アメリカがシリアへの軍事行動を検討し始め、海軍を所定の位置へ配置しているとの事。後はオバマ大統領のゴーサインを待つのみ、という状況になっている。ロシアが一貫して軍事行動に反対している事から国連を大義名分にはできないという事から、また単独でのアクションを取ろうとしている。アメリカの腰巾着の様にイギリスも足並みを揃えているけれど、これってイラクの時と状況がほとんど同じではないか。
あの時は大量破壊兵器を所持している疑いがあり、それが確認できたから軍事行動を起こし、フセイン政権を崩壊せしめたけれど、その後、大量破壊兵器はありませんでしたとなった事。。あの時ほど、国際社会の恐ろしさを感じた事はありません。言いがかりで一国の体制を崩壊させられる。結論ありきでアクション起こしてしまえば、後は理由はどうとでもなるいうやり方。結局国際社会は武力を背景にパワーバランスを保っているのであり、平和は武力を前提に成り立っているのが現代なのである。
今回のシリアが化学兵器を使用した事をアメリカの情報筋が確かな情報として確認したといっているけれど、ではロシアやイランの様に化学兵器使用は反体制派である事を確認したと真逆の事をいっている事がある限り、疑わしきは罰せずが法治国家の原則であり、それが国際社会の国際法の倫理そのものであり、その為の話し合いの為に国連の様な国際組織を作ったのではないのかと言いたくなる。イラクと同じやり方でシリアの体制崩壊を目論んでいるとしか思えない。今のシリアの体制をアメリカが倒して何の利益があるのか。全く不可解であるけど、この裏にどうしても無視できない存在がある。それはイスラエルの存在です。中東のあらゆる問題の根底にイスラエルの存在がある。アメリカにはこのイスラエルロビーがとてつもない力を持っていて、イスラエルの意図をアメリカを通して実現させようとする動きは常にあると言われています。
今、シリアだけでなくレバノンにもその矛先が向いてるようで、レバノンでもモスクが破壊されたり、内戦になる気配に満ちているといいます。これらの国のトップが言う事は同じで、内戦を起こさせる為に、混乱を起こす為に、国内で対立する勢力のそれぞれの拠点をあたかも相手がやったように見せかける手法で攻撃し、感情的対立を煽っている者がいるということ。エジプトでも確認されている事で、対立するグループ双方に銃撃をしているグループがいた事が確認されている。シリアもレバノンも同様だという事。何か得体の知れない勢力が動いている事は確かであり、それでシリアのアサド大統領はその勢力をテロ組織とし、そこに対する対決姿勢を鮮明にしているのである。混乱を助長させる勢力がある。最終的に誰が一番利益を得るのか。そこから考えていけば、今の世界情勢の動きの糸をひいてる者がだんだんと明らかになっていくはずである。
今とてつもない危機的状況にある。数年前のイラクの時と同じ動きを感じているのは俺だけではないでしょう。安倍首相が集団的自衛権の法的解釈の確立を急いでるのも、この辺りと関係しているのかもしれない。という事は秋までにこの集団的自衛権の法的解釈を決定するのであれば、アメリカの軍事行動は秋には確実という事になる。何とかしてそれだけは避けなければいけない。日本はこの動きに絶対同調してはいけない。
どの年も9月は危機的状況がなっているのが不思議だが、今年は特に危険である。軍事一辺倒の動きに反対を表明し、政治的に解決するべきだと言っているロシアやイランという国々に今は希望を感じ、何としてでも軍事行動だけは避けさせなければいけないのです。今はとにかく祈るのみです。