玄語

玄音の弟玄です。日々感じている事、考えている事を語っていきます。そんな弟玄が語る”玄語”です。よろしく。

言葉

2016-07-02 11:19:44 | Weblog


人間が人間になったことに関わる重大な要素は言葉にあると言われている。言葉を話すようになった瞬間から人間は人間になったという説もある。現代について色々考えてみると、やはり言葉が重要な要素だとわかる。

インターネット時代になり、誰でもが言葉を表現できるようになっている。まして一応の公共空間的であるインターネット空間に、自由に言葉を表現できるのである。このブログだってそうである。少し前までは言葉に長けた人、認められた人のみが言葉を表現する権利を得ていた。公共空間に言葉を表現できるのは一部の人。そういう人が政治家としてその権利を選挙により得るのである。選ぶ方は自分の言葉を代弁してくれるひとを選んだのである。政治家とは代議士、要は代弁士でもあるのだ。その政治家の言葉が今、あまりにひどい。ひどいというのは言葉を守らないこと。

資本主義、民主主義の根幹はどちらも言葉を守ることにあると言ったのは小室直樹さんである。言葉を守らない、守れないならその職を辞さなくてはいけない。嘘はもってのほか。これを平気でなされた時、国は滅びる。組織は滅びると喝破し、その理屈でソ連崩壊を小室氏は見事に予測したのだ。

また昨今のネット事情を考えても、言葉についてどこまで真剣に考え、その言葉に対して責任をもっているのかは、自由を通り越して無責任そのものといえる。この風潮が今の政治状況の背景にあるともいえる。誰でもが自由に表現できる時代というのは歴史上あったことがないのかもしれない。だからどうしていいのかという指針がないから混乱、混迷し続けているともいえる。

言葉は場面場面でもまた変わる。文学のように、事実にないことも言葉で表現できるのが言葉である。しかしその際、その文学者の内面には確かにあるイメージなり、状態が言葉になっているとい意味ではそれは存在するのである。

言葉。誰でもが当たり前にしているこの言葉こそ、実は最も不思議なものである。世の混乱の因が言葉にあるのなら、世を平定しより良くしていくのもまた言葉であると、信じる。信じるという字、人に言葉と書く。ここに答えのひとつがありそうです。
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