東京 新宿 バイク修理 「探求」 ガレージUCGブログ

日々GARAGE-UCGで如何なる修理や探求が行われ、どんなガレージライフを過ごしているのだろうか?

ヤマハXS650Specialのクラッチプッシュロッド

2009年03月03日 | ガレージUCG探求作業

この車種に限らず、1970~80年代の車両にはメーカーを問わず、写真のようなクラッチプッシュロッド機構となっているものが非常に多い。
この時代のもっとも一般的な構成だといえるが、
「プッシュロッドにチェーンからの汚れがかかる」
(チェーンの進行方向が急激に変わる位置だけにもっとも汚れが飛散しやすい)
「汚れたロッドがオイルシールに出たり入ったりする」
という、オイル漏れしてくださいといわんばかりの構造になっているのはなぜだろうか?
せめてロッドの部分にブーツをつけるとかしないのは、メーカーの怠慢だとしか思えないのだが。

シールが痛むと漏れたオイルがチェーンにからみ、さらに泥を寄せ付けて内部の汚れは加速度的に進んでいく。ドライブシャフトのシールやチェンジロッドのシールなども、汚れがたまると痛みも早くなる。




痛んだシールを交換する際は、せめてこのくらいは清掃してからでないと、作業中に余計なトラブルを起こしたりもするし、後にオイル漏れが発生した際に箇所が特定しにくくなる。

また、シールを圧入する際は、クランクケース合わせ面の段差を均したり、穴の外側を丹念に面取りする必要がある。そうしないとうまく圧入できなかったり、折角圧入した新品のシールでも容易にオイルが滲んできたりする。

クラッチプッシュロッドは車種によってクランクケースに圧入されたメタルによって保持されていたりする場合もあるので、挿入してグラグラしているようなら可能な限りそのメタルも交換してやるとよい。