関西ミドル 雑記帳
不動産賃貸業 元ゼネコン勤務
 



プロフェッション
profession
職業的専門家

プロフェッションとは英語のprofess=「神の前で宣言する」を語源とし、中世ヨーロッパ社会では神に誓いを立てて従事する職業として、神父・医師・会計士・法律家・教師等の知識専門家を指していた。彼らは職業を通して社会や人々に対して責任を負うと同時に、厳しい倫理観が要請された。

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ACPジャパン

そもそも“プロフェッション”あるいは“プロフェッショナル”と呼ばれる概念はどのようなものであろうか.プロフェッションは,語源的にプロフェス(Profess,信仰を告白する)から派生した言葉であり,中世西欧社会では聖職者,医師,弁護士を指して用いられたという

プロフェッションに与えられた定義は数多いが,ミラーソンは様々な定義に共通した要件として,
(1)理論的知識に基く技能,
(2)訓練と教育,
(3)試験による資格付与,
(4)倫理綱領により保たれるプロフェッションへの忠誠,
(5)利他的サービスや公共善の達成を目的とし,
(6)組織づけられていること,
を挙げた。

一方,わが国の法社会学の重鎮であった石村善助は,プロフェッションを「学識に裏付けられ,それ自身一定の基礎理論を持った特殊な技能を,特殊な教育または訓練によって習得し,それに基づいて,不特定多数の市民の中から任意に呈示された個々の依頼者の具体的要求に応じて,具体的奉仕活動を行い,よって社会全体の利益のために尽くす職業」
と定義している

なお訳語には「専門職」,「職業」,「職能」などがあるが,いずれも本来の意味を必要十分に表しておらずまだ定着していない。

 医学・医療では,古代エジプトと古代ギリシャの頃までに医療専門職のはしりがみられ,この結果,医師に期待される義務とは何かが問題とされるに至った.これらは他人への配慮を主旨とした“ヒポクラテスの誓い”に良く表され,そこでは患者と弟子に対する医師の良き行動が強調された


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甲南大学 プロフェッションとしての会計士とは より抜粋

 波頭亮氏は,プロフェッションの要件として,次の3つをあげている(『プロフェッショナル原論』ちくま新書,2006年,14-28頁。)。
① 「高度な職能の保有」。これは職能に関する要件であり,プロフェッションは,特定の専門分野において,深い知識や高度な技術を保有していなければならない。
② 「特定のクライアントの問題解決」。これは仕事に関する要件であり,プロフェッションの仕事は,特定のクライアント(顧客・依頼者)からの特定の依頼事項を解決することにある。
③ 「インディペンデントな立場」。これは身分に関する要件であり,プロフェッションは,任務の遂行にあたり他者からの指示によって行動するのではなく(独立して),自らの力で自己完結的に行動する(問題解決を図る)必要がある。

波頭氏によれば,上記の3つはプロフェッションの形態的要件であって,その本質的要件は,次の2つであるとされる。
 ① 「公益への奉仕」
 ② 「厳しい掟の遵守」

 プロフェッションの語源である「profess」は,「宣誓」を意味する。では,誰れに対して何を宣誓するのか。それは,「神」に対して,「公益への奉仕」を宣誓するのである。つまり,プロフェッションは,「公益への奉仕」(使命)を「神」に対して誓い,職務の遂行にあたりわが身に厳格な掟(自律心)を課す必要があるほどの厳しい職業なのである。
換言すれば,プロフェッションの深い知識や高度な技術は,「世のため人のため」のものであり,近年の会計不正事件に見られるように,私利私欲のためのものでないことは,論をまたない。プロフェッションに与えられる高いステータスは,「公益への奉仕」と「厳しい掟の遵守」に対する社会からの敬意であることを,常に心すべきである。

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