名古屋に来てすぐ知り合い、以来20年、いろいろと
私のことを心配してくれているSさん。
会うたびに「虚無僧なんてやめなさい」と忠告してくれる。
「私の子供の頃は、虚無僧は“乞食”の類とみられ、蔑(さげす)
まれていた」と。
すると、同席していたOさんも、そうそう「“エトリ”が
来たから、早く隠れなさい。と子供たちを家の中に入れた
ものだった」と。
“エトリ”とは初めて聞いた。ネットでみると「餌取り」。
「鷹や猟犬などの餌にするため,牛馬などをし、また
その牛馬の皮革や肉を売ることを業とした者」とある。
『今昔物語』に出てくるというから、そうとう古い言葉だが、
名古屋では、戦後まで使われていたことになる。私の持って
いる『古語辞典』には無い。「(えた)」に似る。その
語源か。
「虚無僧が来た、さらわれるから、早く隠れなさい」と
「人さらい」のようにも言われたらしい。最近、少女誘拐
事件が多発しているから、虚無僧はますます危うい。
昨日も「大門祭り」で「怖い」「怪しい」「息が止まった」
という声が聞かれた。
虚無僧を見て「怖い、怪しい」と観るか、「善なる仏の使い」
と観るか、まさに、一つのものが「善」とも「悪」とも
観られる。「善」と観るか「悪」とみるかは、その人の
心次第。それが「げ箱」に書かれた「明暗」の意味じゃ。
私のことを心配してくれているSさん。
会うたびに「虚無僧なんてやめなさい」と忠告してくれる。
「私の子供の頃は、虚無僧は“乞食”の類とみられ、蔑(さげす)
まれていた」と。
すると、同席していたOさんも、そうそう「“エトリ”が
来たから、早く隠れなさい。と子供たちを家の中に入れた
ものだった」と。
“エトリ”とは初めて聞いた。ネットでみると「餌取り」。
「鷹や猟犬などの餌にするため,牛馬などをし、また
その牛馬の皮革や肉を売ることを業とした者」とある。
『今昔物語』に出てくるというから、そうとう古い言葉だが、
名古屋では、戦後まで使われていたことになる。私の持って
いる『古語辞典』には無い。「(えた)」に似る。その
語源か。
「虚無僧が来た、さらわれるから、早く隠れなさい」と
「人さらい」のようにも言われたらしい。最近、少女誘拐
事件が多発しているから、虚無僧はますます危うい。
昨日も「大門祭り」で「怖い」「怪しい」「息が止まった」
という声が聞かれた。
虚無僧を見て「怖い、怪しい」と観るか、「善なる仏の使い」
と観るか、まさに、一つのものが「善」とも「悪」とも
観られる。「善」と観るか「悪」とみるかは、その人の
心次第。それが「げ箱」に書かれた「明暗」の意味じゃ。