12/17 虚無僧 52日目

12/17 「花金」だ。朝と夜とサラリーマンの顔つきが一変する。
朝、出勤してくるサラリーマンは、無口で、眠そうな、疲れた
顔。夜は、酒が入ってニコニコ恵比須顔。男女入り乱れ、
キャーキャー、ワイワイガヤガヤ、賑やかに はしゃいで行く。

９時、昨日のＡさんがみえた。ブログ読んでくださったとの
こと。１月３日Ｇさん宅での「弾き初め会」で会う約束をする。

そのあと、また若い男性が、立ち止まって私の方を注目して
いる。やがて真向かいの階段に腰を下ろし、10分以上も
じっとこちらを見つめている。張り切って真剣に尺八を吹く。
しばらくして、尺八を止めると、近づいてこられ、手を合わせ、
喜捨してくださった。言葉を発するべきか、無言がいいのか、
躊躇する。「すばらしいですね 」と 言っていただいたので、
「ずっと聞いていただいてありがとうございます」と返事し、
いろいろ話を始めた。

そこへ、中年の男性。「琴古かね。都山かね」と聞いてこら
れた。尺八経験者だ。「もう40年も吹いていない」とのこと。
だがこういう時、尺八経験者は、いろいろしゃべりたくなる
ものだ。若い男性に、薀蓄を述べ、尺八の指導が始まった。

これもご縁。一人でも尺八に関心をもってもらえれば、こんな
うれしいことはない。そのための虚無僧行脚だ。


「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

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