「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

自分の感情的衝動と 反対の行動をする (1)

2017年02月06日 19時49分56秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 感情には理由があります。
 
 例え苦痛なものであっても、 感情は正当なものです。
 
 問題は、 感情に駆られた行動で、 しばしば破壊的な結果をもたらします。
 
 また、 元の感情をさらに高めてしまいます。
 
 ここで、 反対の行動をすることによって、 感情を変化させてくれます。
 
【例】
 
怒り
 
 感情にかられた行動: 攻撃する, 批判する, 傷つける, 叫ぶ
 
 反対の行動: 妥当性を確認する, 避ける or 注意をそらす, 穏やかな声で話す
 
恐れ
 
 感情にかられた行動: 避ける, 肩をすぼめる
 
 反対の行動: 近づく, 避けたことをする, 毅然とする
 
悲しみ
 
 感情にかられた行動: 心を閉ざす, 避ける, 受動的になる, うなだれる
 
 反対の行動: 活動的になる, 関わる, 目標を持つ, 姿勢を正す
 
罪悪感/恥辱感
 
 感情にかられた行動: 自分を罰する, 自白する, 心を閉ざす
 
 反対の行動: 根拠のない罪悪感なら、 元の行動をやり続ける
 
        もっともな罪悪感なら、 償い、 埋め合わせる
 
 
 反対の行動とは、 感情を否定するものではありません。
 
 感情を認め、 反対の行動で それを鎮めるか、 新たな感情を促すのです。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]