Along with the Mekong

メコン川の流れのように

Sensory Skills Test とか

2008年02月10日 | アメリカネタ
トレーニング2日目は、いきなりSensory Skills Test (味覚感度テスト)から始まった。砂糖、塩、酢の入った、それぞれ3種類の濃度の溶液をブラインドで与えられ、その溶液が何の溶液のどの濃度のものか、当てなさい、というテストで、このトレーニングの最難関だ。

mameがまず絶句したのは、その溶液の冷たさだった。子どもの頃、雪の日に学校の蛇口から水を飲もうとしたら冷たくて歯にしみた---なんて経験はないだろうか。そのときの水くらい、冷たい。スプーンですくうと、スプーンが白濁する。そのくらい、冷たい。なんてったって、ホテルを出るときにホテルの玄関で確認する朝の気温は-15℃。ということは、夜中は一体・・・ そんな外気の影響を受けないはずはない「倉庫」に、溶液の入ったポリタンクは一晩置かれているのである。冷たくないはずがない。

テストは3段階に分かれていて、Part1は、何の溶液か伝えられ、ただ濃度を当てればよい。Part2は何の溶液かもブラインドになる。ここまでは溶液は単一の味なので、難しくはない。Part3が厄介で、8つの溶液がブラインドで出され、そのうち4つは2種類、あとの4つは3種類の溶液が混ざっているのである。いや、難しいのなんのって。

なにせ溶液が冷たいので、最初の一口では濃度の薄い味は全然感知できない鈍感なmame。溶液を舌の上において温めているとわかってくるものの、今度はその溶液の味がしつこく残ってしまい、次の溶液の味がわからなくなる。情けなくって泣きたくなる。

結局このテストを落としたmame。テストは一回ではなく、2度のリテイクがあったが、それでもパスできなかった。果たして何点足りなくて落としたのかは教えてもらえなかったけれど、全員が不合格だったということは教えられた。中には、すでにこのテストはパスしていて、今回は他のテストのために参加していた人もいたが、彼もパスできなかったのだ。mameの隣の席の、コーヒー研究所に勤務する参加者も、溶液を口にした途端、「おい、この4つ(砂糖と塩の濃度1と2)の違いを感じないぞ。冷たすぎる」と言っていた。この溶液の温度については最終日に試験官にクレームをつけたけれど、最終日じゃ遅いよね・・・

もうひとつの難関は、Organic Acid Matching だった。4カップ1セットのコーヒーが8セット用意され、そのセットの中から有機酸が加えられたカップを選び出し、なおかつ、その酸の種類を書きなさい、というテスト。酸の種類は4つある。

酸の入ったカップを見つけ出すことはたやすい。このセットの酸とあのセットの酸はおんなじだ・・・というのもすぐにわかる。で、それが何酸か、というところで壁に当たる。試飲をしたのは2日前だし、そのときはこんなテストだとは思っていなかったから、漫然と試飲していた。反省しても、もう遅い。そもそも、スペルもなんか怪しい。亜リン酸ってPhosphonic って書くんだったっけ・・・・?なんてボーっとしているmame。

このテストは一回目ではほとんど全員、パスできなかった。リテイクの参加者でも落としていた。えっ?ワタシ?何の間違いか、数少ない一発合格者のひとりでございました。えへへー

トレーニングでは、こうしたコーヒーそのもののカッピングとはあんまり関係なさそうなヘンテコな科目もいくつかあった。香りのキットからその香りを記憶し、後からブラインドで出された香りの名前を書く、なんていう、嗅覚の感度と香りの記憶力のテストもあった。

なんかゲームみたいだけれど、こんなことが、実は、その後のカッピングになかなか大きな影響を始めたのには、本人もびっくりしている。こうしたトレーニングをとおして、味覚を客観的にとらえるということが、なんとなくわかってきたみたいな気がする。

だから、厳寒の地ではあったけれど、行ってよかった、とは思っている。タイ人のコーヒー友達という思いがけない余禄もついたし。だけど、ね・・・・

と、ここから先はまたつづく・・・・のであった

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