■芹沢家殺人事件(第100話) 発表1975年11月
評価 ★★★★★
依頼人 安井 修記郎
ターゲット 安井 修記郎
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 708
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 621
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 56
<ストーリー>
昭和21年に起きた「芹沢家殺人事件」。この一家惨殺事件を追う元刑事は「芹沢五郎」が犯人であり、芦沢五郎こそがゴルゴであるとの推理を立てる・・・
<この一言>
科白なし
<解説>
『日本人・東研作』(第14巻-1) に続く、ゴルゴ出生の謎に迫る「ルーツもの」第2弾。
元刑事「安井 修記郎」は昭和21年6月に起きた「芹沢家殺人事件」を追い続け、芹沢家の末息子「五郎」が殺人事件の犯人であり、五郎こそがゴルゴの正体であるとの推理を打ち立てる。
まずは「芹沢家殺人事件」の概要を見てみよう。
[芹沢家殺人事件]
昭和21年6月 芹沢家の主人と兄弟4名、計5名が射殺体で発見される。
現場には芹沢家の末息子「五郎(8才)」のみが生存していた。
末娘「ひろ子(6才)」と使用人「ばあや・くめ(53才)」は行方不明。
この1週間前、芹沢家の母親が殺され水死体となって発見されていた。
五郎は軍の射撃教官をしていた遠縁の「佐久間茂造」に引き取られる。
昭和36年6月 「芹沢家殺人事件」時効成立
行方不明だった「ひろ子」「ばあや・くめ」が安井の前に現れる。
「ひろ子」は「五郎」をホテルに訪ねた後、行方不明に。
「佐久間茂造」が狙撃され死亡。五郎は佐久間から1km離れた場所にいた。
「ばあや・くめ」が狙撃され死亡。五郎はくめから800m離れた場所にいた。
安井はこれらの状況を元に、下記推理を展開。
・芹沢家は代々の暗殺集団
・政府高官の殺害に失敗した母親を父親と兄4名で殺害
・母の殺害を目撃した五郎が、父親と兄4名を殺害
・五郎は佐久間に射撃を中心とした殺人の教育を受ける
・時効成立後、五郎はひろ子、ばあや・くめ、佐久間を殺害
・海外に渡り整形手術をうけゴルゴ13となる
この推理を安井はゴルゴにぶつけるがゴルゴは何も答えない。ゴルゴ=芹沢五郎説の回答を示すよう、安井は自らの命をかけてゴルゴに依頼する。ゴルゴ=五郎ならば、ゴルゴからみて顔中央より左側に杖がある時に、ゴルゴが五郎でないならば、顔中央より右側に杖がある時に安井を撃つように依頼したのであった。しかし、ゴルゴは杖が顔の中央に来た刹那、杖と眉間を打ち抜いたのであった。
[芹沢五郎プロフィール]
1938年 芹沢家の五男として誕生。
1946年 8才 父と兄4名、計5名を射殺。
遠縁の元軍の射撃教官「佐久間茂造」にひきとられる。
1961年 23才 妹・ひろ子、ばあや・くめ、佐久間を殺害。渡仏後、行方不明
1975年(37才)存命していれば、ゴルゴの推定年齢(35才~36才)とほぼ合致
※芹沢五郎=通算弾丸発射数7/通算殺害数8/通算まぐわい回数0
五郎の狙撃術、整形手術後に想定される顔立ち、推定年齢の一致など、ゴルゴ=芹沢五郎説もかなり信憑性が高い。しかし、安井の殺害が顔の中央でなされたため、ゴルゴ=芹沢五郎説は決め手がない。
うがった見方をすれば、本作でゴルゴは日本人であることが判明する。なぜか?右・左、白・黒といった決着をつけず、中間をとってお茶を濁す「中庸」を日本人は好むと言われるが、安井の殺害も明確な答を示さない中庸そのものだからだ。
ズキューン
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