■殺人劇の夜(第481話) 発表2001年7月
評価 ★★★
依頼人 不動産業経営 ジャンセン
ターゲット 不動産王 ロナルド・クランプ
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 2,797
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 5,136
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 113
<ストーリー>
ミュージカル上演中に殺人事件が発生。貸し切り公演のため容疑はゴルゴに向けられるが・・・
<この一言>
気にしなくていい・・・仕事に忠実な男は信用できる・・・
<もう一言>
それで矛盾が無いなら・・・それが”真相”の可能性もあるだろうな・・・
<解説>
不動産業を営む『ジャンセン』は、同業の『ロナルド・クランプ』に騙されて不動産利権を失った。落とし前を着けるべく、ゴルゴにクランプ殺害を依頼する。
クランプがブロードウェイの貸し切り公演を鑑賞することを掴んだゴルゴは、クランプの観劇中に殺害することを計画、ジャンセンに協力を要請する。その協力内容は、
①不動産開発の都市模型を持参する
②防弾チョッキを着用する
③誕生日祝いとしてクラッカーを鳴らす
④日本製の使い捨てカイロを持参する
⑤幕間に食事のデリバリーサービスを使う
というものだった。
公演当日、ジャンセンはゴルゴと共に劇場入りする。入り口でクランプとともにクラッカーを鳴らし誕生日を祝った後、クランプとジャンセンは観劇する。劇中に席を立ったゴルゴは、防弾チョッキに隠した特殊金属を都市模型に流し込み、使い捨てカイロで熱して拳銃を作り上げる。劇中の拳銃使用シーンに合わせてクランプを射殺したゴルゴは、即席拳銃をスープ用の鍋に捨て熱分解させて証拠を隠滅する。
クランプ殺害の報を受けて駆けつけた警察の検分を受けるも、硝煙反応はクラッカーによるものであり、武器持ち込みが不可能な状況、かつ犯行に使われた拳銃が発見されないため、ゴルゴは無罪放免となった。
犯行の足跡を残さぬよう細心の注意を払ってシナリオを立てているゴルゴであるが、その裏でクラッカーや使い捨てカイロ、食事の手配を自ら手配しているのが面白い。使い捨てカイロは日本語で”ホットカイロ”と書いてあるので、日本から取り寄せたのだろう。盟友『デイブ・マッカートニー』の登場もファンには嬉しいサービスだ。デイブ・マッカートニーの登場は8回目。
①第7巻-1『AT PIN-HOLE!』
②第39巻-1『軌道上狙撃』
③第54巻-2『穀物戦争 蟷螂の斧』
④第75巻-1『G線上の狙撃』
⑤第94巻-3『クラウン夫妻の死』
⑥第130巻-2『死刑執行0:01AM』
⑦第144巻-1『神の耳・エシュロン』(名前のみ登場)
⑧第145巻-3『殺人劇の夜』
一言多いデイブとゴルゴの丁々発止のやりとりは今回も見所になっている。
ズキューン
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>仕事に忠実な男は信用出来る
世界一仕事に忠実な男のセリフだからこそ“さまになる”のでしょうか?私も言われてみたい!
>一言多いデイヴ
相変わらず良い味出していますね。少し気になったのは、デイブに渡した報酬、“帯”が付いていたので、100枚(1万ドル)だと思うのですが、それにしては若干分厚すぎるような気が・・・
本日の一句「おトイレが、長いゴルゴン、ひと仕事」
>仕事に忠実な男は信用出来る
私は逆のことならく言われます。
仕事の出来ないやつは、信用できない・・・
今回のミッションは屈指の難易度だったのでは。
相手に気づかれぬように凶器を持ち込み、なおかつ処分する。
狙撃距離が近いのでばれる可能性は高い。
硝煙反応にも気を配らなければならない。
こんな困難な条件での仕事は、たしかにゴルゴにしかできないでしょう。
以前の風船作戦は今回は使えない。
吹き矢もすぐばれるので却下。
ならば「溶かしてしまえ」という発想の転換。
調べてみたところ、低融点金属もいろいろあって、
その中で一番近そうなのは「ウッドメタル(融点70℃)」のようです。
でもこれカドミウム使われてて有毒なので、あのスープは飲まないほうがいいでしょうww
>今回のミッションは屈指の難易度だったのでは
>ならば「溶かしてしまえ」という発想の転換。
近年には珍しい謎解きトリックを用いた作品ですね。このような推理小説仕立ての新作を読みたい・・・
まさか、元ネタはあの人じゃなかろーかw
大統領候補のあれだよ
今読み返して、私もびっくりしました。名前のモデルは、あの方なのかと思ってしまいました。
大統領に。
しかしこんな昔からモチーフにしていたとはそれほどの大物だったと言う事か。
作者の慧眼は凄まじいな
私からすると、ジャンセンのモデルになるのは誰かになりますね(おいおい)。
いつかゴルゴに依頼する日も来るんでしょうか