事実は映画よりも奇なり

乳がんで余命2週の告知もキリスト教の27歳の裏千家師範は延命薬で百八夜を内鍵付きの病室にて戦うも・・・

記憶喪失への扉

2012年06月11日 22時19分14秒 | 朝顔 「椿灰」 

2012年6月11日


関連記事は、19年も淡交会の師範に関係する記憶を喪失していた 御山での生活です。

あらすじとなる全体像は、【  朝顔  】 を。

 


2009年10月04日

 

「七夜 ★真相」 から

ドアを誰かがノックする。


今度は
今度こそ彼

待ち侘びて待ち侘びて何故の待ちぼうけに草臥れていく・・・

「(私の)声がしたような・・・」とも言っていたという。

ごめんね。
気休めでも、成せば成る男になれたでしょうか。
自惚れない。


姉と見詰め合い、私が訪ねてくるのを待ち焦がれていた。
「出張してある」
「忙しいみたい」

「男には仕事が第一だから分かってあげないといけません」

焦れ泣きをなだめ、取り繕って言われる
うなづく、あどけなさ。

会いたい
逢いたい
どうして逢いに来てくれないの
そんなに嫌われてしまったの
生まれてこなければ良かった

病室の一場面一場面に二人が投影する姿を、解説者の語調で心の中に露光させてしまう。
知っておられたのでしょうか、夫の裏の面を。
私以上に思考力を失っておられた姉だと感じます。
知っておられたら、姉は夫を許されなかったらしい。
たとえ25年間で欠かさない夜が続いていたとしても。
だから院長としても欠かせなかった。
もちろん百八夜もは初めてです。
ゆえに前よりも重く激しくなる・・・リバウンド。

天国での新たな命へと最初に接した印象は・・・
病室における彼女も最初は、白百合の花で歩いた。

・・・空梅雨に明け暮らし、夏の雲むくめく。