関西ミドル 雑記帳
不動産賃貸業 元ゼネコン勤務
 



技術ダンピング
技術ダンピングは、要求水準に対して過度な技術提案を求めること。例えば、トンネルの余掘量やトンネル施工日数の短縮の提案では、地質など現場条件によって施工内容が大きく変わる可能性があり、提案を達成できなかった場合の施工者のリスク負担が大き過ぎる。
総合評価方式で過度な技術提案を求めること

 
 高品質コンクリートの提案を求めた場合などは、工事費に比べてコストが過大にかかることもある。工事現場からの排水の水質について、排水先の河川がきれいなため上限値を設けず提案を求めている場合もあるが、規定の基準以上の高い提案を助長しているという声がある。

 こうした技術ダンピングへの対応として委員会は、提案内容と予定価格に大きな乖離がでる場合に数値で評価することがよいか、妥当性を検討する。数値評価ではなく、品質確保の手順を評価したり、評価しない提案を明示するなども検討し、評価項目設定の考え方をまとめる。

 排水の提案など規定基準より高い水準を求める場合の対応は、上限値設定などの考え方を検討するとみられる。提案要求で、「望ましい」とする項目と「必要である」項目の評価方法も委員会で協議する。

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国土交通省は、2008年12月に総合評価方式の入札で過剰な技術提案が助長される、いわゆる「オーバースペック(技術ダンピング)問題」を防止するための対策案をまとめた。

求める技術提案に上限を設定する際には、予定価格の範囲内で上限となる技術提案内容を履行できるかどうかを発注者が確認。履行が困難なケースでは、見積もりを活用した積算方式や高度技術提案型などを適用して、予定価格に反映させる。改善効果が低い評価項目や、不確実性の高い評価項目を提案課題に設定しないことも盛り込んだ。年明け早々から適用する。

 提案課題として設定しない評価項目の例には、水素イオン濃度(pH)の範囲の差と、トンネル掘削余掘量を挙げた。コスト負担が必要になるハード対策については、標準案として予定価格に反映。騒音・振動対策での防音扉の設置などを例示した。技術提案課題や上限の設定根拠、変更協議の対象の有無などをより分かりやすく入札説明書に記載することも盛り込んだ。

 具体例で見ると、舗装の平たん性に関する性能指標について、管理者となる機関の規格値を標準値(要求要件)として採用する場合には、当該機関の積算基準を用いることを対応案の一つとして示した。濁水抑制対策でpHの範囲の差について数値提案を求めていたケースに対しては、放流基準以内を満たすための技術提案に改めることなどを対応案に挙げた。

 オーバースペック問題では、求められる基準よりも高い水準の提案が助長され、請負業者に過度な負担が生じているという指摘があった。このため、国交省は、建設業界団体と協議を行った上で、対応案を検討し、22日に開かれた「公共工事における総合評価方式活用検討委員会」(委員長・小澤一雅東大大学院教授)に提示した







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