツ原野は日本最北の国立公園、利尻礼文サロベツ国立公園に指定されており、多様な自然環境が様々な動植物を育み、複雑で豊かな生態系が維持されています。しかし、この豊かなサロベツの自然環境へも外来動植物の侵入が確認されています。近年では、2007年から2009年にかけて、『特定外来生物オオハンゴンソウ』の大規模な群落が国立公園内で3カ所確認されました。

特定外来生物オオハンゴンソウとは


オオハンゴンソウとは、日本へ明治中期に観賞用に導入された北アメリカ原産の外来植物です。現在では、外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)により特定外来生物に指定され、生態系への被害が懸念されている。ここ北海道北部(道北地域)においても広く分布が確認されており、在来植物への影響が懸念される。また、オオハンゴンソウの特徴として、種子だけではなく取り残しの小さな地下茎からも生長・繁殖可能であることが挙げられ、そのために根絶は難しいとされている。

サロベツ原野でのオオハンゴンソウ除去の実施


利尻礼文サロベツ国立公園内の3つのオオハンゴンソウ群落は、国立公園の特別保護地区にも近いため早急な除去作業が必要でした。そのため、2008年より地元のボランティアの方や利尻礼文サロベツ国立公園パークボランティアのみなさまと一緒にオオハンゴンソウ除去作業を継続して実施しています。

たくさんの方々に除去作業にご参加いただき、サロベツでのオオハンゴンゾウの除去作業は順調に進んでいます。除去したオオハンゴンソウの量も膨大で、平成22年度は合計540kgをも除去し焼却処分を行いました。そのため、3つの群落とも花をつけるような大きな個体の除去は完了し、現在は種子から発芽した小さな個体やこれまでの取り残し個体の除去に作業は移っています。





上に示した写真が2011年5月22日に実施したオオハンゴンソウ除去作業時の集合写真です。手前中央の人が手にもつ小さなビニール袋がこの日の成果です。昨年(2010年5月23日)に実施した際の集合写真を下に示します。トラックの荷台に乗った黄色い袋の全てが除去したオオハンゴンソウです。

その量にして2010年5月23日は350kg、一方、2011年5月22日はビニール袋一つです。これが、サロベツのオオハンゴンソウ除去作業の参加者のみなさまの成果です!しかし、ここで気を緩めてしまうと再びもとのオオハンゴンソウ群落に戻ってしまいます。そうならないように、これからも継続した除去作業を行っていく必要があります。その継続期間は5年間を予定しています。まだ先は長いですが、これからもサロベツ原野の豊かな自然を守るために地域の皆様と協力して取り組んでいきたいと考えています。

最後になりますが、このようなサロベツ原野の保全活動に参加いただける方を随時募集しています。お問い合わせは、サロベツ・エコ・ネットワークまで電話(0162-82-3950)やe-mail(info@sarobetsu.or.jp)でお願いいたします。


NPO 法人サロベツ・エコ・ネットワーク

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