"The Verdict"（1982）

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cast >> Paul Newman, Charlotte Rampling, James Mason, Jack Warden, Milo O'Shea, Ed Binns, Lindsay Crouse, Roxanne Hart, Julie Bovasso, James Handy, Wesley Addy, Joe Seneca, Lewis J. Stadlen, Kent Broadhurst, Colin Stinton, Bruce Willis ...
director >>Sidney Lumet（129min）


酒浸りの日々を送る中年弁護士が、ボストンの病院で起こった不正事件をめぐる裁判をきっかけに「教会」と「法曹界」を相手に “正義” を貫こうと体を張り、自らの立ち直りをも賭けた必死の姿を描く法廷劇の秀作 ーーー。監督は社会派サスペンスの巨匠シドニー・ルメット（ "THE WIZ" "12 Angry Men" "SERPICO" "Dog Day Afternoon" ）。アカデミー賞５部門【作品賞・監督賞・脚色賞・主演男優賞（Ｐ・ニューマンは６度目の候補）・助演男優賞（Ｊ・メイスン）】にノミネートされたが、『ガンジー』という強敵の前に「無冠」で終わった。が、そんな受賞歴に関係なく、ポール・ニューマンが “自身のすべてを出し切った” と語るほど、迫真の演技で魅せる一本。

The Verdict, movie (video) trailer and review

弁護士のフランク・ギャルビン（Ｐ・ニューマン  filmography ）は、今や新聞の死亡欄から裁判になりそうな事件を見つけては、葬儀に紛れ込んで依頼を取り付けようとするまで落ちぶれ、酒浸りの毎日を送っていた。そこに良き理解者のミッキー（ジャック・ウォーデン  "12 Angry Men" ← 監督と共演  "Brian's Song" ← エミー賞受賞  "BULWORTH" ）から「医療ミス」で植物人間にされた患者の弁護の仕事がめぐってきた。仕事のないフランクは、はじめは単に金になりそうだというだけで弁護を引き受けたが、調査を進めるうちに再び弁護士 “魂” に火がつき、本来 “法律で守られるべき弱者” を救うため、法廷に挑む・・・・・。

行きつけの酒場で出会う謎めいた女ローラをシャーロット・ランプリング（ "The Night Porter" "Angel Heart" ）、訴えられた病院（カソリック教会経営）の評判が傷つくことを恐れたブロフィー司教をエドワード・ビンズ（ "12 Angry Men" "North By Northwest" ）、教会側に雇われた敏腕弁護士コンキャノンをジェームス・メイスン（ "North By Northwest" "Heaven Can Wait" ）、ホイル判事をミロ・オーシャ（ "Romeo And Juliet" ）、看護師のルーニーをジュリー・ボヴァッソ（ "Saturday Night Fever" "Moonstruck" ）、病院の受付係ケイトリンをリンゼイ・クローズ（ "Places In The Heart" "All The President's Men" ）、ブルース・ウィリス（ "Pulp Fiction" ）がノー・クレジットで出ている。

優れた役者に囲まれてなおかつ、Ｐ・ニューマンが渋く実に秀逸 ーーー。序盤でみせる真冬のボストンの寒々とした風景と、落ちぶれた悲惨な生活ぶり。中盤以降、証人探しに奔走しながらの検察側との攻防戦。“最終弁論” は、彼の名演の中でも屈指のシーンのひとつ。老いてより燻銀の輝きを放つ彼は格好イイ。

ちなみにうちの父は、残念ながら私が惚れるような “男らしさ” も “やさしさ” も “強さ” も全く持ちあわせていないけれど（苦笑）、「三つ揃い」を着た姿だけはちょっと？Ｐ・ニューマンに似てるかも（・・・あくまで体型の問題だと思うけど・笑）。

>>  AFI'S 100 YEARS 100 CHEERS（2006）- filmography