コンサルティングは自転車に乗って⇒企業年金総合プランナーのブログです。

企業年金・退職金制度全般に関するご相談を行っています。
お気軽にご連絡下さい。

運用商品のリスクとリターンは、どこに書いてあるのか。

2016-09-27 15:46:17 | 確定拠出年金・個人型

リスクとリターンの数字は、どこに書いてあるのか

いつも使っているSBI証券で見てみましょう。

SBI証券⇒確定拠出年金・保険⇒運用商品とみていくと、運用商品の一覧表があります。

そのうちの元本変動型商品から、8番目にある「ニッセイ日経225インデックスファンド」
の右上にある「月間レポート」をクリックし、ファイルを開くを選択します。

真ん中より少し上に、
◆ファンド(分配金再投資)とベンチマークの収益率とリスク(標準偏差)という
表があります。

ファンドの収益率=リターンは、4.94%(ファンド設定来)
ファンドのリスクは、19.58%(ファンド設定来)
と記載されています。

このファンドは、主に日本株式で運用されています。

では、このファンドのブレ幅は、どう計算するのか?

このファンドの1年間の最大値上がり幅は、4.94%+2×19.58%=44.1%
このファンドの1年間の最大値下がり幅は、4.94%-2×19.58%=-34.22%

つまり、ブレ幅は、44.1%から-34.22%ということになります。
このブレ幅の範囲に、収まる確率は95%です。

 


リスクとリターンの関係

2016-09-20 10:59:04 | 確定拠出年金・個人型

確定拠出年金の運用では、リスクとリターンは、必ずでてきます。

リスクは、σ(小文字のシグマ)
リターンは、r(小文字のアール)
で表します。

同じ数字を使って計算しています。

リターンには、算術平均と幾何平均があります。
通常は、算術平均を指します。

rは、各期のリターンの合計額を、計算対象期間で割ったものです。
  r₁+r₂+r₃+・・・・・rn
                     n

リスク、つまりブレ幅を計算するには、リターンの分散=σ²を算出します。

  (r₁-r)²+(r₂-r)²・・・・・(rn-r)
                       n 
 σ=√リターンの分散

リスク=σは、各期のリターンと平均リターンとの差額の合計額で、
ブレ幅ということになります。

※nは期間

 

 


σ(シグマ)についての説明がない!

2016-09-13 09:40:08 | 確定拠出年金・個人型

DC掛金の運用について、金融機関が行う投資教育では、σ(シグマ)の
の説明を行わない!

そうだ、しているのを聞いたことがない!!!

これでは、どれだけリスクを取っていいのか、つまりリスク性資産の
どこを見て選んでいいのか分らなくて当たり前です。

結果として、運用商品は安全資産に偏ってします。

でも、これは、ある意味で正解です。

運用の世界では、分からないことには投資しないと言うのが原則ですから。

まず、σって何?ですよね。

σを知らない人の方が多いはず。
英語のアルファベットには、ない文字ですから。

σは、ギリシャ語アルファベットの18番目の文字で、小文字です。
大文字は、Σ です。

小文字のσは、標準偏差=リスク性資産のブレ幅を表します。

運用商品の説明資料には、ファンドのリスク(標準偏差)として
記載されています。

月次レポートの方に載っています。

この部分についての説明を、投資教育では話してくれない。
一番大事なところなのに。。。

 


金融機関が行う、確定拠出年金の投資教育について

2016-09-06 14:15:17 | 確定拠出年金・個人型

ここまで、毎週ブログを書いてきて、大変疑問に思うことがあります。

それは、金融機関が行っている、確定拠出年金の投資教育についてです。

企業型を導入する場合、金融機関が投資教育を行うのが普通です。

それに参加というか、居合わせたことが結構あります。

あれでよかったのか?と、思います。

内容は、厚生労働省が、投資教育についての規範※のようなのもを作っているので、
どの金融機関も、それに則って行っています。

※確定拠出年金施行規則及び法令解釈

テキストの内容もほぼ同じ。

慣れていないとかったるいけど、テキストは読めば分かる内容です。

でも、これを読んだからと言って、掛金の運用ができるわけではない。

なぜか?
掛金の運用先に預貯金など安全資産を選ぶ人が多いのは、なぜか?

 投資教育の内容、あり方が問題なのだ!