信長、秀吉、家康の三英傑を産みながら、「郷土史不毛」の
名古屋で、ひとり奮闘されている方がいる。
「ブックショップ・マイタウン」を経営する「舟橋武志」氏。
名古屋関連の書を、すでに 200冊近くも出版しているのだが、
店は新幹線の高架下の貸し事務室街。人通りも全く無く、
「普通の本屋のような店舗は構えられない」とのことで、
インターネットを通じて販売している。
会津では「歴史春秋社」が、会津関係の書を400冊以上も
出しており、コンビにや道の駅、観光土産物店でも売られて
いたのに比べると、名古屋の郷土史本は不遇だ。
最近出たのが『尾張藩幕末風雲録-血らずして事を収めよ』
(渡辺博史著 2,500円)
幕末、大政奉還から鳥羽伏見へと大転換の中、御三家筆頭
でありながら、いち早く薩長に恭順してしまった尾張藩主
徳川慶勝。会津側から見れば、「裏切り、腰抜け、会津藩主
松平容保の実兄でもあるのに、兄弟の情もない冷たい仕打ち」
という評価だが、この書は「慶勝の冷静沈着で即断即決の判断が、
江戸の無血開城へと導き、さらには 明治になって、会津藩の
救済にも尽力し、明治維新の大転換を最小限の混乱と被害で
収めた」と再評価している。
渡辺博史は、「幕末史については、新撰組や会津白虎隊の
悲劇など、断片的な話はいくらでもあるが、江戸幕府の
崩壊から明治新政府の樹立までの過程を 総合的に把握
できる書は少ない」と。
なるほど、おっしゃるとおり。この書は「仲介役の尾張慶勝」に
軸足を置いて、幕末、明治維新を解き明かした。文章も
実に読みやすく 解りやすい。
名古屋で、ひとり奮闘されている方がいる。
「ブックショップ・マイタウン」を経営する「舟橋武志」氏。
名古屋関連の書を、すでに 200冊近くも出版しているのだが、
店は新幹線の高架下の貸し事務室街。人通りも全く無く、
「普通の本屋のような店舗は構えられない」とのことで、
インターネットを通じて販売している。
会津では「歴史春秋社」が、会津関係の書を400冊以上も
出しており、コンビにや道の駅、観光土産物店でも売られて
いたのに比べると、名古屋の郷土史本は不遇だ。
最近出たのが『尾張藩幕末風雲録-血らずして事を収めよ』
(渡辺博史著 2,500円)
幕末、大政奉還から鳥羽伏見へと大転換の中、御三家筆頭
でありながら、いち早く薩長に恭順してしまった尾張藩主
徳川慶勝。会津側から見れば、「裏切り、腰抜け、会津藩主
松平容保の実兄でもあるのに、兄弟の情もない冷たい仕打ち」
という評価だが、この書は「慶勝の冷静沈着で即断即決の判断が、
江戸の無血開城へと導き、さらには 明治になって、会津藩の
救済にも尽力し、明治維新の大転換を最小限の混乱と被害で
収めた」と再評価している。
渡辺博史は、「幕末史については、新撰組や会津白虎隊の
悲劇など、断片的な話はいくらでもあるが、江戸幕府の
崩壊から明治新政府の樹立までの過程を 総合的に把握
できる書は少ない」と。
なるほど、おっしゃるとおり。この書は「仲介役の尾張慶勝」に
軸足を置いて、幕末、明治維新を解き明かした。文章も
実に読みやすく 解りやすい。