■河豚の季節(第199話) 発表1982年8月
評価 ★★★★★
依頼人 リビア国家元首カダフィ大佐
ターゲット 武器商人モシュ・ハルツ・マインベルグ
報酬 $400,000
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 1,222
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 1,328
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 78
<ストーリー>
第二次世界大戦中、満州にユダヤ人定住計画があった!?日本人とユダヤ人混血の「東郷英治」はゴルゴ13なのか?ゴルゴ出生の謎に迫るルーツもの第6弾!
<この一言>
紛争あるところに兵器あり・・・武器に国境はないからな!・・・
<解説>
『日本人・東研作』(第14巻-1) 、 『芹沢家殺人事件』(第27巻-1) 、 『おろしや間諜伝説』(第36巻-1) 、 『蒼狼漂う果て』(第41巻-1) 、 『毛沢東の遺言』(第51巻-1) に続く、ゴルゴ出生の謎に迫る「ルーツもの」第6弾。
新聞記者「村本」は、日本で暗躍するユダヤ人武器商人「マインベルグ」と日本人政治家の関係を追う。満州にユダヤ人入植計画があったことを知った村本は、当時を知る元海軍将校と面談、アメリカ公文書を調べるが、次々と証人・証拠が隠滅されていく。村本はマインベルグに面談を申し入れ、満州・上海でのユダヤ人と旧日本海軍将校らの関係を聞き出すことに成功する。
その過程で、マインベルグの妹「ナタリア」と旧日本海軍少尉「東郷明」の結婚、ナタリアと東郷明の子供「東郷英治」の存在が明らかになる。東郷英治は第三次中東戦争で行方不明となっていた。
一方、リビアの砂漠でゴルゴは「カダフィ大佐」から武器商人「マインベルグ」の殺害依頼を受ける。カダフィにとって、マインベルグはアラブの敵イスラエルの武器調達人であると同時に、武器売買の商売敵でもあるため、ゴルゴへの殺害依頼となったのである。
モサドの情報によりゴルゴが自分を狙っていると知ったマインベルグは、ゴルゴの写真を見てゴルゴは甥の東郷英治であると確信する。モサドの情報によるとゴルゴは「日露混血とも、日ユ混血とも」言われており、「1960年代の末から1970年代にかけて」その名を知られるようになったという。
マインベルグはゴルゴを上海に呼び出し、自分はゴルゴの伯父であることを伝える。
「精悍な体は東郷(英治)そのものだ!!そのアゴの線はナタリアの顔だち・・・違うのは目だけ、・・・おまえの両親は、そんな冷たい目はしていなかった・・・」
いっしょに暮らそうというマインベルグの言葉を受け流し、ゴルゴは引き金を引く。マインベルグの最期の言葉は
「え、英治・・・なのか・・・?」・・・
[東郷英治プロフィール]
1941年 父「東郷明」海軍少尉、母ユダヤ人「ナタリア・エズラ・マインベルグ」の間に出生
1943年 英治の面前で、父・明が日本海軍軍人に殺され、母・ナタリアが犯される
1944年 英治の面前で母・ナタリアがアメリカ軍爆撃により死亡
1945年 イスラエルへ。
パルマハ(打撃部隊)指揮官J・B・ハガナー将軍に気に入られ銃器と格闘技に
異常な才能を示す
1967年 第三次中東戦争で行方不明に
※東郷英治=通算弾丸発射数0/通算殺害数0/通算まぐわい回数0
ゴルゴは東郷英治なのだろうか?
当ゴルゴ13総合研究所では、ゴルゴ=東郷英治説の可能性は低いと考える。その根拠は、 『60日間の空白への再会』(第27巻-2) に、確認できるゴルゴの最も古い活動は1965年であるとの記述があるからだ。東郷英治は1967年の第三次中東戦争で行方不明になっているが、1965年当時もイスラエル軍に所属していたと考えるのが妥当であろう。
しかし、ルーツものに満州・上海のユダヤ人入植計画という歴史題材、日本の兵器産業や憲法改正問題を盛り込んだ本作は非常に読み応えのある内容になっており、作品価値は高い。
ズキューン
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